SS詳細
『竜宮に恋する』、ホタロウ
登場人物一覧
名前:浦太郎(ホタロウ)
種族:海種
性別:男性
年齢:25歳
一人称:俺
二人称:~サン、~ちゃん
口調:~だ、~でさぁ、~でよぉ、等の江戸っ子っぽい口調
特徴:竜宮城に通い詰める、『浦島太郎』。竜宮嬢はみんな大好き。
設定:
豊穣に住む海種の男性。蕎麦屋の店員として日銭をためて、その金をばぁっと使ってしまう、宵越しの銭は持たないタイプの遊び人。
身なりはさほど高級とは言えないが、小ざっぱりとした雰囲気イケメン。間違いなくダメ人間に分類されるタイプだが、不思議と人には嫌われないタイプ。要領がいいのだろう。
ホタロウはある日、釣りに出掛けた際に波にさらわれて流されてしまう。これで俺の人生もしまいか、と覚悟した矢先、しかし深海の加護は彼に味方した。流された先では、非常に明るくて暖かい、海底の天国のような都が――竜宮城があったわけである。
実際、竜宮には何度か流されてたどり着く者もおり、そう言ったもの達を、竜宮の民は手厚く歓迎し、歓待し、そして地上へと連れ返した。歓待。歓迎。竜宮城。皆さんの想像通りの『接待』が行われているわけである。(もちろん、竜宮城はピュアな人々の住む場所なので、こう、PPP倫に反するようなことは一切行われていないのだが)。
となれば――これに溺れないホタロウのわけがない。連日連夜トークとお酒を楽しみ、日銭を「かじの」という遊戯施設につぎ込み――まぁ滞在費用がなくなってなお彼は竜宮城を忘れられなかった。
とくに、彼がひかれたのは、マール・ディーネーと名乗る一人の少女だった。時折城下に姿を現し、距離感をバグらせて……いや、好意的に接してくれる彼女を、ホタロウが『推し』にするのに、さほどの時間はかからなかったわけである。
ホタロウは、竜宮の位置を秘密にすることを条件に、竜宮の位置を示す『宝玉』を受け取った数少ない人間の一人だ。彼は竜宮の秘密を誰にも漏らさず、しかし時折日銭をためては、竜宮に遊びに行くのである。
トキノエとは、ホタロウが働く蕎麦屋で、たまたまであった仲である。妙にうきうきとしていたホタロウに、「店員サン、機嫌がいいな」などと言ってしまったのが運の尽き。そのまま詳細は伏せつつも『推しへの愛』を語られ、懐かれてしまったのである。
トキノエは、正直関わり合いにはなりたくないが、しかし悪人というわけでもないので、縁を切るにも切れず、奇妙な関係を続けている。