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SS詳細

L=FRAMEの親、ヴィンセント

登場人物一覧

ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)
タナトス・ディーラー
ブランシュ=エルフレーム=リアルトの関係者
→ イラスト

名前:ヴィンセント=ラダリウス =リアルト
種族:旅人ウォーカー
性別:男性
年齢:享年24
一人称:僕
二人称:君、~さん
口調:~だ、~だろう、~だよね
特徴:年下に見える、職人気質、泣き虫、執念深い、意識が高い
設定:
 かつて遠い時代の練達に存在したとされる、一人の科学者。両親ともが旅人ウォーカーであり、混沌世界で生まれた旅人ウォーカーにあたる。

 もともとAIなどの研究に携わっていた温厚な青年だったが、ある日突然兵器の開発にのめり込むこととなる。曰く、『魔種によって家族を殺された』との事だが、真相は不明だ。何せ、当時の混沌世界において、魔種とは伝説か、或いはおとぎ話の存在に過ぎなかったのである。だが、真実がどうであれ、ヴィンセントが自身の研究施設に閉じこもり、『魔種を殺すための刃』を作り始めたのは、事実であった。

 おとぎ話の怪物を殺すための、刃。さながらドン・キホーテの如き狂気。ロシナンテもサンチョ・パンサも存在しない彼の旅路は、しかし最後の果てに六つの刃を生み出すことに成功した。
 六つの刃。すなわち、その名をL=FRAME。魔種殲滅用兵器ラダリアスフレームである。
 一号機からなるシリーズは、すべてを補い合う、群としての戦闘集団にあたる。そして彼が最後に手掛けたものが、彼が持ちうる、あらゆる知識と技術を投入して完成した、反撃の紅――「TypeSin」。のちに『いつか一人の人として輝く「ブランシュ」』と名付けられた機体だった。

 だが、ブランシュの完成と同時に、彼の持つ妄執と技術に危険を感じた一号機『ルクレツィア』を筆頭とした6号機までのLフレームに反旗を翻される。ルクレツィアの見た予測が事実であったか否かはさておき、Lフレーム同士の戦いは始まってしまった。ブランシュは多大な犠牲を払いながらも、すべての兄弟機を破壊することに成功する。そしてその犠牲の中には、ヴィンセントの命も含まれていた。
 ヴィンセントは死の縁に際して、すべてのLフレームシリーズに封印処理を施した。いつか、自分の妄執のためではなく、一人の人として生きられる時代が来るようにと。
 まるでその願いを混沌が聞き入れたかのように、次にブランシュ達が目覚めた時、彼女たちは生命――すなわち、レガシーゼロとして目覚めていたのである。

 ヴィンセントは、既に故人である。だが、彼の願いは、ブランシュ達の中に生きているのかもしれない。

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