王と姫

登場人物一覧

名前：エルス・ティーネ
種族：旅人
性別：女
年齢（或いは外見年齢）：UNKNOWN
一人称：私
二人称：あなた、～さん、～様（特定の相手のみ）
口調：わね、わよ、なのね、なの？、かしら？
特徴：美形、儚い、強がり、素直じゃない、JC←サービス
設定：
　混沌に渡る前、元の世界では吸血鬼の王の娘であり、『始祖種』なる血を有する特別な存在だった。
　酷く愚鈍で、恐ろしく情実的で、うんざりする程人間的な『お家騒動』の結果、義妹と義父、同族氏族全てを撃滅せしめる因業に到る。
　エルスを取り巻いた事情は彼女の心情を一顧だにせず、悲劇的なものであり、決して本意とは言えなかった破滅を撒いた後に到っては、自罰的で諦念感の強い性格は決定的なものになった。元々は始祖の王女であり、高等な教育を受けた正真正銘のお姫様なのだが、種族柄年齢程に老成出来なかった彼女は『少女時代』に負った深手により、愛や救いを求める事を本能的に恐れていると言える。取り分け、実父、義父同様に連なる『王』たる在り様には憧憬と愛憎半ば入り混じる複雑な感情を禁じ得ないようだ。
　破滅的な同族殺しの果てに混沌に渡って以降、エルスは運命的な出会いを果たす事になる。
　砂漠の都ネフェレストを根城にするラサ傭兵商会連合のディルク・レイス・エッフェンベルグ。
　エルスが出逢ってしまったのは忌避し、恐れる『王の中の王』であった。かつての吸血鬼としての力を振るう事が出来ないエルスは完全に自分を『ただの少女』として扱うディルクに頬を染め、時に反発しながらも満更ではない日々を過ごしている。それはかつて夢見た王を彼の中に見たからなのかも知れない。
　……と、まぁエルス側からするとかなり複雑な恋愛に違いないが、ディルクにとって彼女はお気に入りの玩具である。
　本当に100％唯の女の子として扱っている。混沌に旅人が渡る事は多くはないが珍しいと言う程の事ではなく、流れ者も多いラサの場合、見かけるも日常茶飯事だ。
　曰く自身より年上で齢は1500を数えるという恐るべき始祖の吸血姫も自分に懐き、『赤犬』を志望し、ラサの為に日々頑張る健気な女の子でしかない。
　反応が瑞々しく面白いので、ふざけ半分に際どい事を言ったりやったりする事もあるが、余り本気で手を出す心算は無いようだ。
　彼には珍しく大事にしていると言えなくはないかも知れない。ただその方が面白いからって可能性もあるけれど。