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PC分析表(新田 寛治) 胡狼蛙ver.
登場人物一覧
・印象
良くも悪くも己の立ち位置を理解し、相応から外れないイメージ。
ゲーム内でビジネスの話、となると彼の名前が出る事は少なくないだろう。
それ程までに『ファンドマネージャ』としての名はPC、PLの間でも広まっていると思われる。
常にフラットな姿勢で依頼相談に応じる姿は皆も良く見ていることだろう。良案ならば乗っかるだろうし、懸念があればズバリと指摘する事も躊躇わない。依頼の成功の為、最善を尽くす姿勢がよく分かる。
反面、彼が他の者に抱いている物は特異運命座標、ファンドモデル、その他誰か拘わらず"ビジネス"の相手として見ているように思える。
そして、そんな自分だと理解っている為に他人には己を見せない、無理をしない、深く入り込まない。
どこまでも深い影に覆われている新田寛治という男の内面、それを知る事が出来るのは誰なのだろうか。
・長所と分析
上記では程々に強い言葉で評してしまいましたが、ここまで印象深く他の者に認識させる動かし方は難しいのではないかと思っております。
『ファンド』
『その案件、私にお任せいただけませんか?』
この言葉や台詞は外部やゲーム内でも皆の脳裏に刻まれているのでは無いかと。
また、他者と線を引いて接していると言っても、それは彼が交流をしていないという訳では無い。黒狼隊、騎兵隊はどうだろうか。グループや個人問わずに人脈とコネクションは豊富にあり、それを持つだけの交流も積極的に行っているのだ。
・プレイスタイル
幅広い活動範囲、依頼に応じて適座ポジションを変える柔軟さ。
PCを俯瞰的に見て上手く行動を調整している様に見受けられました。
お酒が入ると元気になるし、たまにファンド欲が爆発してファンドしている時もある気がします。ボルケニック・ファンド。
目的を遂行する為なら新田寛治というPCも交渉材料。ファンドのお返しに裸割烹着も躊躇わずに着るし、何故か触手っぽいのにも襲われたりする。つまるところ、"ノリ"が良いのだ。勿論彼が望まぬものならキッパリと断るだろうが、許容範囲が深く、問題なければ同意してくれる……と思います。
・その他雑記
如何でしたでしょうか。
あくまで私の主観によるものですのでそこはご了承くださいませ。
ゲーム内のファンドや企画立案から実行。スマートにスムーズにこなしている所が凄い。
リーゼロッテさんとのピン等も拝見しており、この二人は互いにどう思ってるのかも気になりますね。
サラリーマン、メガネ、スーツという見た目からここまでの濃いキャラクター性を手に入れるのはやばいです。すごいとやばい。
個人的には感情の崩れた所も見てみたいという気持ちと、これからも味方にはビジネスライク、敵には容赦無しな仕事人新田さんでいて欲しいという欲で勝手にせめぎ合ってます。
果たして次は誰がファンドの餌食になるのか……楽しみに待ちながら今回はここで筆を置かせて頂きます。ありがとうございました。
・おまけ『サラリーマン寛治』
「此方お渡ししますね」
「確かに受け取りました。お疲れ様です」
「お疲れ様です」
時刻は始業から二時間程経った頃。分析表や赴く依頼の情報を受け取りに来た新田寛治は、職員との事務的な挨拶と二、三つ程の業務会話を終えてその場を後にする。
「(なんだか緊張するなぁ、こっちも襟を正さないとって感じだ)」
普段からそこそこ真面目に勤務しているつもりだが、彼の対応する時は"上司に見られている"様な緊張感が身体を強ばらせるのだ。
寛治自身はそんな素振りも雰囲気も出してはいないのだが、出来る人間を視界に入れてしまうと、己の所作が何処か変では無いか気になってしまうものなのだ。
「あの、よろしいでしょうか」
「ひゃい!?」
カウンター越しに立っていた寛治に思わず叫びが混じった声をあげる職員。
「こことここ……地理関係の資料と昨年の依頼データは借りる事は可能で?」
「は、はい……! ただいま!」
慌てて下がる職員に特に反応も見せないまま、手持ち無沙汰となった彼は手慰みに分析表を捲る。
「己を見せない、か……」
薄く笑みを浮かべたのも、慌てて戻ってきた職員からデータを受け取る頃にはまた戻っていた。
こなすべきことはこなす。新田寛治という我を通す為の道は均している。
ほら、今もまた、ビジネスチャンスを見つけた。
先ずは挨拶、自然な会話の後に彼女達に提案するのだ。
「その案件、私にお任せいただけませんか?」