SS詳細
ストラーハの羅刹女衆
登場人物一覧
名前:ストラーハの羅刹女衆(母スミェールチ・長女アヴァリヤ・次女アスタノーフカ・三女グラザ)
種族:亜竜種
性別:女性
年齢:それぞれ、60・42・39・37
設定:
亜竜集落ウェスタにおいて、いずれも狩人として勇名を馳せている戦士たち。その実力にはかのペイト集落に住まう武闘派たちも舌を巻いたと彼女らはグルックに豪語するが、それが事実だったのか、それとも彼女らが揃って年の離れた弟に対して口裏を合わせているのかは、当時幼くお留守番だったグルックには確かめようがない。何故なら、どちらの可能性も同等にありうるように思えるからである。
まず、グルックは生まれてこの方、彼女らに腕っ節で勝ったことはおろか、本気を出させたことすらない。生まれの遅さという不利も然ることながら、彼女らが可愛い弟を過保護にし、これまで実戦の機会から遠ざけつづけたためなのも原因の一つであろう。
そして、口喧嘩でも勝ったことはない。腕っ節では絶対に勝てるわけのないグルックの健気でいじらしい反抗を存分に愛しむかの如く、一人を相手するだけでも大変な三姉妹が結託してあることないこと吹き込むのが常だからだ(流石に母はこれには加わらず、三姉妹がやりすぎたら彼女らを叱る側に回る)。
ご近所さんによれば、猛竜軍団として名高かったこの母+三姉妹が弟ができた途端に日常生活においては甘々になった、とのことなのだが……当の弟本人からすれば「本当に可愛いと思ってるなら可愛がり方を変えてくれ!」と抗議したくなるのも致し方のない話であろう。抗議したところでまたそれをネタに弄られるだけなのは判りきっているのだが。
その可愛い弟が特異運命座標として召喚されたと知って彼女らは「弱っち可愛いあの子が外の世界でやってけるかしら?」と心配はしているが、同時に「泣いて戻ってきたら存分にお姉ちゃんの胸の中で慰めてあげるわ」とか「立派になって帰ってきた時に『これで姉ちゃんたちに近づけた』とでも思ってたら、手合わせという形で存分にその勘違いを叩き直してあげようかしら」とか「召喚されて、家事をほっぽり出した罰……」とか不穏な計画も立てているらしい。がんばれ末っ子。