SS詳細
『冬月』の子
登場人物一覧
名前:クロバ・フユツキ
種族:人間種
性別:男性
年齢:19
一人称:オレ
二人称:呼び捨て
口調:~だ、~かよ、~じゃねぇの?
特徴:親善大使、お調子者、巨乳派、繊細、素直じゃない、ファミリーコンプレックス
設定:
冬の一族と翡翠ではそう呼ばれた『フユツキ』という錬金術師の一家がある。
人間種であるクオン・フユツキはその功績により翡翠での居住を認められ、幻想種の娘との異種間結婚を成し遂げた。
錬金術による功績はリュミエ・フル・フォーレの耳にも届き『素敵な事』と評価された。翡翠に様々な恩恵をもたらした事で彼ら一家は居住を許されたのだ。
夫婦仲は良好であり、種の差を感じさせない程。一家は三人の子宝に恵まれ幸せそのものであった。
――と、言うのが彼の父の経歴である。フユツキ家の長男坊として生まれたクロバは裕福な家庭に両親の愛情を受けて『我が儘三昧』になったのである。
傲慢かつ不遜。裕福すぎたせいで金銭感覚さえも『一般的』じゃない彼は気に入った者には惜しげも無く投資する為、評判は人それぞれ。
彼に付いたあだ名は『成金太郎』。姉・ユウナに言わせれば「困った子」なのである。
更にはお年頃で厨二に目覚めて左眼と左腕を錬金術で黒く染め、カラコンも常に着用。妹・セツナでさえ苦笑するしか無いほどの遅れてきた反抗期の真っ盛りなのである。
父の仕事を手伝うようにと母に言われて謁見したリュミエ・フル・フォーレへ一目惚れ。男性不信と言われようとその巨砲の前にはアタックせざるを得なかった。
リュミエには「もう少し落ち着いてくだされば……」と謂れ、カノンには「女性の部位で優劣を選ぶとは許せない。燃やしてやる」とのことである。
カノンからの評価は自業自得な所もあるが、彼がリュミエに向ける憧れは本物であり、必死に翡翠へと貢献するために日夜努力を続けている。
やる事なす事問題あるが、『外』と関わりが翡翠に良い影響を与えるのでは無いかと考え、その必要性を説くなど「落ち着いていれば素晴らしい」人材である。良くも悪くも『口が回る』のは少し問題なのかもしれないが……。
絶賛反抗期ではあるが父の背中が大きく遠すぎて、自分がちっぽけだと思い始めただけの子供である。
生意気で反抗期ではあるが家族を敬愛しているのは間違いなく、本質的には他人を思いやる優しさは持っている。理解者がいないのが難点ではあるのだが。
おまけSS『「女性の部位で優劣を選ぶとは許せない。燃やしてやる」』
カノン・フル・フォーレにとって、姉と大きく違う『部位』はコンプレックスであろうと、ユウナ・フユツキは感じていた。
だが、それにすら余り気付かない『鈍感太郎』……否、弟は勢いよくリュミエにアタックをしカノンを見て残念そうな顔をするのだ。
「……いけませんよ。クロバさん。女性の事をその様な目で見ては。
私は、まあ、慣れてしまったというのもありますが……その様な目で女性を見ると嫌がる方も多く居るのです。
え? 私が嫌がっていない? いえ、呆れているのです。仕事の話をしに来たのか、私を口説きに来たのか……はあ。口説きに。
申し訳ありませんが、お帰り頂いてもよろしいでしょうか? 今から貴方のお父上と大切な話が……聞いていませんね。
そこが良いところであり悪いところなのではありますが。次に彼は翡翠に対して何を齎してくれるのだか……」