何処へでもあなたと

登場人物一覧

名前：キアラ・熊耳
一人称：わたし
二人称：あなた、～さん
口調：ね、よ、なのね、なのよね？
「鶇さん。今度、新しくできたカフェに行ってみましょうよ？　きっと素敵よ。今回はお酒もあるしね」
特徴：青馬 鶇の飲み友達。飲み友達だけどお酒がないところにも一緒に行く。所謂、友達。鶇曰く、キアラの話はとても面白いらしい。そして、美声。たまに美声過ぎて隣で眠ることも──キアラの肩にもたれかかる鶇が度々、目撃されている。
設定：
　オーセンティックバーで出逢った。キアラは着飾り、若いパトロンとともにジンライムを楽しんでいた。

　バックバーに並んだ沢山のボトルが宝石のように輝いている。酒場とは違う雰囲気で鶇の背は無意識にピンと伸びている。カウンターには先客（キアラとパトロン）がバーテンダーを交え、会話を弾ませている。とても和やかだ。照明は明るく、本を読む者もいる。鶇はボトルを眺め、楽しんでいるとアカキノボリカンガルー（ブルーブラッド）のバーテンダーが円らな瞳を細め、飲み物を尋ねる。
「ん、少し甘くて青いお酒がいいねぇ。強くても弱くてもいいからさ？」
　鶇は笑う。一期一会のようなオーダーがとても好きだ。
「承知しました、お食事はお済みですか？」
「うん、軽く済ませてきてるよ」
「ありがとうございます」
　ロンググラスの中で氷が爽やかに踊り──あっという間にブルーのカクテルが出来上がった。青い海が目の前に広がる。
「とっても綺麗な青ね、あなたみたい」
　キアラ（美しい女）がさりげなく隣に座り、微笑んだ。
「それはあんただろう」
　グラスを豪快に傾け、笑う。一緒にいた男は何処にもいない。
「違うわよ、あなたのことをわたしは言ったの」
「そうかい。で？　あんたはあたしと一緒に飲むつもりかい？」
「ええ、そのつもりよ」
「へぇ？　あたしについてこれるってことか」
「どうかしら？　今日はそれを確かめましょう？」