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SS詳細

PC分析表(バルガル・ミフィスト) 胡狼蛙ver.

登場人物一覧

バルガル・ミフィスト(p3p007978)
シャドウウォーカー

・印象
 生気の抜けた胡乱気な瞳、困った様に浮かべるへつらう笑み、飲めるなら昼でも酒を浴びる飲兵衛、無気力と言っていい程仕事へのやる気が無い怠惰。総じて『駄目そう』な空気をだしている中年男性である。
 その正体は21世紀地球と思わせる文化と発達したサイバーテクノロジーが普遍となった世界からの来訪者ウォーカー。中小会社は踏み台とされ淘汰され消えるだけ、勝者が敗者を飲み込み更に巨大な企業となる。
 群雄割拠を成すのは人ではなく会社であり、その国を支える強い基盤とされているようだ。
 だからこそ会社は金に貧欲であるし手段を選ばない。時には力と違法と隠蔽を持って他を蹴落とすし、利益を得る為に物を売る。
 そういう世界に身を置いていたのがバルガルという男だ。暴力と騙し合いが蔓延る社会の中で、前線を歩く者……兵士と言っても良いだろう。しかし、かつての背中を預ける同業者を裏切り者の罠により喪う。そんな背景で此方に召喚された男は元の世界に未練はあるのだろうか。
 そんな事があって尚、彼は仮面のような笑顔を貼り付けて特異運命座標イレギュラーズ として動いている。元来持ち合わせている危機的状況以外での無気力は簡単には変わらないのだ。
 今日もスーツを着たサラリーマンは、作ったような困り笑顔でやりたくもない仕事で闇に潜るのだろう。

・長所と分析
 こまめに相談にも顔を出してやれる事を提示していく所等、ゲーム内の動きはアクティブに見える。
 気になった人には外部、ゲーム内ギルド問わず交流に向かい、繋がりを作る事も出来る人だと見受けられました。
 積極的ではあるがガツガツいっているようにも思えず、受ける身からしても良い塩梅で来て貰える安心感があります。
 他を尊重するが故にバルガルさんの普段は無気力というスタイルを出すのが大変そうだなと思いました。
 此方では古物商、サラリーマン、低い物腰での敬語が印象ですが、元いた世界、組織では砕けた口調の彼が垣間見れます。その過去になにがあったのか気になる所です。

・プレイスタイル
 PCによって動かし方を変えていく。バルガルさんで例えるならば、彼の背景と今のギャップを見せながら元いた世界の非情さを伝えていくのかなと思いました。
 キャラクター単体に重いものを背負わせるというよりは、そこから派生する元いた世界観に比重を偏らせて物語を発生させていくタイプかとも。
 余裕は作るが、周囲設定や関係者等は作っておき、基盤を固めて動かしていくスタイル。
 PLの欲望により色んな格好させるれるPC達。良いと思います。

・その他雑記
 如何でしたでしょうか。
 その過去になにがあったのか気になる所で、印象も其方の配分が多めの妄想になってしまいました。
 怪しい人間というモチーフを動かすのはなんとも難しい事で、周囲に印象づけながら楽しく動くというのはSSやシナリオでどう動いていくか迷う部分も出てきますね。バルガルさんの初絵を見た時、一瞬で胡散臭そうって思いました。褒め言葉です。
 イラスト欄にあるお風呂シーンせくしーだなーと思いながら今回はここで終わりたいと思います。ありがとうございました。

・おまけ『仄かに暗い世界から』
「あぁ、これですか分析表というのは、ありがとうございます。いやぁ、たまたま此処に来る用事があって良かった。職員さん達もお疲れ様です」
「あ、あぁ、どうも、それでは此方に受け取りの署名を……」
 へらへらと笑う多弁なバルガルに圧を感じながら対応する職員。
「えぇえぇ、ここで大丈夫ですかね? ……はい、書きました。確認をお願いします」
「は、はい問題ありません。本日はこれで終了となります。お疲れ様でした」
 終了、なんと良い響きなんだろう。今日はろくに仕事もしていないのにもう帰っても良いのだから。
 紙束を受け取りローレットを出た彼はそのまま帰るには少し勿体無いなと表道を歩き、人通りの少ない裏道へ入る。暫く歩けば見つかるのはたまに行く小汚いBAR。慣れた手つきで物怖じ無く店内へ足を踏み入れる。
「マスター、適当にツマミとジョッキで」
 あいよ、と声が返ってくるのを待たずに年季の入ったチェアに腰掛ける。
 雑に飲みたいが、誰も居ない所で静かにというシチュエーションならここが合う。客なんて滅多に来ないのだから。
 そこまで興味無かったのだが、暇つぶしにと分析表を捲ればこの世界に来てからの自分の素行等、印象が書かれている。
「(元居た世界か……)」
 旅人ウォーカーとして此方の世界に来た事が幸運なのか、あちらで野垂れ死にした方がマシだったのか。
 マスターの適当に作ったツマミと酒をちびちびと喉に流しながら、バルガルは思う。
「(自分……いや、俺があの時あの世界に残っていたら何をやっていただろうか。復讐? 堕落?)」
 今考えても詮無き事。だがたまには良いだろう。こうやってボロい店で奢らせたのも大分前の事だなと思いながら、酔いに身を任せていくのだ。

  • PC分析表(バルガル・ミフィスト) 胡狼蛙ver.完了
  • NM名胡狼蛙
  • 種別SS
  • 納品日2022年05月01日
  • ・バルガル・ミフィスト(p3p007978

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