SS詳細
『クオリア』
登場人物一覧
名前:『クオリア』
種族:人間種
性別:女性
年齢:21歳
一人称:あたし
二人称:呼び捨て
口調:〜わ、〜よ、〜よね、〜かしら
特徴:妖艶、暗殺者、首輪、ぐぬぬ!
設定:
伝承に一人の美しい女がいる。
それはクオリアと呼ばれる凄腕の暗殺者。
絶世の美声と天才的な演奏の腕前を持ち、そして何より男を魅惑する美貌をも持つ。あらゆる面で異性の心を奪う事に長けており――
彼女の深みに嵌ってしまった者は容易く命を屠られてきた。
あまりに見事な腕前。芸術の域に達しているとも評される程に……
しかし現在はガブリエル・ロウ・バルツァーレクの傍仕えの暗殺者兼護衛者となっている。
元々はガブリエルを暗殺するために送り込まれた刺客であったが『不覚を取って』ガブリエルに取り押さえられ魔力の込められた首輪を嵌められ、彼の言う事に従わざるを得なくなった。その首輪は『主人の命令に絶対服従する』マジックアイテムなのだとか。
それ以降彼女は全ての自由を奪われた――地下牢で枷を嵌められ、夜な夜な――
……とかになると思われたが、普段はガブリエルのみが知る別邸に軟禁(と言ってもかなり自由)されている程度。
しかも手が早いと言われるガブリエルは何故か手を出さない。
夜、彼の寝室に呼びだされる事もあるのだが――用事と言えばガブリエルが寝るまで一緒にいるとか、抱き枕にされる(何もされない)とか、歌を歌うとか楽器の演奏をするとか、そんな事ばかり。手を出された事は一度もないのである。
いつもぐぬぬってなりながら従っている。
首輪が悪いのよ首輪が! だから仕方ないのよ! 首輪が取れたら覚えてなさい!
――そんな彼女を象徴する口癖は「この首輪が外れた時。それが貴方の最後よ」
これを言う度ガブリエルには微笑まれて、またぐぬぬとなっている。ぐぬぬ!
護衛者として動く際は殺意や、毒物を仕込まれている悪意に敏感に気付く為、護衛者としての才覚にも優れている様だ。
また、暗殺を専門としていた割には正面切っての戦いもこなせる様である。
その上先述の通り芸術方面にも優れているので……パーティに連れ回される事もあるとか。
――で。パーティとかの度に女性に声を掛けるガブリエルを見る度……そう、隙だらけだから刺してやろうとか思うのだけれども。
でも首輪があるから仕方ないわね……ぐぐぐぬぬぬぬぬ!!
ガブリエルの背後にはいつも殺意があるとかないとか……
おまけSS『実は……?』
さて。
実は首輪なのだが、アレは本当の所なんの魔力もない普通の首輪で
「これは魔力が込められていて、自分に従わなければならないマジックアイテムですよ」
……と最初に説明されたその内容をクオリアは信じ切ってしまっている。
だから、ガブリエルの言う事を何でも聞いてしまうのは首輪のせいだし、手を出されない事に悶々とするのも首輪のせいだし、優しくされて変な気持ちになっちゃうのも首輪のせいだし、ガブリエルの為なら命を賭けてもいいと思っちゃうのも首輪のせい。なんなら、寝込みを襲ったのについ不覚を取ったのも、別に一目惚れしたとかそういう訳じゃなくて、たまたまです。ええと、なんだ、そう! 首輪が悪いのよ首輪が!!
「彼女は非常に面白いですよね――ええ全く。見ているだけでも非常に可愛らしく、どこまでも愛でたい方です」
お気に入りの花の手入れをしながら、遊楽伯爵は満面の笑みと共に――そんなことを呟いたとか。