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SS詳細

太陽の獅子

登場人物一覧

ルナ・ファ・ディール(p3p009526)
ヴァルハラより帰還す
ルナ・ファ・ディールの関係者
→ イラスト

名前:ソル・ファ・ディール
種族:獣種
性別:男性
年齢:35歳
一人称:俺
二人称:お前or貴様
口調:~だ、~だろう?
特徴:獅子、束ねし者、頂点者
設定:
 ソル・ファ・ディールはラサの砂漠地帯南部を居とする少数部族の長である。代々部族では『力のある男』が長になるべきだとする風潮があり、つまりソルは現在における一族最強の男である。

 長を選定するのが『力』の理由は遥か昔、一族を滅亡させんが如く襲来した『黒き獣』に由来する。『黒き獣』は蹂躙の限りを尽くし多くの者が死んだ――しかし当時最も強かった戦士が三日三晩の奮戦の末に遂に討ち果たしたという。
 その戦士がいなければ一族は滅んでいた。力こそが正義である。
 それ以降、力あるべき者が一族を統べる風習が誕生したという……
(ただしあくまで御伽噺の類であり真実かは不明)

 一族は総じて誇り高く身も心も強靭なる者が多いが。
 同時に古い習わし(掟)も存在し、部族以外の者には排他的である。更に――特に古い年代組に多いのだが――『黒き獣』の因子を宿した者(黒き風貌を持つ者をそう呼ぶ者もいる)は身内であっても『不吉』の象徴と見る者もいるのだとか……?

 どちらかといえば『個』を蔑ろにしている訳ではないが『群れ』を重んじる一族。
 その為に秩序はかなり高く保たれている。
 尤もそれが故に彼の『弟』は奮起や敵対ではなく諦念と離別を選んだ訳だが……

 尚、部族の傾向としては『善』であり先述の通り排他的ではあるが攻撃的ではない。外との交流もない訳ではなく、一部の昔ながらの付き合いがある商人などが時折部族の下を訪れる事もあるのだとか。

 ――しかし族長であるソルは一つの気掛かりがあった。
 この部族は緩やかに死が近づいているのではと。
 外との交流が少ない一族は徐々に子の数が減っている。一年、二年は問題ない。十年後も問題ないかもしれない。しかし百年後、二百年後は――
 許容出来ぬ。
 誇り高き一族がそのような、衰弱する様に死ぬなど。
 ならばいっそのこと――華々しく――

「何を馬鹿な」

 一族の不幸を望む族長がどこにいるか
 ソルはある夜。空に浮かぶ月を見ながら自嘲気味に呟いた
 ――今日は酔っている
 ただ短く、それだけを述べて……

 それから数か月後、一族は謎の失踪をする
 彼らはどこに行ったのか
 彼らがいた筈の場所には――無数の血糊と激しい戦闘の跡だけが残っていた

おまけSS『獅子の足跡』

 ――なぁ聞いたかよ。北の一族……
 そうそう獅子と人の身体を持つタウロスの一族だよ。
 あぁあそこの連中がよ、この前行ったら『いなかった』んだ。
 んだよそのままの意味だよ。失踪してたんだ。

 なんかよ、戦があったっていう雰囲気ではあったが……
 あそこの一族強ぇからな……盗賊なんぞじゃ相手にならんぜ。
 しかも今の一族の――ソルって奴は力が尋常じゃなくてな。
 内乱でもあったのか、それとも連中を倒せる程の数でも来たのか……

 ただ『死体はなかった』から全滅したのか、してないのかは全く分かんねぇんだよ。
 付き合いがそこそこあったから心配はしてるんだがねぇ……

 はぁ。マジで一体何があったんだかな……

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