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<花蔓の鬼・if>菖蒲の花は咲き至る
登場人物一覧
名前:兎円居 彩芽(うのまどい あやめ)
種族:旅人(パラレルワールドの鬼人種)
性別:女
年齢:unknown
一人称:わたし/ウチ
二人称:あなた/旦那はん
口調:です、ます、でしょう/京言葉
特徴:パラレルワールドの神威神楽出身、神威神楽の花街『瓊枝』重鎮
設定:
すみれの実母。彼女がパラレルワールドの『澄恋』そのものである為に、舞台は異世界であるが混沌世界と酷似している。
パラレルワールドの神威神楽に存在する花街『
美しい菖蒲色の髪と瞳を有する短角と銀舌の鬼人種であり、彼女を一晩呼ぶだけで貴族のお家の財産が半分は減ると称される程であった。
獄人であれど花街では芸と見目麗しさが者を言う。八百万らにも劣らぬ芸の腕に美しさで彼女は瓊枝の重鎮とも呼ばれるようになったのだ。
非常に芸達者で肌を許さぬ事で識られており、誰が彼女を身請けするかと日々噂され続けて居た。
神威神楽の名門武家であった兎円居家の当主『兎円居 柏丹』は美しい彩芽の元に日々通い、彼女を口説き落とした。
彩芽も亭主となった柏丹を愛し、二人の間に授かったのが娘の『すみれ』である。
澄恋と大きく違うのは、彩芽と柏丹の夫婦関係は継続され今も家族関係は良好である事であった。
獄人でありながらも武家として刀の腕に確かな評判を持っていた兎円居家は刑部省にも縁深く、死地を何度も潜り抜ける者として八百万らの信も厚い。
日参し口説き落とされた彩芽も亭主の情熱的な姿に惚れ込んでおり、彼が職務に赴く際には毎朝、接吻を交すほどである。
夫婦円満、良縁に恵まれたとして地域からも評判であり兎円居家は『ああいう家族なりたい』と噂されるほどなのだという。
自身等の愛の結晶であるとして夫妻より蝶よ花よと育てられたすみれは幼い頃から定められていた許嫁との幸福な婚姻を結ぶまで至ったのだ。
すみれが召喚されてからというものの、突然姿を消した娘を心配し嘆き悲しむ日々を送って居たが、
愛しい亭主『柏丹』の励ましにより立ち直った。元より嫁に出した娘であったことから、今は新婚夫婦のように日々を過ごしているようである。
世界が与えたIFの姿だとすれば此れはあんまりだと感じてしまうような――そんな、幸せそのものが其処にはあった。