SS詳細
金糸は神話にならない
登場人物一覧
名前:エクスマリア=カリブルヌス
種族:鉄騎種
性別:女性
年齢:12才
一人称:マリア
二人称:~さん、あなた
口調:ね、だね、だよ、かな?
特徴:柔和な笑顔、長髪
設定:
R.O.O世界のエクスマリアは鋼鉄に生まれ落ちた鉄騎種の少女である。
現実のエクスマリアとは真逆と言っても過言でもない、明るく元気で、日々を幸福に過ごしている。
ヴィーザルの産まれであり、ラド・バウ闘士の両親と幸福に暮らしている。
両親はB級闘士ではあるが、その類い希なる美貌よりS級闘士ビッツ・ビネガーに気に入られ、エクスマリアも幼少期から交流があった。
「アンタは綺麗な髪と眸をしてるから、大事になさいよ。ちゃんと手入れしないとアタシが吹っ飛ばすわ!」
そんな風に笑い、ヘアオイルやケア用品を時折送付してくれるビッツはエクスマリアにとって『良きおじさん』なのである。
昏い金の髪は父譲り。藍方石の如き瞳は母譲り。美しく、硬質な容姿でありながらそのかんばせには常に柔和な笑みが乗せられる。
少女は大いなる存在と闘う力を持たない。持つ必要が無いからだ。小さな獣を狩り、命に感謝を為て過ごす。もっぱら、空いた時間は織物などに費やしている。
体が傷付かぬようにとビッツに言い付けられ、狩りに出掛ける事は少ない。
それでも、何時の日か両親のようなラド・バウの闘士になるべく『おじさん』に稽古を付けて貰う事もしばしば。
転べば笑ってくれる両親に、泣きべそをかけば揶揄うおじさんに。ころころと表情を変えて微笑んで、「笑顔が一番カワイイわ」とつんと鼻を摘ままれる。
在り来たりで尊い幸福を一身に受けた『何処にでも居る少女』
彼女は神話を崩すこともない。彼女は神話になる事も無い。
鉄の始祖(カリブルヌス)の名を持てど、意思と、歴史を、血よりも濃く、深く継ぐ事は無い。
故郷もある。実の親も友人も、素敵なおじさんもいる。現実世界のエクスマリアが持っていないモノを持っている。エクスマリアが抱えているモノを持っていない。
現実のエクスマリアがどう足掻いたってなれやしない『平穏と幸福』に過ごしている女の子。
それが、R.O.Oのエクスマリア=カリブルヌスなのである。