SS詳細
なぜなにPPP! 第一回『混沌世界・ローレット』編!
登場人物一覧
「やぁ! こんにちは! 私はマリア・レイシス! マリアチャンネル記念すべき第一回目の放送を観てくれてありがとう! 今日の放送は、なぜなにPPP! 混沌世界・ローレット編だよ! そして第一回ゲストはローレットの看板娘でキュートなアイドル! ユリーカ君だ!」
「ふっふっふ! ローレットの知る人ぞ知る超有名美少女情報屋とはボクの事……!
ユリーカ・ユリカなのです! マリアさん、よろしくお願いしますなのです!」
「超有名と言っておきながら知る人ぞ知るっていいのかい……?
まぁいいか! とにかく今日はユリーカ君と放送だ!
今日はね、一回目としてローレットの紹介をやっていきたいんだよ!」
「任せてくださいなのです! えーとそうですね、まずそもそもギルド『ローレット』は何かっていうと混沌世界で活動する『すごくおっきな何でも屋』さんなのですよ!」
「本当に色んなことをやってるよね……山賊退治とか人助けとかが基本かな、って思うけれど、別にそればっかりって訳でもないんだよね」
「はい! 中にはちょっと悪事っぽい依頼もあったりしますね!
ローレットはイレギュラーズを支援する為に生まれた組織なのですよ。
えーとですね。たしかボクが生まれるよりも前……二十年ぐらい前らしいのですが、リーダーのレオンと、ボクのお父さん達が設立したらしいのです! すみません、さっきも言った通りボクはその時生まれてないので『らしい』としか言えないのですが><」
「そうなんだ! へぇ~二十年かぁ! つい最近出来た団体って訳でもないよね」
「はいなのです! まぁイレギュラーズが沢山増えたのは、数年前の『大規模召喚』からなので、昔は今ほど人は多くありませんでしたけれど。とにかく、ローレットはそういうイレギュラーズ達の集まりなのです!」
「ふむふむ……イレギュラーズがいると、あれだよね。
世界を救う『空繰パンドラ』とやらが溜まるんだよね」
「そうなのです!
そもそもの大前提としてこの世界は危機に瀕しているらしいのですよ……
その危機に対抗する為に、イレギュラーズという存在が選ばれているのです」
「危機っていうのは空中神殿にいた『ざんげ』君が言ってたね」
「はい。空中神殿にいる『ざんげ』が、いつか世界が滅亡するって言ってるのです。レオンはそれを防ぐ為にも世界を救う可能性を秘めたイレギュラーズ達を集めて、なおかつ彼らの行動を支援する団体としてローレットを作ったのです!
成り立ちとしては簡単ですがそんな感じですね」
「イレギュラーズは行動するだけで『パンドラ』が溜まっていくんだよね。
だからイレギュラーズに色んな出来事に触れる仕事を斡旋してるのかぁ」
「そうですね! 全てはいつか来るであろう危機を乗り越える為に、です!」
「世界の滅亡かぁ。ううっ。怖いなぁ、一体何が起こるんだろうか……
でもローレットがあってくれて本当に、この世界での活動がしやすくてありがたいよね
世界各国を跨いで色んな活動が出来てるし」
「ローレットは各国と共に『ギルド条約』を締結していますからね!
あ、ギルド条約っていうのは簡単にいうとイレギュラーズの活動を助けるために各国が決めた取り決めです。基本的にイレギュラーズは世界の為にいる様な存在だから、配慮しようという内容ですね。まぁ勿論限度はあるのですが><
でもこれの締結にもレオンが走り回ったと聞いてるのです」
「やるじゃあないかレオン君! 虎ポイントを進呈しよう!」
「なんなのですその虎ポイントって!?」
「ふふ。虎ポイントは虎ポイントさ! あ、でもでもユリーカ君。イレギュラーズを支援するための団体と言っても、イレギュラーズが必ず所属しているって訳じゃあないんだよね?」
「そうですよ! 皆さん色んな事情がありますし、イレギュラーズに選ばれたからといっても、好きに行動している方々も大勢いるのです。特にマリアさん達の様な『外の世界』から召喚された人達は、いきなりの事態に困惑される人も多いですしね」
「うんうん。私の知り合いの……関係者って言えばいいのかな?
とにかく知り合いも来てたりするんだけれどローレットに所属してないのもいるしなぁ」
「まぁローレットはイレギュラーズの行動を制限する為の団体じゃないですからね!」
「所属していなくても問題はないって事だね」
「そうですね。そもそもイレギュラーズとして選ばれた人は、なんでも行動するだけで『パンドラ』が溜まっていくのです! だからローレットへの所属は必須じゃないのです!」
「ふむふむ……あっ! ユリーカ君、ローレットの成り立ちはおおよそ分かったけれど。
今度は混沌世界の事自体にもついても知りたいなぁ。
ほら。北に東に南に西にも、いろんな国家があったりするよね」
「ふふふ。お任せ下さいなのです!
まず、混沌世界には様々な国があるのですよ!
貴族と伝統の国家、幻想!
歯車と武力の国家、鉄帝!
正義と宗教の国家、天義!
海原と商人の国家、海洋!
砂漠と傭兵の国家、ラサ!
自然と魔術の国家、深緑!
文明と科学の国家、練達!
東の果てには豊穣なんて国もあるのです!」
「この中だと幻想王国にギルド・ローレットがあるんだよね。
私がこの世界に召喚された空中神殿から降り立ったのが幻想だったよ。懐かしいなぁ」
「そうなのです! 幻想王国『レガド・イルシオン』は勇者の打ち立てた国で、ローレットの本部もあるのですよ! 最近は建国から時間が経って、色々腐敗している所もあるのですが……」
「でも色んな事件が解決された事によって改善方向に向かってるらしいね!」
「はい! 不吉を呼ぶサーカス事件の解決を始めとして、イレギュラーズの信用が高まっているのですよ! そして国を治めてるフォルデルマン三世さんも、ちょっとマシになったって近衛騎士長さんが言ってました!」
「ふふ、やったね! イレギュラーズの皆の成果だよ!」
「まぁ各国の詳しい説明は今度にしますが、こういった国々が混沌にはあるのですよ。
でも混沌世界にはもっと重要な要素もあるのです……」
「な、なんだいユリーカ君、いきなり雰囲気を出して……まさか!?」
「そう! 混沌世界を覆う法則――四つの『混沌肯定』の事なのです!!」
「こ、混沌肯定!!?」
「一つが混沌肯定『レベル1』! これは外から訪れた旅人の方が分かりやすいですね――元々の世界で世界を滅ぼす力をもった魔王さんがいたとしても……この世界に召喚された時点で『レベル1』とも言うべき存在になってしまうんです!!」
「はっ! そういえば私もこの世界に召喚されたばかりの時は、大分力がなくなってたなぁ……アレが『レベル1』の法則なんだね、ユリーカ君」
「はい! 鍛錬を積み重ねた存在も、その逆でも所定の能力値が再設定されるという世界法則があるのです。だから旅人なら皆統一された段階からスタートになっちゃうのです。だからマリアさんも召喚された当時は猫になっちゃってるのです」
「ぐぐぐ! 私はいつだって虎だよ!!
ともかく、いきなり巨大な力を宿したままの存在として到来するのは無理な訳なんだね」
「そうなのです。そしてこれに関連する法則として……混沌肯定『RPG』があります!」
「むむ? あーるぴーじぃー?」
「混沌肯定『レベル1』を受けた存在は、混沌世界の経験を積む事で急速に力を増す事が出来るのです。誰かと戦ったりだとか、鍛錬なり修行を積むとか……とにかくどういう事情でも詰まれた経験が力となっていくんです」
「ふーん! という事は元々強かった人達は、力を取り戻していくって感じかな?」
「そういう感じとも言えるのです!」
「成程なぁ。統一される法則に、ちゃんと強くなる法則か……色々あるんだね」
「更に更に混沌肯定『崩れないバベル』と言うものもあるのです!」
「おっと? 崩れないバベル……?
バベルっていうのはなんか聞いたことがある様なきもするけれど」
「これは凄く簡単にいうと『最高級の自動翻訳機能』なのです!
混沌においては、ほらマリアさんの様な外の世界から訪れた人もいらっしゃいますが――
この機能があれば言語の問題はクリアされるのです!」
「!! そうか、そういえば皆となんの隔たりもなく『話せてる』けれど、これはそういう事なんだね!」
「ですです! 元々世界が異なれば言語が違うという事もあると思います。けれど、混沌世界ではこの機能が世界を覆っているので人間レベル、ないしそれに近い知能の持ち主はお互いの会話を疎通する事が出来るのですよ!」
「ふふんこれは便利だね! じゃあ私とユリーカ君がこうして話せているのも、崩れないバベルのおかげなんだ……これがなかったとすると隣に居る人とも話せていなかったかもしれないし、私が虎とも伝わっていなかったかもしれないんだね……」
「いやマリアさんは普通に猫なのです」
「おっと? 崩れないバベルが不調かな?」
「ともあれ! そして最後に一つ――混沌肯定『不在証明』というのもあります。これは混沌という世界を維持する上で『あってはならないもの』を一方的に無効化する法則です」
「ふぅん? 例えばどんなものがソレに当たるのかな?」
「ロケットとかです」
「ロケット!!?」
「これはあくまで例え話の一つですが、例えばとある世界からやって来た科学者が、その頭脳と持ち込めたアイテムで星を吹き飛ばすような爆弾等を造れるかも知れないですね。でもこの世界ではどう頑張って作ろうとしても、何故か作れません」
「ははぁなるほどね。
確かにそんなものが出来上がったら、世界の維持なんて出来ないね。
明日には滅んじゃうかもしれないし」
「そういう事です! どれだけ理論が完璧でも、機能が発揮されない効果になります!
その他『死者の蘇生』などが出来ないのも、この効果だと言われています」
「この世界に多くの旅人が訪れても、混沌世界が混沌世界であり続ける理由かぁ……」
「まぁと言っても、世界の維持に掛からなければ、ある程度のモノは再現できるみたいですよ。練達だと、携帯電話というモノがあるそうですし」
「通信魔法用の水晶玉みたいなのが存在している所もあるからかな――?
案外奥が深いだね混沌世界の法則ってモノは!」
「まぁとにかく以上が混沌世界における重要な要素でした!」
「ありがとね、ユリーカ君!」
「今さっきまでの要素は、主に旅人の方に関わってきますね。
まぁこの世界に住んでいる以上は皆共通してこの法則下にはあるのですが」
「うんうん。つまるところ『純種』の皆もって事だよね。
混沌世界には色んな種族がいるからなぁ……
人間種に獣種。鉄騎種、飛行種、海種、幻想種、精霊種、秘宝種、鬼人種……
わぁ。改めて数えたら沢山いるじゃないか」
「ふふ。ちなみにボクは飛行種なのですよ! 翼が生えた種族ですね! 概ね皆さんどこにでもいらっしゃいますが、国ごとに多い少ないはあったりしますね」
「幻想は人間種が多くて、海洋は飛行種と海種が多かったりするんだよね。
そして鉄帝は鉄騎種、傭兵は人間種と獣種。
深緑は幻想種……豊穣には精霊種と鬼人種! 国ごとに違いがあるなぁ」
「それに、種族ごとに異なる特徴があるのも面白いですよね!
獣種は反射神経に優れて。
鉄騎種は肉体が強くて。
飛行種は空を飛べます!」
「海種は泳ぐのに優れて。
幻想種は魔力を取り込めたり自然と会話出来たり。
精霊種や秘宝種、鬼人種にも固有の能力があるよね。千差万別って奴かな!」
「でも世の中には見逃せない『敵』とも言える種族もいたりするのです……それが魔種なのです」
「ううっ。原罪の呼び声を放ってくる人達だよね……」
「はい。元々は皆さん純種なのですが、なにかしらの要素で『反転』してしまった人達なのです……狂ってしまった人達、と言い換えてもいいですが、反転してしまった人たちはいずれも強大な力を持つようになります……」
「そしてイレギュラーズとは逆に、世界が滅ぶ要素を貯め込んでいってしまうのか――」
「ローレットの存在意義は『混沌世界にやがて訪れる破滅的結末』の回避にあるので、魔種の人達とは常に敵対する様な立場にありますね」
「今までも魔種と戦うような出来事は何回かあったしね」
「まぁ彼らの事はおいといても、とにかく多様な種族が混沌には存在しますよ!」
「うんうん! なんでも西の覇竜領域とかには竜もいるって話だしね。
ああいうまだまだ未知の地域を探索とかしたらもっといるかも……ふふっ!」
「だめですよマリアさん。あそこはやばい所です」
「ええっ!? ど、どうしたんだいユリーカ君!!?」
「混沌世界の最強種族と言えば……何を隠そう、そう! 竜種なのですよ――!!
ドラゴンですド・ラ・ゴ・ン!!
そんな竜種が住んでいる『棲家』が覇竜領域デザストルなのです!!
あそこは人間が近付くような場所じゃないのです!!」
「ええ、でもでもなんでも最近の話だと亜竜種の里っていうのがあるっていう話も……」
「それはそれ、これはこれなのです! 竜種は本当にやばいのです!! むかーしレオンがラサの長のディルクさんと酒に酔って向かったら命辛々なんとか帰ってきたという話もあるぐらいなのです!」
「レオン君はなにをしているんだい!!?」
「まぁとにかく竜種は危ないので近づかないのが吉なのです。デザストルには他にも亜竜……つまりワイバーンとかもいるらしいですが、それも結構危ないらしいのです。彼らの卵は貴重なモノとして依頼が出されたりする事も稀にあるそうですが、マジで危ないのです」
「そんな依頼出す人本当にいるのかい? 怖いなぁ……」
「世の中にはいろんな人がいるものなのです」
「さて――気付けば随分話し込んでしまったね! わわわ、もうすぐ締めの時間だよ!」
「はっ、なんと! 混沌世界の簡単な紹介をしましたが、これで大丈夫でしょうか!?」
「うんうんユリーカ君のおかげで随分と分かりやすかったと思うよ!
ユリーカ君にも虎ポイントを進呈しよう! 一虎ポイントだ!」
「だからこの虎ポイントってなんです!? どこで使えるんですか!?
あ、マリアさんの領地がある鉄帝のVDMランドですか!?」
「はっ! VDMランドと言えば。
次回は混沌に存在する魅力的な国家にも触れていこうかと思っているよ!
ユリーカ君が並べてくれたあの数々の国家だね!」
「沢山の国家が混沌にはあるのです!
それぞれ違った特性があって、観光もきっと楽しいですよ! デザストル以外!」
「是非是非興味を持ったら見てみてほしいな! じゃあね、みんなまた今度会おう!」
「バイバイなのです!」
「バイバーイ!!」
おまけSS『ひらがな版!』
「やぁ! こんにちは! わたしはマリア・レイシス! マリアチャンネルきねんすべきだいかいめのほうそうをみてくれてありがとう! きょうのほうそうは、なぜなにPPP! こんとんせかい・ローレットへんだよ! そしてだいかいゲストはローレットのかんばんむすめでキュートなアイドル! ユリーカくんだ!」
「ふっふっふ! ローレットのしるひとぞしるちょうゆうめいびしょうじょじょうほうやとはボクのこと……!
ユリーカ・ユリカなのです! マリアさん、よろしくおねがいしますなのです!」
「ちょうゆうめいといっておきながらしるひとぞしるっていいのかい……?
まぁいいか! とにかくきょうはユリーカくんとほうそうだ!
きょうはね、かいめとしてローレットのしょうかいをやっていきたいんだよ!」
「まかせてくださいなのです! えーとそうですね、まずそもそもギルド『ローレット』はなにかっていうとこんとんせかいでかつどうする『すごくおっきななんでもや』さんなのですよ!」
「ほんとうにいろんなことをやってるよね……さんぞくたいじとかひとだすけとかがきほんかな、っておもうけれど、べつにそればっかりってわけでもないんだよね」
「はい! なかにはちょっとあくじっぽいいらいもあったりしますね!
ローレットはイレギュラーズをしえんするためにうまれたそしきなのですよ。
えーとですね。たしかボクがうまれるよりもまえ……にじゅうねんぐらいまえらしいのですが、リーダーのレオンと、ボクのおとうさんたちがせつりつしたらしいのです! すみません、さっきもいったとおりボクはそのときうまれてないので『らしい』としかいえないのですが><」
「そうなんだ! へぇ~にじゅうねんかぁ! ついさいきんできただんたいってわけでもないよね」
「はいなのです! まぁイレギュラーズがたくさんふえたのは、すうねんまえの『だいきぼしょうかん』からなので、むかしはいまほどじんはおおくありませんでしたけれど。とにかく、ローレットはそういうイレギュラーズたちのあつまりなのです!」
「ふむふむ……イレギュラーズがいると、あれだよね。
せかいをすくう『そらくりパンドラ』とやらがたまるんだよね」
「そうなのです!
そもそものだいぜんていとしてこのせかいはききにひんしているらしいのですよ……
そのききにたいこうするために、イレギュラーズというそんざいがえらばれているのです」
「ききっていうのはくうちゅうしんでんにいた『ざんげ』くんがいってたね」
「はい。くうちゅうしんでんにいる『ざんげ』が、いつかせかいがめつぼうするっていってるのです。レオンはそれをふせぐためにもせかいをすくうかのうせいをひめたイレギュラーズたちをあつめて、なおかつかれらのこうどうをしえんするだんたいとしてローレットをつくったのです!
なりたちとしてはかんたんですがそんなかんじですね」
「イレギュラーズはこうどうするだけで『パンドラ』がたまっていくんだよね。
だからイレギュラーズにいろんなできことにふれるしごとをあっせんしてるのかぁ」
「そうですね! すべてはいつかくるであろうききをのりこえるために、です!」
「せかいのめつぼうかぁ。ううっ。こわいなぁ、いったいなにがおこるんだろうか……
でもローレットがあってくれてほんとうに、このせかいでのかつどうがしやすくてありがたいよね
せかいかっこくをまたいでいろんなかつどうができてるし」
「ローレットはかっこくとともに『ギルドじょうやく』をていけつしていますからね!
あ、ギルドじょうやくっていうのはかんたんにいうとイレギュラーズのかつどうをたすけるためにかっこくがきめたとりきめです。きほんてきにイレギュラーズはせかいのためにいるようなそんざいだから、はいりょしようというないようですね。まぁもちろんげんどはあるのですが><
でもこれのていけつにもレオンがはしりまわったときいてるのです」
「やるじゃあないかレオンくん! とらポイントをしんていしよう!」
「なんなのですそのとらポイントって!?」
「ふふ。とらポイントはとらポイントさ! あ、でもでもユリーカくん。イレギュラーズをしえんするためのだんたいといっても、イレギュラーズがかならずしょぞくしているってわけじゃあないんだよね?」
「そうですよ! みなさんいろんなことじょうがありますし、イレギュラーズにえらばれたからといっても、すきにこうどうしているかたがたもおおぜいいるのです。とくにマリアさんたちのような『そとのせかい』からしょうかんされたひとたちは、いきなりのじたいにこんわくされるひともおおいですしね」
「うんうん。わたしのしりあいの……かんけいしゃっていえばいいのかな?
とにかくしりあいもきたてたりするんだけれどローレットにしょぞくしてないのもいるしなぁ」
「まぁローレットはイレギュラーズのこうどうをせいげんするためのだんたいじゃないですからね!」
「しょぞくしていなくてももんだいはないってことだね」
「そうですね。そもそもイレギュラーズとしてえらばれたひとは、なんでもこうどうするだけで『パンドラ』がたまっていくのです! だからローレットへのしょぞくはひっすじゃないのです!」
「ふむふむ……あっ! ユリーカくん、ローレットのなりたちはおおよそわかったけれど。
こんどはこんとんせかいのことじたいにもついてもしりたいなぁ。
ほら。きたにひがしにみなみににしにも、いろんなくにいえがあったりするよね」
「ふふふ。おまかせくださいなのです!
まず、こんとんせかいにはさまざまなくにがあるのですよ!
きぞくとでんとうのこっか、げんそう!
はぐるまとぶりょくのこっか、てってい!
せいぎとしゅうきょうのこっか、てんぎ!
うなばらとしょうにんのこっか、かいよう!
さばくとようへいのこっか、ラサ!
しぜんとまじゅつのこっか、しんりょく!
ぶんめいとかがくのこっか、れんたつ!
ひがしのはてにはほうじょうなんてくにもあるのです!」
「このなかだとげんそうおうこくにギルド・ローレットがあるんだよね。
わたしがこのせかいにしょうかんされたくうちゅうしんでんからおりたったのがげんそうだったよ。なつかしいなぁ」
「そうなのです! げんそうおうこく『レガド・イルシオン』はゆうしゃのうちたてたくにで、ローレットのほんぶもあるのですよ! さいきんはけんこくからじかんがたって、いろいろふはいしているところもあるのですが……」
「でもいろんなじけんがかいけつされたことによってかいぜんほうこうにむかってるらしいね!」
「はい! ふきつをよぶサーカスじけんのかいけつをはじめとして、イレギュラーズのしんようがたかまっているのですよ! そしてくにをおさめてるフォルデルマンみつよさんも、ちょっとマシになったってこのえきしちょうさんがいってました!」
「ふふ、やったね! イレギュラーズのみなのせいかだよ!」
「まぁかっこくのくわしいせつめいはこんどにしますが、こういったくにぐにがこんとんにはあるのですよ。
でもこんとんせかいにはもっとじゅうようなようそもあるのです……」
「な、なんだいユリーカくん、いきなりふんいきをだして……まさか!?」
「そう! こんとんせかいをおおうほうそく――よっつの『こんとんこうてい』のことなのです!!」
「こ、こんとんこうてい!!?」
「ひとつがこんとんこうてい『レベル1』! これはそとからおとずれたたびびとのほうがわかりやすいですね――もともとのせかいでせかいをほろぼすちからをもったまおうさんがいたとしても……このせかいにしょうかんされたじてんで『レベル1』ともいうべきそんざいになってしまうんです!!」
「はっ! そういえばわたしもこのせかいにしょうかんされたばかりのときは、おおいたちからがなくなってたなぁ……アレが『レベル1』のほうそくなんだね、ユリーカくん」
「はい! たんれんをつみかさねたそんざいも、そのぎゃくでもしょていののうりょくちがさいせっていされるというせかいほうそくがあるのです。だからたびびとならみなとういつされただんかいからスタートになっちゃうのです。だからマリアさんもしょうかんされたとうじはねこになっちゃってるのです」
「ぐぐぐ! わたしはいつだってとらだよ!!
ともかく、いきなりきょだいなちからをやどしたままのそんざいとしてとうらいするのはむりなわけなんだね」
「そうなのです。そしてこれにかんれんするほうそくとして……こんとんこうてい『あーるぴーじー』があります!」
「むむ? あーるぴーじぃー?」
「こんとんこうてい『レベル1』をうけたそんざいは、こんとんせかいのけいけんをつむことできゅうそくにちからをますことができるのです。だれかとたたかったりだとか、たんれんなりしゅぎょうをつむとか……とにかくどういうじじょうでもつまれたけいけんがちからとなっていくんです」
「ふーん! ということはもともとつよかったひとたちは、ちからをとりもどしていくってかんじかな?」
「そういうかんじともいえるのです!」
「なるほどなぁ。とういつされるほうそくに、ちゃんとつよくなるほうそくか……いろいろあるんだね」
「さらにさらにこんとんこうてい『くずれないバベル』というものもあるのです!」
「おっと? くずれないバベル……?
バベルっていうのはなんかきいたことがあるようなきもするけれど」
「これはすごくかんたんにいうと『さいこうきゅうのじどうほんやくきのう』なのです!
こんとんにおいては、ほらマリアさんのようなそとのせかいからおとずれたひともいらっしゃいますが――
このきのうがあればげんごのもんだいはクリアされるのです!」
「!! そうか、そういえばみなとなんのへだたりもなく『はなせてる』けれど、これはそういうことなんだね!」
「ですです! もともとせかいがことなればげんごがちがうということもあるとおもいます。けれど、こんとんせかいではこのきのうがせかいをおおっているのでにんげんレベル、ないしそれにちかいちのうのもちぬしはおたがいのかいわをそつうすることができるのですよ!」
「ふふんこれはべんりだね! じゃあわたしとユリーカくんがこうしてはなせているのも、くずれないバベルのおかげなんだ……これがなかったとするととなりにいるひとともはなせていなかったかもしれないし、わたしがとらともつたわっていなかったかもしれないんだね……」
「いやマリアさんはふつうにねこなのです」
「おっと? くずれないバベルがふちょうかな?」
「ともあれ! そしてさいごにひとつ――こんとんこうてい『ふざいしょうめい』というのもあります。これはこんとんというせかいをいじするうえで『あってはならないもの』をいっぽうてきにむこうかするほうそくです」
「ふぅん? たとえばどんなものがソレにあたるのかな?」
「ロケットとかです」
「ロケット!!?」
「これはあくまでたとえばなしのひとつですが、たとえばとあるせかいからやってきたかがくしゃが、そのずのうともちこめたアイテムでほしをふきとばすようなばくだんなどをつくれるかもしれないですね。でもこのせかいではどうがんばってつくろうとしても、なぜかつくれません」
「ははぁなるほどね。
たしかにそんなものができあがったら、せかいのいじなんてできないね。
あしたにはほろんじゃうかもしれないし」
「そういうことです! どれだけりろんがかんぺきでも、きのうがはっきされないこうかになります!
そのた『ししゃのそせい』などができないのも、このこうかだといわれています」
「このせかいにおおくのたびびとがおとずれても、こんとんせかいがこんとんせかいでありつづけるりゆうかぁ……」
「まぁといっても、せかいのいじにかからなければ、あるていどのモノはさいげんできるみたいですよ。れんたつだと、けいたいでんわというモノがあるそうですし」
「つうしんまほうようのすいしょうたまみたいなのがそんざいしているところもあるからかな――?
あんがいおくがふかいだねこんとんせかいのほうそくってモノは!」
「まぁとにかくいじょうがこんとんせかいにおけるじゅうようなようそでした!」
「ありがとね、ユリーカくん!」
「いまさっきまでのようそは、おもにたびびとのほうにかかわってきますね。
まぁこのせかいにすんでいるいじょうはみなきょうつうしてこのほうそくかにはあるのですが」
「うんうん。つまるところ『じゅんしゅ』のみなもってことだよね。
こんとんせかいにはいろんなしゅぞくがいるからなぁ……
にんげんしゅにけものしゅ。てっきしゅ、ひこうしゅ、かいしゅ、げんそうしゅ、せいれいしゅ、ひほうしゅ、きじんしゅ……
わぁ。あらためてかぞえたらたくさんいるじゃないか」
「ふふ。ちなみにボクはひこうしゅなのですよ! つばさがはえたしゅぞくですね! おおむねみなさんどこにでもいらっしゃいますが、くにごとにおおいすくないはあったりしますね」
「げんそうはにんげんしゅがおおくて、かいようはひこうしゅとかいしゅがおおかったりするんだよね。
そしててっていはてっきしゅ、ようへいはにんげんしゅとけものしゅ。
しんりょくはげんそうしゅ……ほうじょうにはせいれいしゅときじんしゅ! くにごとにちがいがあるなぁ」
「それに、しゅぞくごとにことなるとくちょうがあるのもおもしろいですよね!
けものしゅははんしゃしんけいにすぐれて。
てっきしゅはにくたいがつよくて。
ひこうしゅはそらをとべます!」
「かいしゅはおよぐのにすぐれて。
げんそうしゅはまりょくをとりこめたりしぜんとかいわできたり。
しょうりょうしゅやひほうしゅ、きじんしゅにもこゆうののうちからがあるよね。せんさばんべつってやつかな!」
「でもよのなかにはみのがせない『てき』ともいえるしゅぞくもいたりするのです……それがましゅなのです」
「ううっ。げんざいのよびこえをはなってくるひとたちだよね……」
「はい。もともとはみなさんじゅんしゅなのですが、なにかしらのようそで『はんてん』してしまったひとたちなのです……くるってしまったひとたち、といいかえてもいいですが、はんてんしてしまったひとたちはいずれもきょうだいなちからをもつようになります……」
「そしてイレギュラーズとはぎゃくに、せかいがほろぶようそをためこんでいってしまうのか――」
「ローレットのそんざいいぎは『こんとんせかいにやがておとずれるはめつてきけつまつ』のかいひにあるので、ましゅのひとたちとはつねにてきたいするようなたちばにありますね」
「いままでもましゅとたたかうようなできごとはなんかいかあったしね」
「まぁかれらのことはおいといても、とにかくたようなしゅぞくがこんとんにはそんざいしますよ!」
「うんうん! なんでもにしのはりゅうりょういきとかにはりゅうもいるってはなしだしね。
ああいうまだまだみちのちいきをたんさくとかしたらもっといるかも……ふふっ!」
「だめですよマリアさん。あそこはやばいところです」
「ええっ!? ど、どうしたんだいユリーカくん!!?」
「こんとんせかいのさいきょうしゅぞくといえば……なにをかくそう、そう! りゅうしゅなのですよ――!!
ドラゴンですド・ラ・ゴ・ン!!
そんなりゅうしゅがすんでいる『すみか』がはりゅうりょういきデザストルなのです!!
あそこはにんげんがちかづくようなばしょじゃないのです!!」
「ええ、でもでもなんでもさいきんのはなしだとありゅうしゅのさとっていうのがあるっていうはなしも……」
「それはそれ、これはこれなのです! りゅうしゅはほんとうにやばいのです!! むかーしレオンがラサのおさのディルクさんとさけによってむかったらいのちからがらなんとかかえってきたというはなしもあるぐらいなのです!」
「レオンくんはなにをしているんだい!!?」
「まぁとにかくりゅうしゅはあぶないのでちかづかないのがきちなのです。デザストルにはほかにもありゅう……つまりワイバーンとかもいるらしいですが、それもけっこうあぶないらしいのです。かれらのたまごはきちょうなモノとしていらいがだされたりすることもまれにあるそうですが、マジであぶないのです」
「そんないらいだすひとほんとうにいるのかい? こわいなぁ……」
「よのなかにはいろんなひとがいるものなのです」
「さて――きづけばずいぶんはなしこんでしまったね! わわわ、もうすぐしめのじかんだよ!」
「はっ、なんと! こんとんせかいのかんたんなしょうかいをしましたが、これでだいじょうぶでしょうか!?」
「うんうんユリーカくんのおかげでずいぶんとわかりやすかったとおもうよ!
ユリーカくんにもとらポイントをしんていしよう! いっこポイントだ!」
「だからこのとらポイントってなんです!? どこでつかえるんですか!?
あ、マリアさんのりょうちがあるくろがねていのVDMランドですか!?」
「はっ! VDMランドといえば。
じかいはこんとんにそんざいするみりょくてきなこっかにもふれていこうかとおもっているよ!
ユリーカくんがならべてくれたあのかずかずのこっかだね!」
「たくさんのこっかがこんとんにはあるのです!
それぞれちがったとくせいがあって、かんこうもきっとたのしいですよ! デザストルいがい!」
「ぜひぜひきょうみをもったらみてみてほしいな! じゃあね、みんなまたこんどあおう!」
「バイバイなのです!」
「バイバーイ!!」