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『千の渡り姫』ちはや

登場人物一覧

白妙姫(p3p009627)
慈鬼
白妙姫の関係者
→ イラスト

名前:『千の渡り姫せんのわたりひめ』ちはや
種族:妖憑
性別:女
年齢:不明
一人称:わたくし
二人称:~さま、姉さま
口調:~ですか? ~です ~なのです
特徴:幼い容姿。狐の耳と尻尾はふわふわ、もふもふ。毛色は温かみのある夕焼け夕日の狐色、大きな瞳は赤橙。清潔感のある巫女装束姿で、身の丈ほどの竹箒を携えている。

設定:
 『千の渡り姫』は、豊穣郷の各地にて数百年にわたって出没情報がある『渡り巫女』。
 無垢であどけない幼女の姿にて、旅をしながら禊や祓いをおこなっている様子がよく謳われる。性質は優しく善良、綺麗好き。好きな食べ物は揚げ物と桜最中。
 民草に語り継がれる噺は信ぴょう性に欠けるものも多いが、共通している点は弱き民、特に女性の味方である点だ。

『こりゃこりゃ 旅のお姫さん
 麦わらお菊が落ちていたなら
 お拾いなすって お姫さん
 麦わらお菊がそらをみるから
 お揚げをかぞえて お姫さん
 ひと、ふた、みよに、雨が降る
 いつ、むつ、ななよ、箒が躍る
 巫女のお清め 狐々ここのたり』
 ――『渡り姫の数え清めうた』より。
 ――その耳は人々の嘆きをきき、その瞳は人の本質を見定め、その箒は死に絶えし者の魂を地縛する未練やしがらみを掃き清めるのだと伝えられる。
 だが、事実はそうではない。

「ほんとうに、そうであればよかったのですけれど」
 渡り姫は悲し気に箒を握る。長く生きているのはまことの話。弱き者を助ける心根も真実。なれど、本当の彼女には特別な能力など何もなかった。
「いつも――わたくしにできたのは、力持つ誰かに助けを求めに走ることだけでしたのに」

 わたくしに、皆さんが希む奇跡はありません。
 わたくしは、嘆きをきくのがつらいのです。
 わたくしは、悲しい魂を救うことなんてできません。
 ですから、わたくしにはもう期待しないでほしいのです。
 ああ、不吉な事件なんてもう関わりたくありません……。

 『千の渡り姫』は大層な呼び名に目を背け、謳われる存在は自分ではないと否定して、ただの幼巫女おさなみことして生きようと思った。
 ――そして、「姉さま」と出会ったのだ。

白妙姫との出会い:
 ある日、白妙姫は遊郭に売られそうになっている幼女を助けた。
 助けた幼女は「ちはや」と名乗り、白妙姫を「姉さま」と呼んで慕うようになった。白妙姫はその正体を知らず、妹のように可愛がる。ちはやはそんな関係をとても嬉しく大切に想っている――。

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