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優しい手のひら
登場人物一覧
- 黒影 鬼灯の関係者
→ イラスト
名前:黒影隆元(くろかげりゅうげん)
種族:旅人
性別:男性
年齢:不明
一人称:儂、私、俺
二人称:お前さん、あんた、~殿、鬼灯
口調:だ、だろう、だぞ。
「ほおら、これで足は完成だ。あとは手だな。もう少しだからな。もう少しで鬼灯の体は元通りになる。
お前さんを鏡の前で見つけたときはどうなることかと思ったが……間に合って良かった」
特徴:凄腕の人形師であり忍である。その身体は血肉が通う人形。現在は浅香灯理に使える忍。
設定:
かつて自分を消し去ろうとした鬼灯を人形の身体に移し替えた人形師。
鬼灯の実の祖父である。
元の世界に居た頃は、生真面目な職人気質の性格で、実子である鬼灯の父親には厳しい人だった。
幼くして両親を亡くした孫の鬼灯には、彼の父親にしてやれなかった分だけ愛情を注いでいる。
鬼灯が死にかけていた時も、自分の命を削り一心不乱に命を繋ぎ止めた。
時が過ぎ、己自身の天命が尽きる事を悟った隆元は一人残してしまう孫の事を想った。
禁術で自分の魂を人形に移せども、限界は見えてしまう。
健やかにあれと。叶うならば、生まれ変わり傍で見守りたいと。
そして、天空神殿で目を覚ましたのだ。隆元からすれば、願いが成就したように見えた。
されど、探しても探しても鬼灯は見つからなかった。
月日が流れ、隆元はバグ召喚でカムイグラへと飛ばされる。
絶望の青が開かれる以前のカムイグラは一方通行。
元の場所へ戻る事すら叶わなくなった隆元は、この豊穣の地なら鬼灯が居るかも知れないと再び歩き出す。
少しずつ蝕まれていく己の精神に疲弊しながら。
天香の遠縁、浅香家に仕える事となった隆元は徐々に力を蓄えていった。
相対するように、隆元の影に狂気が忍び寄る。
数十年、数百年の時を経て、鬼灯への愛情は執着へと変化していったのだ。
浅香灯理に仕え、彼を孫のように可愛がっている。
彼の思想は少なからず隆元の影響を受けているようだ。
――さあ、良い子はねんねの時間だ。
外は怖いだろう。お前さんは本当は泣き虫だからなぁ。
よおし、よおし。怖い所から儂が守ってやろう。