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<花蔓の鬼>暗雲満ち
登場人物一覧
名前:曇暗志鸞(くもくら しらん)
種族:魔種(元・鬼人種)
性別:男
年齢:unknown
一人称:ボク
二人称:オマエ
口調:や、やろ、やろなあ
特徴:神威神楽出身、密売人「くものくら」
設定:
神威神楽で横行している獄人種の人身売買――特に臓器や身体部位を捌く『肉屋』と称される密売人『くものくら』
その噂は高天京でも密やかに流れており、女好きで決まって美しい女の角や眼球をアクセサリーとして身に着けている事から見目麗しい女は『雲』と名乗った男には気をつけろと忠告される。
水色の髪に菫色の瞳を持った笑顔の男であり、狼牙に長双角と言った見目麗しさ。彼自身の外見は澄恋にも良く似ている。
それもその筈である。澄恋の実母である彩芽は芸子であった時代に志鸞と知り合い、婚姻後に彼と連絡を取り合って一夜の過ちを犯した。
志鸞は見目麗しい彩芽のパーツを狙って声を掛けた。彩芽は平穏な生活に僅かな飽きを感じ志鸞の甘言に乗ったのだろう。
故に、澄恋は生家であった兎円居家の当主・柏丹との血の繋がりは無く正真正銘、志鸞の娘なのだ。
恐らくは彼が居なければ彩芽は不貞を働くこともなかった――詰まり、澄恋の両親の平穏を破壊した男だとも言える。
「牛は食べられ象は牙を売られるなら、ヒトもそうあっておかしくないだろう」という考えの元、コレクターのもとへと獄人のパーツを販売している。
一つも部位は余すことはなくどの様な肉体のパーツであれども丁寧に売りさばくことから密売人としての評判は高い。
彼が身に着ける角や眼球といったアクセサリーは正妻であった女のパーツである。身に着けておきたいほどに大層美しい女であったのだろう。
その倫理観は歪みきっており、商品がなくなれば己の腕でも売り捌けば良いだろうと認識している。
故に、自身の肉体や鬼人種の肉体に関しては大切に扱い傷が付けば叱責する。特に気に入っているパーツは眼球と角。
認識こそ倒錯した存在ではあるが、彼そのものは非常に落ち着き穏やかな性質である。
彼の『人への認識』が捻じ曲がっているだけであり、ある程度の常識は存在して居る模様。常識的な狂人という評価が正しいのだろう。
非常に強欲であり、自己愛の塊。獄人を差別する八百万に彼は言うだろう。
何処を取ったって素晴らしいパーツばかり、其れをどうして虐げることが出来るんだろう? ――と。