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馥郁たる狂気
登場人物一覧
- ジルーシャ・グレイの関係者
→ イラスト
名前:オージェ(本名:オーギュスト・グレイ)
種族:旅人
性別:男性
年齢:30
一人称:僕
二人称:貴方、貴女/(気が高ぶると)お前
口調:です、ですね、でしょう/言い捨て
特徴:礼儀正しい、物腰柔らか/狂気、執着
設定:
『瑞香の魔女』の一番弟子にして、ジルーシャの兄弟子――だった男。
幼い頃から調香師としての才覚に溢れ、誰もが彼が《蝋梅》の名を冠することを疑いもしなかった。
神童だった。彼はそれを鼻に掛けること無く努力をし、師である魔女の愛弟子であった。
精霊たちには愛されなかったが、それでも彼は努力を重ねた。蝋梅は雪にも負けず、甘く咲くのだから。
しかし彼は道を踏み外す。
切欠は、『妖精の祝福』を受けた右目を持つジルーシャの弟子入りだった。
胸に浮かんだ『どうして』は次第に広がり、
「そうだ、原料を変えてみましょう」
それは小さな閃きだった。
もっと違う『原料』を使用すれば、彼より勝るかもしれない。
初めは小動物に手を出した。――けれど駄目だった。
次はもっと大きな動物の血肉を使ってみた。――これでも彼に勝てない。
それならもっともっと――ああ、ならば『人』はどうなのだろう。どんな香りになるのだろうか。
狂気に歪んだ好奇心の果てに『人体の一部を材料とした香りの創造』という禁忌に手を染め、彼は師に破門を言い渡された。
――けれど先生も、いつかは僕を解ってくれます。
嗅いだ者の精神が狂う? 心そのものを作り変えてしまう? それの何がいけないのでしょう。
もっと素晴らしい香りを生み出せたなら、先生はまた弟子に迎え入れてくれることでしょう。
混沌に召喚された後も彼は狂気の研究をやめることはなく――寧ろ拍車が掛かった。
眼球、手指、毛髪、血、肝臓、心臓――果ては魔種の死体まで。
全てが全て、彼のギフトの前では『香料』である。
「人の血肉では駄目でした。妖精の心臓では駄目でした。
すべてを掛け合わせても、まだ足りない。
ならば獣人はどうでしょう。
鳥人は、魚人は、機人は――魔へと堕ちた者は」
彼の興味は尽きることがない。
手を血に染め、血の臭いを香りで上書きして、柔和な笑みを添えて心を絡め取り――
――ねえ、ジルーシャ。お前の右目は、どんな香りになるのでしょうね。
- 馥郁たる狂気完了
- GM名壱花
- 種別設定委託
- 納品日2021年12月15日
- ・ジルーシャ・グレイ(p3p002246)
・ジルーシャ・グレイの関係者