PandoraPartyProject

SS詳細

天上の甘露

登場人物一覧

Melting・Emma・Love(p3p006309)
溶融する普遍的な愛
メルトリリス(p3p007295)
神殺しの聖女


 ローレットの会議室にて。2人の少女がこの場所に呼ばれていた。
「ひょえっ」
 メルトリリス(p3p007295)は飛び上がりながら、身体をびくつかせた。
 眼前に立っていたのは、『溶融する普遍的な愛』Melting・Emma・Love(p3p006309)だ。
 明らかに以前から知っていました、と言わんばかりのメルトリリスの反応に、Meltingは顔を横に傾けながら、頭の上にハテナマークを思い浮かべる。
 それもそうだ、実際にはメルトリリスとMeltingはあったことが無いのだ。
 ――――……現実の世界という意味では。
 Meltingはメルトリリスの顔を不思議そうに覗き込みながら、メルトリリスは身体を強張らせながら壁のほうへ壁のほうへと寄っていく。ついに、壁際まで追い詰められたメルトリリスは壁に額をつけながら、なるべくMeltingと目を合わせないように、それこそまるで壁と一体化したかのようにくっついていた。
『……どうしたの? もしかして、お腹痛い?』
「いえ痛くありませんです」
『体調が、よくないとか』
「いえすこぶる体調はよいです」
『あっ、生理?』
「今はきてな―――ってこら!!」
 ぷんすこと腕を振るメルトリリスにMeltingはくすくすと笑っていた。
 とまあ、引っ込み思案でふさぎ込みがちで、あまり人と関係を持ちたがらない為、言葉はぽつぽつと喋るメルトリリスとしては、ここまでオープンに素を出しているのは、かなり珍しい出来事ではある。
 それもそのはずなのか。
 現実と夢の世界を混濁させるのはあまり良くない事ではあるが、メルトリリスにとってはMeltingは面識があるのだ。それも、夢のなかで。
 つまり初対面ではあるものの、どこか慣れているかのように接している。
 さて、本題だ。
 ローレットより、二人はとある依頼を受けた。そんなに難しいものでは無く、行って帰ってくる程度のお買い物のようなものだ。早速二人は相談をしてから、出かけていった。


 という訳で、コマとコマの間で依頼は全て終了した。内容はまあ、ちょっとした戦闘と戦利品を依頼主にお渡しすれば終わり。
 さて物語は此処から始まる。
 依頼主と別れて数分、何事も無く終わったのを安堵しながら二人は帰路についていた。
 だが、どうしたことか突然のどしゃぶりの雨が降ったのだ。まるでスコールのような、それこそバケツをひっくり返したと言った方がらしい雨に、雨宿りをしたのだが―――なかなか止む事がなく、終いには雷が鳴り、雨の勢いは収まる気配が無い。
「濡れて帰るか……このまま待つか。野宿……は絶対ない。絶対明日の朝までに魔獣の腹の中だよ」
『時間も時間だから、どこかの宿に泊まったほうが安全なの』
「うーん」
 メルトリリスは財布の中を覗いた。齢15、16程度の少女としてはお金は持っているほうだ。二人分の宿代を出す事はできるし、Meltingも同じくらいは持っているだろう。闇市に行きまくらなくてよかったと、メルトリリスは心の中でガッツポーズを決めた。
 そして、確かにMeltingの言葉は最もである。夜のとばりはとっくに落ちており、そして時間は夜中と呼んだほうがいいかもしれない域に達していた。故に。
「それしかないか……」
『夜は女の子二人は危ないの』
「いや僕はあなたと二人のほうが危ないんだけども」
『?』
「あ。いや違うの忘れてなんでもない(早口)」
 思い出される夢の中の出来事に、メルトリリスは身体の奥が疼くような感覚を覚えていた。

 結局は雨の中、走ったのでずぶ濡れになってしまったが、今夜泊まる宿は確保できた。
 部屋は分けるつもりであったが、この雷雨の中だ、同じことを考える人たちは多いらしく、結局部屋はひとつしか残っておらず、そこに二人で滑り込んだ形となった。
「ふー! いやあ、服が渇くかちょっと心配だけど、お風呂入ってさっぱり!」
 典型的なバスローブ姿のメルトリリス。
『お水でも飲む?』
「うんうん! わあ、お布団もふわふわだね! ちょっと楽しくなってきた、なんだろう旅行気分??」
 布団の上ではしゃぐメルトリリスに、Meltingは透明なピッチャーに入った水をコップに注ぐ。
『あの、Loveとどこかで会ったことある?』
「うーん、そういう訳ではないんだけど。夢のなかで似ている子にあったことはあったかな、だから現実で貴方さまの姿を見た時はかなり驚いたというか、びっくりしたというか」
『夢のなか……』
「まあ、夢ってすぐ忘れるからさ。本当に貴方さまだったかはうろ覚えなんだけれど」
『どんな夢なの?』
「う、それはまあ、忘れてしまったという事にしておいてほしい」
 何故か頬がほんのり赤くなったメルトリリスにMeltingは再びハテナを浮かべた。
「まあまあ、疲れたし、寝よ! 明日の朝になったら帰らないと、そしたら依頼を報告して……」

 ふと。

 ベッドの上に寝転がったメルトリリスにMeltingは覆いかぶさるようにして乗っかった。舌舐めずりをするMeltingを見て、アマリリスの芯たる部分が少しだけ熱を帯びた。
「あ、あの……?」
『疲れているみたいなの、Loveがマッサージしてあげるの』
「ものすごくいやなよかん」
 やばい、そう思って起き上がろうとした瞬間には両手首はMeltingに抑えられていた。これが抵抗しても意味がないことはメルトリリスはよく知っている。だからと言って抵抗しない訳にはいかない。身体を左右に振るうようにして足掻いてみたとき。
 ぬる、とMeltingのスライムのような下半身がメルトリリスの太ももをゆっくりと下から上へと撫でたのだ。思わずメルトリリスも身体を動かすのをやめて、ふぁ、と変な声を上げた。甘い声にMeltingは聖母のような微笑を浮かべ、あくまでこれはマッサージなのだとメルトリリスの身体を、時折押すような形にしながら弄っていく。
『こってるの』
「こってる、だろうけ、ど!!」
 Meltingの腕がメルトリリスの足に絡み、その形を確かめるように撫でていく。足の指の間にまで絡んでいく彼女の身体に、メルトリリスの脳裏の奥の奥に刻み込まれているような記憶が鮮明に蘇っていた。
 それは、夢の中でもMeltingに身体を弄ばれていた記憶だ。真夏の一夜の夢。
 あの快感―――いや、気持ちの良さが、なかなか忘れられていないメルトリリスは、それを引き出されるかのように身体を捻らせつつ抵抗していた。現実の世界でもそれは、だめぇ、と。

 しかし抵抗虚しく。早くもくたくたになってきたメルトリリスの身体を起こし、後ろから抱きかかえるような姿勢にさせたMelting。
 その腕の一本がゆっくりメルトリリスのバスローブをゆっくりと剥ぎながら、豊満なメルトリリスの胸にちょん、と触れた。
「ひゃあ!! どこ触ってるの! ここは女性だけの温泉のきゃっきゃうふふか何かか~~!!」
『お胸さんおっきいの』
「勝手に育ったの~~! 邪魔なのこれだけあると~~!」
『可愛いの』
「ひゃあ! んもうお触り禁止ーー! こういうの知ってる!! 私と貴方さまはなんかこう夢の中で戯れてたんだけど、結果なんか気持ちよくさせられてそれで私それちょっと軽くトラウマ……って程では無いけど、こうなんか天義的には危険というか、こういうのってよく無いというか!!」
『気持ちいいのは、嫌いなの?』
「きらーーーー……いでは無いけれども、でもほら、なんか恥ずかしいって言いますかー!!」
 ふにふにと楽しそうに触れるMelting。段々感覚に濡れてきたメルトリリスは、なんとなく楽しそうにしているMeltingをみて、そっとその頭を撫でた。
「んもう、分かったよ、降参。そんな身体触って楽しいも子のですかね?」
『Loveは愛おしさに駆られてこういう事をするの』
「旅人さんの思考……!」
 異世界の少女の思考は混沌の少女の常識にフィットするかしないかは別として、Meltingの腕がゆったりとメルトリリスの身体に触れていく。
「ひゃ、ひ、わ」
 お腹のあたりを這いながら、Meltingはメルトリリスの後ろ首を噛むように舐めた。今までゆったりとした刺激のなかに、突然加えられた首筋の硬い感覚にメルトリリスの身体は思わず跳ね上がる。
 噛み跡を残しながら、その跡をなぞるようにしてMeltingの舌が動いていき、その僅かな水音がメルトリリスの耳に届いて、耳まで真っ赤になるほどメルトリリスの身体が火照っていた。それはメルトリリスを追い詰めていくように、噛み跡を増やしていき。
「ん……っ、ちょ、駄目、痕は残したら、っめ、だっってッ」
 ぴくんぴくんと動く指が、いつしかベッドのシーツを掴んでいた。
 Meltingの腕はどんどん進んでいき、座って後ろから抱えているメルトリリスの、その両膝の裏を抱えて引き寄せる。
 思わずM字開脚になったのに、メルトリリスは身体を捻って恥ずかしがった。ベッドの横に如何にもと設置してある鏡に映るメルトリリスとMeltingの2人。その光景は、天義的にはよろしくなさそうな感じだ。メルトリリスが更なる羞恥を感じ、今度こそ逃げようとするのだが、しかしその時には、Meltingの片腕がメルトリリスの口の中ににゅるんと入り込み、口の中を出たり入ったりを繰り返す。既にメルトリリスの口周りは唾液塗れで、口内さえ弄ぶMeltingの腕と銀の糸を引きながら嗚咽を漏らしていた。
「ん、っ、ぶっ、ぉごっ……!!」
『苦しいの?』
「んん――ッ!! っぷはっ! 奥、突っ込まないで、真面目に、吐く」
『ごめんなさいなの』
「ん、んん……」
 にゅるんと絡むMeltingの腕に、足の指先までピンと張ったメルトリリス。
 その足の裏をゆっくりと伝うMeltingの腕。ひんやりとして、それでいて柔らかいそれが通る瞬間、メルトリリスは思わず自身の口を押えた。
「んあっ、ひや、っく、くすぐった……ひあぁっ」
 逃れようとメルトリリスはベッドのシーツを掴んで、身体をそっちへ行かせようとするのだが、Meltingの腕がそれを拒むようにメルトリリスの身体をがっちりと引き寄せて離さない。
『逃げちゃだめなの』
「ううう~!」

 いつの間にかうつ伏せになっているメルトリリス。
 ここまでも結構触られてきたが、ふと気づけばそういえばMeltingの身体に溶け込んでいるえっちな成分が、その腕を介してメルトリリスの身体をも蝕んでいた。
 赤面でぐったしているメルトリリスだが、後ろから乗っかっているMeltingの身体はメルトリリスの背中にしっかりと接していて、
「ひゃ、あんっ、くすぐったいょう!」
 背中にかかるひんやりとした感覚さえメルトリリスには気持ちよく感じているきっかけだ。
 此処から先は音声ばかりになるが、何が起こっているのかといえばマッサージである。
「きゃぅんっ」
 特にこの暑い夏場だ。
「ひゃぁ。ん、んくっ、うぐっ、だめだめだめ、やっあっ!」
 Meltingの身体の温度は心地がよく、それも一つの原因となっているのもある。
「なぁっ、んあぉ、おうぅっ、おぁっ」
 するとメルトリリスのショーツのなかに、ぬるぬると入って来たMeltingの腕。流石にそれはまずいと、思わず腕を引き揚げさせたメルトリリスだが、それがまた擦れて、
「んにゃあ!? ちょちょちょ!!」
 うごうごと蠢く腕が身体を探るようにしている。今度はお腹のあたりを探るように腕が這うのだが、擽られているような感覚に敏感な意識は反応して。
「うぁあんっ、そんなところ、触っちゃだめだよぉう!」
 それだけでメルトリリスの身体がびくびくと揺らし、そしてメルトリリスの喉から甘い声が響き渡る。
「ひぐっ、あぅんっ、あっ! あぁっ」
 一度夢の中で、天上の甘露を知ってしまえばそれこそ、戻ってこれないのと一緒のように。メルトリリスもまた、少し刺激されれば身体が有無を言わせずに反応してしまうのだ。
「……ん、ぁっ」
 特にそれが神経が多い場所であるのなら、間違い無く弱点のようなもの。じわりじわりと追い込まれていく波に、メルトリリスの抵抗はいつの間にか失われていた。
「くすぐ、った、んゅ、んひぃっ」
 既にMeltingの特殊な身体に塗れて、ぐしょぐしょに濡れているメルトリリスの身体。
「はぁ、んぐっ。あううっ、だめなんか、キちゃっ」
 それは滑りをよくして、Meltingの腕をなぞる感覚が段々と心地良くなっていく。
 耳の裏を舐めるように、Meltingの舌がはった。耳が弱いのか、メルトリリスは一層高い声を出しつつ、目を見開いた。その瞳には少しばかり涙が溜められていた。
 その涙は悲しみの涙ではなく、なんかよくわからない気持ち良さに漏れ出たものなのだが。
「ん」
『しょっぱいの』
 Meltingが瞳の雫を指ですくい、それをメルトリリスに見せつけるようにして舐め上げた。
 メルトリリスの涙と、Meltingのキラリと光った唾液が絡み合い、しっとりとMeltingの指を濡らしていく。その艶めかしい行動を、力無くしたメルトリリスは黙ってみていた。
「も、もうだめ……」
『え、もっと?』
「言ってない……!!?」
 と暫しの休憩が終わったところで、Meltingの行為は更に激しさと熱を増していく。
 再びメルトリリスの上へと乗りかかったMeltingは彼女を仰向けにさせてから、掬った髪の毛へキスをする。
 そして。
『ここから先は有料なの』
「ひえ!?」
 メルトリリスは覚悟した、結局はいつも気持ちよくされてしまうのだ。恥ずかしいけれど抵抗したって、ねえ。物語が進まなくなるし、何よりMeltingが不完全燃焼で終わってしまうのは、とても申し訳ない気分にさえなる。
『メルトリリスの気持ちいところは大体よくわかったの。だからそこを』
「ぴ!?」
『重点的にほぐしていくの』
「ひ、ひゃー!!?」
 伸びるMeltingの腕は完全にメルトリリスを捕らえている。
 くるくるシュルシュルと腕はメルトリリスのバスローブの下をなぞり、身体の形を確かめ、そして、太ももの間に腕を伸ばした。
「ひ、うう、そこほんとに、駄目、なところーっ!」
『ここが、好き、なのね?』
 そして。
「なあっぁーーーーっ!」
 びくりと海老ぞったメルトリリスの身体であった。


 ――ちゅんちゅん。小鳥たちが朝の訪れを告げ、木漏れ日が部屋の中に入り込む。夏にしては爽やかな風が吹く一室で。
 服が乱れた状態で一夜を超え、朝を迎えた二人である。
 目元を擦ったメルトリリスは起き上がってから、窓を開ける。
「はあ」
 現実の世界でもやってしまったと、メルトリリスは両手で頬を押えながら、Meltingを起こし。
「帰るよ」
『むにゃあ』
 暫くその寝顔を見つめていたのであった。

  • 天上の甘露完了
  • NM名
  • 種別SS
  • 納品日2019年08月22日
  • ・Melting・Emma・Love(p3p006309
    ・メルトリリス(p3p007295

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