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海乱鬼衆・漁火水軍の頭領、漁牙

登場人物一覧

裂(p3p009967)
大海を知るもの
裂の関係者
→ イラスト

名前:漁牙(いさりが)
種族:海種
性別:男
年齢(或いは外見年齢):不詳(おそらく50代後半)
一人称:オレ
二人称:オヌシ
口調:だ、だろう、だろうな
特徴:豪放磊落、豪胆なる豊穣海賊。
設定:
 漁牙は、元々豊穣の漁村の漁師だった。元より度量の広い好い男であり、付近の漁師たちの悩みをよく聞き、衝突を――言葉のならず、たまにはげんこつで――仲裁し、付近の漁場の秩序の維持を、確かに担っていた男である。

 彼が海賊に堕ちたのは、さほど昔というわけではない。シレンツィオ・リゾートの発展により、付近海域の漁場は、より金と力のある豪商たちの所有する船舶がのさばる様になっていった。自然資源豊富な海とて、資源は無限というわけではない。元より遠洋の漁場で漁をしていた漁師たちは、シレンツィオ・リゾートの発展とともにその食い扶持を減らされていった。無理もない、海洋豊穣問わず金と力のある者たちが扱う船は、伝統的な豊穣漁師のそれよりははるかに大きく、最新で、効率的だった。近代的な漁業に、古式ゆかしい漁業が太刀打ちできるわけもなかったのである。
 そして、ダガヌ海域の深怪魔の登場が、彼らの生命線を断ち切ることとなった。人・怪物、両者によって漁場は荒され、多くの漁師たちが食い扶持に困っていた。そんな中、食い詰めた漁師たちは、ならず者の集団、海乱鬼衆に交じり、海賊として振る舞うしかなったのだ。

 漁牙は、苦慮の末に自ら食い詰めた漁師たちの『頭』となることを選んだ。前述したとおり、元々漁師たちの信頼は厚い。彼が旗頭にならなければ、漁師同士の内紛、或いは他の海乱鬼衆海賊に取り込まれ、鉄砲玉として使い捨てられていただろう。漁牙はそれを危惧していた。彼は漁師たちをまとめ上げ、シレンツィオ・リゾートの商船を襲う海賊、漁火水軍を率いる事となったのである。

 元来は、海賊をやるような男ではない。だが、元より海の男。豪胆にして轟烈な気性は、海賊の頭目として充分な敵性を持っている。
 なお、噂によれば、彼の先祖はかつて『竜宮城』なる海底の都市より財宝を持って陸へやってきた者たちと伝えられている。
 実際、彼は一つの宝珠を先祖代々のものとして大切に持っている。それは竜宮へ行くための導となるとされているが――実際のところは、不明である。
「ま、ゲン担ぎにはちょうどいいじゃねぇか! おかげでオレは怪我一つしねぇのよ!」
 とは、彼の言である。

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