出会いは突然

登場人物一覧

名前：ミルク
一人称：ワン
二人称：ワン
口調：ワンワン
特徴：真っ白でふわふわの雪みたいな犬。どこからきたのか不明。龍成がミルクと名付けた。
設定：
　龍成はアクセサリーショップを覗き込んで考え込んでいた。
　エルへのクリスマスプレゼントを何にしようかと小一時間この辺りの店を行ったり来たりしている。
「俺の好みだったら、全然簡単に選ぶんだけどな。ボディとか着せても文句言わねぇし。でも、エルはなぁ。綺麗で可愛い系だからな。悩む……廻とかシルキィに聞けば分かるか？　昼顔は……あんま詳しく無さそうだな」
　悶々と考え込みながら、選んだプレゼントを持って店を出る龍成。
　ショウウィンドウに光が反射して龍成の目に差し込む。
「ワン！」
　思ったよりも近くに犬の鳴声がして驚き視線を落した。
「何だ？　犬？　どっから来たんだ？　飼い主は？」
　真っ白でふわふわの犬と目線を合わせるようにしゃがみ込んだ龍成。
「人なつっこいな。飼われてたのか？　首輪ねぇし……ほら、お家にかえんな」
「クゥ～ン」
「えぇ……何、付いて来んなよ。家に帰れよ」
　犬の上目遣いに眉を下げた龍成は、とりあえず燈堂家に連れ帰る事にした。

「あれ、新しいワンちゃんさんですね？」
　クリスマスプレゼントを受け取ったエルは足下で尻尾を振る犬に視線を向ける。
「あー、何かエルのプレゼント選んでるときに着いて来たんだよ。名前は白いからミルクって呼んでる」
「ワン！　ワン！　クゥ～ン」
　エルの行く方向へ付いて行っては、尻尾を振る様に龍成がくすりと吹きだした。
「えらい気に入られてるじゃん。エル」
「はわわ。ミルクさん、エルと一緒にお家に帰りますか？」
「ワン！」

　こうして、エルの元へ真っ白のふわふわ犬『ミルク』がやってきたのだ――