SS詳細
創造と破壊
登場人物一覧
- ニルの関係者
→ イラスト
名前:テオロジーア
種族:獣種(狼)
性別:男
年齢:35歳
一人称:私
二人称:君、お前
口調:だ、だろ、だろうな
特徴:練達研究者、『秘宝種の専門家』
設定:
練達の想像の塔に所属している研究者。余り表だって活動する事はなく、籍は置いているが研究に関しては何処で行われているかさえ分からない。
所謂マッドサイエンティストと呼ばれる存在であり彼の専門分野は『秘宝種』である。
果ての迷宮にて可能性を帯びた無機質な存在が、魂を有し、世界に人種として認められた――とは知りながらも男にとっては秘宝種は只のモノでしかなかった。
誰かの思いが作ったビスクドールであろうが、嘗て遺跡の守人であった存在であろうが、生まれも製造理由も様々である秘宝種達はテオロジーアに言わせれば『モノ』だ。
造って、使って、壊して、組み替えて。
そうしてパーツを取り替えることの出来る秘宝種達は食う、寝るといったヒトには有るべき生存の過程を必要としないことから彼の中では『モノ』でしかなかった。
だが、世界がヒトであると認めた以上は、ヒトには出来ぬ実験を秘宝種に行えば良いだけだと男の思想は傾いた。
一般的な倫理観を当て嵌めることは出来ないが、作成された命を有意義に使用して何が悪いのだというのが本人の弁である。
非人道的な実験であれど、それが痛みを感じることは『痛覚を認識できる機能=ヒトに近しい存在』であるというだけの話。
モノであることには変わりはないと考えているために良心の呵責といったものは存在しない。
秘宝種と人間を見分けることにも長けており、ボディの質感や人間に程近い外見をしていてもそれがモノであるかヒトであるかを直感的に理解している。
――勿論、練達では彼の非道な研究を非難する者も居たが「造られたモノを有効活用し、人の為になるのだ。何が悪い?」と言われてしまえば誰も答えることは出来なかった。
練達に訪れることの多いニルにとっては記憶には残っては居ないが知った存在である。
ナヴァン・ラグランの元へと向かう際にテオロジーアと出会い、実験体にされかけたのだ。
それはナヴァンのお陰で未遂に終わったが、酷い衝撃はニルの防衛本能を刺激し、関連記憶には残されておらず、認識もされていない。
ナヴァンはテオロジーアの居る場所には近付くなと意味も分からぬままのニルには何度も言い含めているという。