SS詳細
殺生石の少女
登場人物一覧
名前:エイリス・ヴェネツィーエ
種族:人間種
性別:女性
年齢:14歳(反転前)→反転後3ヶ月後に討伐
一人称:わたし
二人称:あなた
口調:~なの、~なのね、~かしら?
特徴:身長140cmほど、未発達な体型。明るい性格
設定:幻想貴族『ヴェネツィーエ家』令嬢。一人娘。
年齢相応には考えが幼く、少女相応に『ませた』思考の持ち主である。
生まれてから成長が芳しくなく、人間種としては『未熟な子』という分類に入るが、しかし知性や運動能力に劣った点は見受けられないのが救いだろう。
当然ながらイレギュラーズにも興味は持っており、彼らを『違う自分を見つけた人』などと呼んでいたという。
成長が遅い自分と周囲との格差のようなものを自覚しており、そのため英雄譚やイレギュラーズの活躍に触れ、自分も違う自分を見つけたいと常々思っていた。
大きな転機は『英雄総選挙』のあたりからと思われる。『成長願望』ともいえるものが『変身願望』へと変化し、それを叶えられない自分に対する静かないらだちのようなものを抱え続けた彼女は、シュプレヒコールの拙い薫陶と影響を受け、そして彼の近くにいた『なにか』の影響で狂気を抱いた食い詰め者で構成された信望者未満の男たちに攫われてしまった。
経緯は不明であるが、何某かが手引したものとの見方が強い(少なくとも家族や使用人は調査の結果シロである)。
そんな彼女が反転を経て『不死身ノ勇者』である武器商人にその思いの丈を叩き込んだのは偶然にしてはあまりに出来すぎていた。
それもまた、少女の叶わぬ夢の片鱗である。
おまけSS『怒りと報いのマリアージュ』
わたしは『誰か』になりたかった。
『誰でもいい』のじゃなくて、『輝く誰か』に。
でも、きっとわたしは最初から輝いていたのに、自分ではそれが見えなかったの。お父様やお母様の輝きだとずっと思っていたのがわたしのものだなんて誰も教えてくれなかったの!
でも、今はもう全部終わってしまった話。
わたしはわたしを奪ったすべてに報いたい。
わたしを奪った人達に怪しいことを吹き込んだあなたもいつか、殺してあげる。
だからお願い、わたしの勇者様。
終わったら私を捨てていいから。
だからそれまで、わたしを赦して。