SS詳細
メアートのアーカイヴァー
登場人物一覧
名前:煌・彩嘉
一人称:アタシ
二人称:~サン
口調:です、ます、ですか?
特徴:キャスケット帽子の亜竜種
設定:
亜竜集落フリアノンの程近い場所に存在する小集落『メアート』出身の亜竜種。
メアートは長閑な村と言った雰囲気である。洞穴を起点とし、農業を営む亜竜種が多く住まう場所であった。
メアートの規模はそれ程大きくなく、ぽつぽつと点在する家々が寄せ集まり集落が形成された。
彩嘉に言わせれば『田舎』である。
彩嘉はメアートの変化のない穏やかすぎる村の光景に飽きを感じフリアノンに度々遊びに出掛けていたそうだ。
そして、彼が出会ったのは本である。
紙が少なく本と称させる物は『外』からしか得ることの出来なかったデザストルで彩嘉は始めて『外』を知ったのだ。
幼少期より知識欲が強く、フリアノンに流れ着くラサの書物や文化を探求し続けた。
衣服、文化、言葉に場所。様々な本を読み漁り、フリアノンの書庫に籠もる。
知らないことを知れることが喜ばしかったのだ。
知識欲の怪物とでも呼ぶべきだろうか。自称を探索家と称したのは何時の日であったか。
だが、その渾名がしっくり来るほどに彩嘉は様々な文化に精通した。ただし、『知っていること』だけである。知らないことは知らない。
限られた情報しか得ることの出来なかった亜竜集落だ。彩嘉の知識欲はまだ満たされぬ儘らしい。
商業の起点であったラサには旅人達の文化も多数流入していた。故に、彩嘉は何時の日か触れた旅人の文化を好み和装を手にしたらしい。
その後、豊穣との文化交流があった事で豊穣の文化にも更に没入した。
和装を好み、仕込み杖を恰好良いからと持ち歩く。それも、何時の日か本で見た武装の方式であっただろうか。
口調が変化したのも知識を得る途中でのことだった。美しい女性のような中性的な風貌である彩嘉にとって些細な変化であったのかもしれない。
イレギュラーズとなったからには様々な知識を得ることが出来る。
これが――彩嘉にとっての夢の様な日々の幕開けなのだ。