暴れ牛は今は独り

登場人物一覧

名前：『暴牛驍勇』グィエン
種族：獣種
性別：男性
外見年齢：20～30代
一人称：俺、オレ
二人称：あんた、テメェ
口調：だ、かよ、じゃねえ
特徴：剛毅、粗暴、短慮

剛毅果敢、苛烈にして勇猛なる牛頭人身の武人。
身長は２ｍ。隆々とした筋肉で黒毛の髪？と微量の鬣をもち、真紅の瞳が覗く。
本人は気にしていないが、よく知らない人物からはミノタウロスとの区別がつかない。
元は鉄帝の軍人であり、かつてはヴィーザル戦線にて活躍していた武将だった。

軍人としては本能型の猛将タイプ。
――といえば聞こえがいいが、どちらかというとパワーで戦術を破壊して突き進むタイプ。
本来であればどこかの戦場でぽっくり行って終いだったが、並大抵ではない武勇とタフネスで死地を無理やりこじ開けてきた。

その協調性に欠けた猪突猛進な戦ぶり、誇り高いを通り越して驕慢な性格から、遂には鉄帝軍上層部から罷免状を叩きつけられ、
イレギュラーズの奮闘によって捕縛され帝都に送還された――というのが前置きである。

帝都に送還されて軍法会議にかけられると、
最終的にレッド他、数人のイレギュラーズが提案した『ラド・バウ』闘士となることを条件に死刑を減ぜられ除籍処分となった。

表向きは果敢で果断、暴れ牛の如き剛勇はラド・バウであれば活躍も見込めるだろう――というが。
実際のところ自棄を起こして暴れられたり、最悪のケースで賊になられたら面倒だからだとは暗黙の了解である。

さて、ラド・バウにおいての彼の戦績は実はあまりよくない。
参戦当初、その並外れた高火力、タフネスを以って勝利を飾り続けていた。
だが、その技は巨躯のせいもあって非常に大振りであり、相性の悪い相手に対してめっぽう弱いという弱点が露呈したのが大きい。

「ブルゥ、んでオレがこんなめに……ちくしょうめ、あいつらが邪魔しなけりゃあよぉ」

――とまあ、現在はイレギュラーズに対してまだ少しばかりの蟠りの感情がある。
ラドバウにて自身の将来を見出し、イレギュラーズへの感情を穏やかなものに変えるには、もう少々かかりそうだ。

協調性が身につくかはともかくとして、彼にはきっと、人生を振り返る時が来る。
グィエンとて、最初は少なくとも自らで軍へ入隊したはずなのだから。
この鉄帝にいてラドバウを知らぬはずがない。ではなぜ、闘士ではなく軍人を選んだか。
それを思い起こした時、レッドを始めとするイレギュラーズとの関係性も変わる――かもしれない。