PandoraPartyProject

SS詳細

ブランシュ・クロッシュの娘

登場人物一覧

パンジー(p3x000236)
今日はしたたかに

名前:クラリーチェ・カヴァッツァ
種族:幻想種
年齢:14
性別:女性
一人称:私
二人称:あなた、~さん
口調:ね、よ、よね?
特徴:裏表がない、動物好き、植物好き
設定:
 クラリーチェ・カヴァッツァのR.O.Oでの姿。本来のクラリーチェは幼少期に生まれ故郷が賊に襲われ壊滅し偶々、外出していた為に助かった過去がある。
 だが、R.O.Oではそのような事件は存在していない。翡翠の村に住まっていたクラリーチェの両親は彼女の出生前に賊へと反撃し、村を守り抜いた。
 集落『ブロー=ブリュレ』の焔の魔女たちに育まれたクラリーチェは現実とは大きく違い、感情表現も豊富な娘となった。
 身寄りを亡くすことのなかった彼女は集落の者達に「襲い来る者は殺して良い」と教わった。そうしなくては全て奪われてしまうからである。
 不躾に森を傷つける者達をクラリーチェは赦しはしなかった。しきたりも学ばぬ者達は共同体を壊してしまうと教わってきたからだ。
 
 もしも両親が反撃するための力を有していなかったなら? 優しい母も、集落の皆も殺されていたのかもしれない。
 それはクラリーチェが物心つく前から幾度も見た夢。現実の『クラリーチェ・カヴァッツァ』に訪れた悲劇の映像。
 悪い夢でしかなかった。だが、そんな悪い夢が有り得たかもしれないと感じる程にぞっとした。
 だからこそ、クラリーチェは魔術を学んだ。守る力を身につけた。研鑽し、誰にも負けぬ力を身に着けることを目標とした。

 クラリーチェ・カヴァッツァは森林警備を行うルドラ・ヘスの副官として迷宮森林を守り抜く。
 その性質は非常に『幻想種』的であった。排他的であり、幻想種以外の種を『人間』として認めるべきではないと声高に宣言している。
 彼女にとって幻想種を害する『害虫』は許してはいけない存在なのだ。『過剰防衛』などではない。『正当防衛』として彼女は踏み入る者をすべて殺し尽くす。
 ――全ては、同胞を護る為。
 ――全ては、嘗て見た恐ろしい夢を現実にしないため。

「虫に、最後の命乞いの機会を与えてあげているのよ? 感謝されてもいいじゃない」
神様ファルカウにお祈りさせてあげるわね。あなたの命が、どうか我らが大樹の許へと……ああ、ううん。あなたみたいな虫けらは土に還り養分となりなさいな」

  • ブランシュ・クロッシュの娘完了
  • GM名夏あかね
  • 種別設定委託
  • 納品日2021年09月24日
  • ・パンジー(p3x000236
    ※ おまけSS『ルドラ・ヘスとの森林警備』付き

おまけSS『ルドラ・ヘスとの森林警備』

 クラリーチェと呼んだルドラの声は優しい。彼女はクラリーチェにとって大切な同胞の一人であった。
 嘗てはを夢見たカノン・フル・フォーレもファルカウの巫女でありながら外に希望を持ったリュミエ・フル・フォーレも幼いクラリーチェには信じられなかった。
「ファルカウを護る為。そして、この国を護る為だ」
 そう微笑んだルドラがクラリーチェは大好きだった。

「ルドラ姉様は外の人たちってどう思う?」
「どうって?」
「私はリュミエ様もカノン様も……それからヘクセンハウス司教も嫌いです。
 あの人たちはを赦しているから。私は許せない。アイツらは私達を蹂躙して、小枝の様に簡単に折ってしまうから」
「またの話かな」
「いいえ、私が今思った話よ」
「……成程。ああ、そうだな。確かにそうかもしれない。
 けれどクラリーチェはまだ幼いから。もし気持ちが変わったらこっそりと姉様に教えなさい。
 あなたがに興味を持ったとしても私は罰する事はないよ。私は――外は、恐ろしいと思っているけれど」
 それがリュミエを傷つけたから、という意味であるのをクラリーチェは気づいていた。
 何も聞かない儘、「はあい」と気の抜けた返事だけを返して。

 ……外を好きになる事なんて、絶対にないのに。姉様の分からず屋。

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