SS詳細
天真爛漫
登場人物一覧
名前:スティア・エイル・ヴァークライト
一人称:私
二人称:~さん
口調:だよ、だよね、かな?
特徴:ポジティブ、やれば出来る、天然、おてんば
設定:
R.O.Oでのスティア・エイル・ヴァークライトは正義に属する騎士である。
現実世界と大きく違うのはネクストの彼女は『両親を失っていない』事、そして『記憶喪失になる様な恐ろしい事件』に触れていないことだ。
正義は真っ当な国家である。故に、国家として『不正義』を断ずることも無い。人道的なこの国に生まれたことはスティアにとって幸福であっただろう。
愛妻家で有名であるアシュレイ・ヴァークライトと妻エイル・ヴァークライトに愛され、伸び伸びと育てられてきた。
長女ではあるが彼女には弟が存在し――それも、母がスティアを出産した際に死別しなかったこと、父が『不正義』と断罪されなかった事での『分岐』だろう――家督を継ぐことが決まっている。
家族が誰一人も欠けず、現実には存在しなかった弟と仲睦まじく過ごしている姿はスティア本人が見ると得られなかった幸せの形として認識されることだろう。
聖職者ではなく騎士の道を志したのは叔母エミリアの影響が大きい。氷のような美しさを持った叔母に習い、騎士として大成するべく訓練に励んでいる。
叔母の指導は厳しいが、それでも自身に愛を持って接してくれる事が何よりも嬉しいのだ。弟は聖職者の素養があり、男女逆転したようだとエミリアは困ったように笑うのだが……。
同じ見習い騎士であるイル・フロッタとは同窓の中であり、先輩であるリンツァトルテ・コンフィズリーの背を追いかけ回しては稽古を付けてくれと強請る場面も多く見られた。
スティアは幸せであった。優しい両親に可愛い弟、厳しい先輩でありながら自身を愛してくれる叔母。友人達にも恵まれて――
これ以上の幸せなど無いかのような、現実世界のスティアが感じてきた苦しみや悲しみ全てを感じ取ることの無かった『天真爛漫』な少女。
それがR.O.Oのスティアなのである。裏を返せば、人を殺めることを識った現実のスティアのように『人を殺めたことのない彼女』が今後、その場面に直面したら。
その場面を『現実のスティア』が見たとしたならば――初めて、その手で人を殺めたその日のことがフラッシュバックし、己のことのように感じるのだろうか。