SS詳細
PC分析表(レイリー=シュタイン)胡狼蛙ver.
登場人物一覧
・印象
一度喪った心は如何様にして戻るのか。
人々の、仲間と盾と成り護る者。常に前線に立ち味方に後ろ姿を魅せるヒーローで在ろうとしている女性。
英雄を望み、『不倒』の心を持つ影に視える仄暗い闇。
それ以前、かの出来事が無かったのであれば、闇も生まれず、守護の盾となる事も無かったのだろうか。
貴族子女であった幼少期、誇り高い父や見守ってくれていた母、優しい兄と共に暮らせていたのなら彼女の人生はまた違ったものであったのか。例え
煌びやかな上澄みを避けて出てきた汚れた世界。尊厳を奪われ取り戻そうとした兄ローマンは失敗した。最早堕ちた名誉と成り絶望に濡れた父は母と共に自らを終了させた。
娘であるレイリーに呪いの言葉を遺して。
『お前もまた、貴族として在ることを望む』
この言葉があったから己は
この言葉があったから己は
レイリー=パーヴロヴナ=カーリナはもう居ない、在るのは白銀の鎧を身に纏う騎士レイリー=シュタイン。
嘗ての自分から目を逸らして得た聖盾が本当の意味で家族であった者達と向き合える日が来るのであろうかと、私は楽しみに眺めています。
・長所と分析とプレイスタイル
一度全てを喪った少女が再び
勿論全てが解決している訳では無いだろうし、今後も心境の変化もあることだろう。
此処で印象欄の一行目、一度喪った心は如何様にして戻るのか。と記載しているが、交流を経て加入したであろう騎兵隊、空洞の心を埋めてくれた愛する彼女等、前を向いて生きていける交流をきちんと行っている印象が強いのだ。それ故のキャラクターの人生としての完成度が高く、私には見えた。
酒と戦うことが好きな鉄帝人という要素の中で、もう解決はしているようだが悪夢を見る為に酒を飲まないと寝れなかったというギャグ調の中にしっかりと設定を入れ込む細さも見えている。なんで競馬場を作ったのかは今度直接聞いてみます。
シナリオに入ればタンクとして頼りになるプレイヤーさん。相談も目を通し、都度意見も言っているイメージ。全体依頼では騎兵隊として馬を駆りながら突貫していく騎兵を護る要として動いているのだろうか。
タンク談義、ビルドの方向性を貸部屋機能話す切っ掛けを作るなど外部やゲーム内での交流もこなすつよつよな方。
・その他雑記
如何でしたでしょうか。印象の部分は気になる事を書き出していたら凄い長い事になってました。印象かこれ? と思うかもしれませんが、私から見た気になる所という事で堪忍頂ければと思います。
最近あったシスター服のおかげで騎士というイメージからセクシーな人みたいになってます。いいぞ、どんどんやれ。
性癖に素直なイラスト欄だぁと思いつつ、今回はこれで終わりたいと思います。ありがとうございました。
・おまけ『撫子の花』
「では此方で」
「えぇ、ありがとう」
職員が差し出した分析表を受け取り、受領欄にサインを入れる。依頼の相談や騎兵隊も特に招集は無いので今日はこれで用件は終わる。
このままローレットに居ても特に何かあるわけでは無いが、半端に余った時間潰しに安い酒を頼み席に着く。手持ち無沙汰に分析表を覗いてみれば、やはり書かれているかと目を細めて読む過去の自分。
捨てた名、レイリー=パーヴロヴナ=カーリナ。此を知るのは他に誰が居たか、詮無き事を考えつつ文を咀嚼していく。
此処は舞台の外れであり演者の楽屋裏みたいなもの。この先の
いつの間にか空になっていたジョッキを眺め、お代わりしようかと思ったが気も削がれた。珍しく一杯で終わらせたレイリーは会計を済ませ外へ出る。
帰りの道すがらナデシコの花が咲く野原を見つけた。
「そう、今日はわたしの……」
『大胆』であり『可憐』
果たしてこの言葉は自分に当てはまっているのだろうか。司書や仲間達に聞いてみようかと思いながら、止まっていた足取りが再び動き出す。
Happybirthday。
「ん!?」
「なんだ、どうした」
むせた職員の視線の先を同僚が追ってみれば。
「ん!?」
妙に色気のあるシスター服姿のレイリーが道を歩いているのが見えた。
「たまげたなぁ……」
「あぁ……本当に……」