SS詳細
シルフィード・アイレ
登場人物一覧
名前:アイレ
種族:精霊
性別:女
年齢:unknown
一人称:わたし
二人称:呼び捨て
口調:よ、わ、よね
特徴:大樹ファルカウの精霊、『風の精霊』
設定:
大樹ファルカウに存在する『風詠みの領域』――その地で佇む『風詠み』と呼ばれた一族のシンボル。
シルフィウスの一族は生まれて直ぐに、同じ時期に生まれた精霊と契りを交すと云われている。
精霊使いと精霊共に、契りをより強固にすべく、初めてこころを通わせ、風を詠む相手がアイレそのひとだった。
精霊使い(精霊士)たちにとっては己の師のような存在であり、姉とも言わしめる彼女はエメラルドグリーンの眸をした美しい少女であった。
『風詠みの領域』はアイレの棲まう小さな祭壇であり、『風詠み』たちの使命である混沌を巡り精霊たちの声(風の囁き)をひとえに集める場所である。
シルフィスの風詠み達は宣告の一族と呼ばれ、ファルカウの巫女に精霊達の言葉を届ける巡礼の旅に出る。
そのはじまりの地であり、おわりの地でもあるのがその場所。風詠み達はアイレに別れを告げ旅に出て、アイレの元に戻るのだ。
アイレは旅に出る風詠み達に祝福の口づけをおくる。どうか、愛しい
穏やかで、精霊疎通を持たないものにも言葉を届けることが出来るだけのちからを持つ。
それはファルカウに留まっている間だけのはなしであり、ファルカウを出れば多くの力を風詠みの領域に残して小さな精霊のひとりとして分体を作成し行動する。
風を詠み、風を扱い、風と共に過ごす。
その性質の為か、アイレは非常に温厚で大人しく、幼い少女のように振る舞うのだった。
――ねえ、アスティア。わたしね、旅に出てみたかったの。
幼き日のアスティア・シルフィウスはアイレにそう言われたのだという。
――わたし、とってもしあわせな旅に出てみたい。このからだを半分にして、誰かの精霊としてせかいをみてみたいのよ。
アスティアにはエフィが、シルフィード・エフィニアが傍に居た。アイレと契約を結ぶことはできなかったけれど。
何時か、彼女のエメラルドグリーンの眸が広い世界を見詰めてくれることを願って「屹度、夢は叶いますよ」と応えたのだそうだ。
その夢が、生き別れた愛しい娘に継がれるとは知らずに。