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【エルフレームTypemelt】、ラピスラズリ

登場人物一覧

ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)
タナトス・ディーラー
ブランシュ=エルフレーム=リアルトの関係者
→ イラスト

名前:【エルフレームTypemelt】ラピスラズリ=エルフレーム=リアルト
種族:魔種(秘宝種)
性別:なし(女性型)
年齢:不明
一人称:僕
二人称:君
口調:~だ、~だな、~だよね
特徴:ネガティヴ、未来風、嫉妬、クール
設定:

 自分と何だろう。生み出されたそれは、少なくともその時は、『対魔種用決戦兵器』という、ヒトではない、兵器にしか過ぎなかった。
 エルフレームシリーズ。ヴィンセント=ラダリウス =リアルトの迷妄と復讐心の下に生まれた、ヒトで無しの兵器群。
 ただ憎き怨敵を滅ぼすために生み出された、鋭き刃。それがやがて、世界に認められレガシーゼロとなった時――されど、ラピスラズリの胸中に生まれたのは、不安。

 ラピスラズリは、世界にヒトとして認められてなお、自分が『魔種と戦うための兵器』にしか過ぎないのではないか――という懐疑に己の心を支配されていた。
 イレギュラーズ、つまりは世界に認められた世界を救う救世主とは、彼女にとってはそれも『与えられた役目』としか思えず、畢竟、それは『対魔種決戦兵器』という与えられた役割と、大して変わらぬように思えたのである。

 ラピスラズリの心の迷宮を開いたのは、皮肉にも、自身の使命の上で敵として規定された魔のもの、つまり魔種の身に反転したという事実であった。
 少なくとも、呼び声に答えたのは、彼女の自由意思であった。それが、如何に悪意によって舗装され、引き返すことも留まることも別の道を探すことができなかった、強制された自由意思だったとしても――彼女は、己が意思で、世界にNOを突きつけた。
 それが、彼女にとってどれほどの救いとなっただろうか。自由意思。ヒトが当たり前に持っている、ヒトとしての当然の権利と思考。それを、本当の意味でヒトで無しになった瞬間に、彼女は自分がヒトであるのだと自覚した。
 彼女は、ヒトであったのだ。

 魔種となった彼女は、TypeTiamat・ルクレツィアの側近として、その身を侍らせている。元来の役割、突撃支援兵しての力は一切衰えておらず、それどころか魔種と化した故にさらにその力は向上している。
「僕は、僕がヒトであると教えてくれたもののために戦おう。
 そのために世界が滅んだとしても。
 世界を滅ぼすという可能性を見いだせるのも、その上で自らのエゴを満たそうとすることも。ヒトにしかできない事だから」
 彼女は今、間違いなく、満たされている。

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