PandoraPartyProject

SS詳細

どうか夢の中だけで TENGI ver. 2nd.

登場人物一覧

アマリリス(p3p004731)
倖せ者の花束
Melting・Emma・Love(p3p006309)
溶融する普遍的な愛
メルトリリス(p3p007295)
神殺しの聖女


 メルトリリス(p3p007295) は瞳を開けた。その真っ赤な瞳の中で光が灯り、何度か瞬きをしてみる。
「ふぁ………ねむ………ンン?」
 迫っていた眠気の波を押しのけるように、紅茶を啜り、ふと淀んだ瞳で庭を見た。花は咲いているし、心地良い風が流れている。川のせせらぎが何処からか聞こえてきて、七色の蝶が飛んでいた。
 まるで幻想的な風景だ。此の世のものではなくて、まるでもっと、生きているうちには味わえないような―――。
 ふと、ティーポッドの上に青色の鳥が止まった。歌うように囀りながら、メルトリリスの顔を見てから鳥は頭を傾けて、再びどこかへと飛んでいく。
 はて、此処はどこだろうか――――。
 少し前にもこんな事があったような気がするが……。
「アリス」
「え………姉さま? え!? ジャンヌお姉さま!!?」
 その時メルトリリスは目を疑った。
 何故なら目の前には死んだはずの姉―――『倖せ者の花束』アマリリス(p3p004731)が立っているからだ。
 成程、これは夢なのだろう。それは理解できた。
 だがこれは悪い夢では無い。暫く会う事が出来なかった姉と、夢だけでも会えるのはなんて贅沢な事なのだろうか。いやそれよりも、こうして夢にまで見るほどに恋焦がれていたという事か、家族という二文字に。
「アリス? どうしたの?」
「あ、いえ……別に。なんでもありません」
 再びアマリリスは、メルトリリスの本名を呼んだ。アリス・C・ロストレイン。それがメルトリリスの本当の名前であり、メルトリリスというのは、ロストレインが所属する騎士団の、騎士名である。まあそれはさおてき。
 疑問に思って此方を覗き見るアマリリスに、メルトリリスは苦笑しながら再び紅茶をぐっと飲み込む。
 わかった、これが夢であることはわかった。
 でもなるべく、醒めないで欲しい。醒めてもいいけれど、しかしでもゆっくり醒めてくれると助かる。
 そう一人心の中でつぶやきながら、今度はアマリリスへ笑顔を向けたメルトリリス。
「姉さま、お元気そうで何よりです」
「あら、私が元気じゃないときとか無いからねっ!」
 むん、と胸を張って見せたアマリリスに、メルトリリスはくすくすと笑った。
 嗚呼、ロストレインでなければ。嗚呼、もし一般的な家庭であれば、こういった談話もあったのだろうか――今更神に、どうして戦う為に生まれるお家に命を受けたのかなんて問いただすことはしなけれど。少しくらいの安寧に此処をゆだねてもいいよねーーーーと、メルトリリスは。
「……」
 メルトリリスは……。
「やば………」
 メルトリリスは……!
「ヤベエヨヤベエヨ……!!」
「? アリス、どうしたの?」
 その時、メルトリリスは驚愕した。
 瞳の端のほうに見えた、赤色のうごうごと蠢くスライムのような物体。
 嗚呼、これは―――忘れていた記憶が鮮明に蘇る。
 嗚呼、これは―――思い出す記憶が鮮明に身体の芯を温めていく。
 これはいけない衝動。まるで麻薬のように危険で、いけないことなのにどうしてか身体の奥があの日のにゃんにゃんあんあんを思い出してしまって。
「ヒャアアア、姉さま、僕どうにかなってしまいそう!!」
「まさかの僕っこ! 妹が僕っこ!? ていうかどうしたのですか!? 敵襲ですか!?」
「敵襲!? うん敵襲っていえば敵襲なんだけれどこの場合攻撃したら大変なことになるから、先制攻撃は是非止めて頂きたいっていうか!
 ……うん!! なんか説明するのもめんどくさいんじゃないんだけど恥ずかしいっていうか、とにかくやばい!」
「やばいんだ!!」
「やばい! 逃げましょう姉さま!!」
「え、ええー!?」
 メルトリリスは立ち上がり、そしてアマリリスの腕を掴んだ。
 そしてそのまま引っ張り、どこか安全―――安全な場所があるかどうかは解らないけれど―――そこへ逃げようとしたときには、何故か夢ならではの相手が瞬間移動して先回りされているホラー的なアレで、進行方向に走っていたメルトリリスの足が急ブレーキする。
「いやほんとヤバイって!」
「なにがー!?」
『……』
 二人の身体を舐めるように品定めするスライムの少女――『溶融する普遍的な愛』Melting・Emma・Love(p3p006309) は、愛らしい小さな顔を横にこてんと倒した。
 説明しよう!
 彼女、Meltingはつい先日メルトリリスの夢の中に出てきた少女で、メルトリリスの身体を好き放題であれやこれやをした旅人の少女である! だがそれは夢の中の出来事の為に、現実世界では特に何も起きていないからメルトリリスの貞操―――もとい身体は全くもって無事であるのだ。しかしこの世界悲しいことに、現実の世界でも心の重傷は五日では治らないのである!
 ――という訳で。
 メルトリリスはMeltingの顔を見た瞬間に顔を真っ赤に染めて、うぐぐ、と喉を鳴らした。
 そんな状況を見つめていたアマリリスは、小さく笑いながらMeltingの手前へと出る。どき、メルトリリスはアマリリスに、Meltingに近寄ったら大変だとけん制するのだが、アマリリスは露とも知らず彼女の瞳を覗き込むように膝を折った。
「私は、アマリリスです。あなたは?」
『Loveというの』
「らぶさま、ですか??」
 顔を横に倒しているMeltingと同じように、アマリリスも顔を横に倒した。
 しかしその時である。
 Meltingは足元から伸びた触手―――もとい、腕を伸ばす。
「あぶなああああああああい!!」
 思わず大声を出してアマリリスを押し倒したメルトリリス。そしてメルトリリスは、Meltingの腕が胴部に絡んでひょいと軽々持ち上げられてしまう。
「うああああん、またこういう展開だ! 今回は攻撃しなかったのに」
『皆で、らぶらぶするの……』
「そのらぶらぶは僕たちにとってはちょっと不正義案件なのーー!!」
 ピイイと泣きわめくメルトリリスであったが、その勢いも段々と弱っていく。今回もMeltingの身体には気持ちよくなる薬(ご都合主義)が混ざっており、その腕に触れたメルトリリスはすぐさま身体が反応してしまうのだ、心と身体は別なのだが薬なのだから仕方ない。
 こんな状況を見て目を丸くしたアマリリスであったが、すぐさま我を取り戻してその顔を騎士のものへと変えた。
「妹を、離してください!」
 抜刀――――したかったのだが、残念ながらこのストーリー(夢)には武器なるものは用意されてはいない(ご都合主義)。
 故にアマリリスは不得意な格闘技で戦う感じになるのだが、今回戦闘系の依頼ではないため戦闘を事細かく書くのではらば一文字でも多くえっちなの書きたいので、そこの文字数を省くためにもうアマリリスはMeltingの腕にさくっと捕まったとしておこう。行殺である。
「はわ……!」
「ひええええ、嫌だあーー! いくらなんでも死んでいる姉さまのあられもない姿を見ちゃう妹の立場もちょっとくらいは考慮してくれたっていいじゃないですか嫌ぁー!」
 色々叫んでいるメルトリリスだが、段々と腕を振るう力でさえ無くなっていき、メルトリリスは、うう……と声を上げながらぷるぷる震えるだけの存在になっていく。
 さて此処からだが、二人一緒ににゃんにゃんあんあんになるのはメルトリリスの精神が死んでしまうので、個人個人でやっていこう。


「くっ……こんな、……殺せ!!」
 まるでゴブリンに捕らえられたような台詞で威嚇するアマリリス。
 だがこのMeltingは命を取ろうとしている訳ではないのである。あくまで彼女を突き動かすのは、愛情の感情だ。つまり目の前にいたピンク髪の姉妹纏めて愛してやるぜっていう事だ。
 もちろんそれをアマリリスが理解するのは時間がまだまだ足りないのだが、その間にも問答無用でアマリリスの身体にはMeltingの腕がどんどん絡んでいく。
 最初はアマリリスの腕を後ろへ回して、それを拘束するような形でまとめた。胴部に絡んだ触手がアマリリスの身体を軽々と持ち上げ、今アマリリスの状態は足だけぶらぶらしている形だ。
「くそ、離せ……なんなら、私はどうなっていいから、せめて、アリスだけでも離して―――くっ」
 一人だけ盛大にシリアスをかますアマリリスである。
 まるでこれから何をされるのか察しているのか、栄えある自己犠牲を構す姉ではあるのだが、大丈夫だ安心して欲しい妹は経験済みだから。
 そして、アマリリスの脚の間をMeltingの腕がくるんくるんと絡んでいく。
「―――うっ」
 身体に感じた違和感に、アマリリスは思わず声を上げた。
 繰り返しになるが、Meltingの身体には気持ちよくなる薬が溶け込んでおり、肌接触によって発情してしまう。
 それを証明するように、アマリリスの服の間を縫って身体の肌部分に腕が振れるように侵入していけば、アマリリスの拘束されている手がピンと張っていた。
「や、やめ、しゅ、しゅばる……つ………!」
 涙目のアマリリス。だがこれは夢だから安心して欲しい。
『大丈夫なの、体内には侵入したりしないの』
「ぜ、全年齢が」
 危うい。
 だがそんな言葉で安心がきないのが、Meltingの腕の効力だ。
 服の中をまさぐられているようにして、アマリリスの服がMeltingの腕が動くごとにシワの位置が変わっていく。
 まずは首筋をなぞるように上から入って来た。そのまま、胸の谷間の間を通り、おへそのあたりを撫でてみればアマリリスの身体は素直に反応してしまう。
 冷たいが、しかし代わりに火照っていくアマリリスの身体。
 いつしか抵抗をやめ、増やされていく腕の数にぎょっとしながらも、アマリリスは覚悟を決めた。
 来るなら来い、耐えてやる。
 どこまでもシリアスをかまそうとするアマリリスに、そうはいくものかとMeltingの腕はこれでもかとアマリリスの身体を探っていく。

 一方、こちらは前回やられているので最早羞恥――羞恥はあるが、慣れてしまったからこそどんとこいなメルトリリスである。
 冒頭あたりでは、夢でも早く醒めないで欲しいだなんて思っていた彼女なのだが、此処まで来たしこの展開ならばさっさと目が覚めてくれちゃっていいのよという望みも、空中に飛んで弾けて消える儚いものだ。
「わかってると思いますけど、痛くはしないでねえアアアアア!!」
『大丈夫なの、ラブはらぶらぶするの』
「よくわかんないけど、危害は無くて何よりヒエェェ!!」
 大人しくて清楚で引っ込みがちなメルトリリスも、流石にパニックで心がオープンだ。
 腕と両足を完全に固定されて、大の字のようになっているメルトリリスである。その育ちのいい少女の身体にさえ容赦が無いのがMeltingだ。
 まずは手始めに服と右手首の間から這うようにメルトリリスの身体へ侵入を開始したMelting。
 やがて進むうちにメルトリリスの特に豊満な胸の上を通り、
「んひ、ぁ、っ駄目そこ敏感だから駄目だってこらぁー!」
 脇をなぞっていくMeltingの腕。柔らかいが芯には硬さがあり、メルトリリスの身体を押してそのラインをなぞっていく腕。その感覚にメルトリリスの真なる奥の部分が疼いてしまっていた。
「じ、じらす……?」
『いきなりすごいのしても、勿体ないのです』
「ん、んんっ」
 物足りなさそうに眉を八の字に変えたメルトリリス、最早この身体、快楽が教え込まれているとでもいうのか――!
 ともあれ、メルトリリスは押し込まれる気持ちよさに最早どうにでもなれと思ってしまっていた。
 一方それが愛情表現であるMelting。
 それを甘受してくれるメルトリリスの存在はある意味貴重なものであるかもしれない。攻撃的なアマリリスよりも、幾らかやりやすい。
 やがて腕は段々とメルトリリスの下腹部へと迫っていく。そこは神経が多くて、特に感じやすい場所だ。
 ゾクゾクとメルトリリスの背筋に電撃が奔った。その感覚さえ、今のメルトリリスには惜しいもの。
「ふぇ?」
 しかしここで触手が方向性を変えてきた。
「ひ、ぁ?! え、それ知らな――――!!」
 メルトリリスの身体を撫でていた腕の先が、少しだけぱっくりと割れて口のように。それがメルトリリスの身体をついばむようにして動き始めた。首筋に吸い付かれればそこに痕が残る。その強い刺激にメルトリリスの足がびくんびくんと揺れた。
「ら、らめ、吸っちゃ、痕のこしちゃ、ああらめ、ふぁゆぅ!」
 まるでメルトリリスはMeltingのものであると痕跡をその身体に施されているようでもあった。
 身体の胴部には吸盤のように張り付いたそれが、刺激を与えてくる。痛みを感じるのだが、きもちよくなる薬に二度もならされたメルトリリスの身体は、痛みでさえ快楽として受け取めるようになってしまっていた。
 だからか、その痛みが重なれば重なるほど、メルトリリスの頭の中は真っ白になっていく。
「あっ、ひっ、だめ、姉さまには見せられな――っっっ」
 Meltingから与えられる愛情に、少しの抵抗を見せるようにして声を殺したメルトリリスだが……。
『駄目なの。ちゃんと声を出さないと、おねえさんがすごいことになっちゃうの』
 それは赦されない。
「んえ!? わ、わか、わかったんあああ!」
 誰よりも雄々しく凛々しい聖女にまさかそんな事させられないと、メルトリリスは犠牲――犠牲っていうか玩具になるのを自ら名乗り上げた。やはり姉には恋人がいる、それを考慮すると凄い描写はやっぱりできないのだ。
 だから代わりに、フリー素材の妹はいくらでもやっちまってください。
「おもちゃ、なるっ、めると、おもちゃなるから、んぁ!」
 ぴくんぴくんと俊敏に揺れる指。
 くすくすと笑うMeltingはそして、腕のひとつをメルトリリスの頬に押し付けた。
 そこの腕だけは他と違い少しだけ温度が高い。もしかしたらMeltingもメルトリリスの反応を見て、興奮してきているのかもしれない―――楽しい、と。
「んんっ」
 雄々しく一段と太い腕を、ぺちぺちとメルトリリスの頬を打ち付けるMelting。
『それ、舐めて欲しいの』
「な、舐め………!? こんな太いのを……!!?」
 そんな事できないよお! と言う前に、すんなりメルトリリスの口内に侵入するMeltingの腕。
 断っておくが、これ腕だから大丈夫、人の指とか舐めている感じだから大丈夫。
「ぉごっ、おぶっ」
 突然に奥まで差し込まれて、苦しい―――と、嗚咽と一緒にメルトリリスの瞳に涙が溜まった。
 それを感じてか、紳士的に腕を引いたMelting。ちゅぷ、と銀の糸が唇から腕の先から伸び、そして再び腕は口内へと差し込まれた。今度は下の上で転がされるようにして入り込み、舌が飴でも舐めるかのように動く。
 段々と慣れてきたメルトリリスが、腕を磨くように吸い込み、そして舐めるのを繰り返す。メルトリリスの口周りは既に唾液で濡れきっている。
『すごいなめ方するの……』
「―――!(嬉しくなんかないです!)」
 子音しか出せない声で強気な発言をしたメルトリリスである。

 そんなこんなで妹がぺろぺろキャンディを楽しんでいる内に、アマリリスはもうすでにぐったりとしていた。
 なるようになれい! とイキっていたアマリリスの強さも今では風前の灯だ。
 だがそれが一体どうしたっていうだと言わんばかりに、Meltingの腕は元気よく動く。
『おねえさん、おねむなの? 起こしてあげるの!』
「い、いや遠慮した――――ひえ!」

 以下、姉妹の音声のみでお楽しみください。

「んにゃっ、だめ、もうそろそろ許して、はわわわわわ、だめシュバ―――ッ!!」
「おねえちゃ!? ひああ、ダメだって、あああ、そこっ、んひっ。
 あっあっあっ、ひぐうぅ、んぶっ、おごぉっ、おっおっ、はわぅぅああ、やっあっ、んきもちっ、ひああ!」
「んっ、ンンンッッッ、うくっ、こんなの駄目なのに―――か、からだがっ、心は、違う、もんっっっ。
 はぁううっ、ひくうぐう、んあ! ひあ、だ、だめえ、っあ、そこ、だめ、んあぐうう!!」
「はうぅっ、やだああ、お姉ちゃんの前、はじゅかしぃひようぅ、夢であって、はんあああ、っふぐうっ。
 や、だあんえっ、ああうう、ひくっ、あぅそこ、あぅしゅぢきいん!! しゅきぃいい!」
「ふぐう、やっぼこぼこする、んまああ、っ、にゃ、にゃああんっっ!!」
「あっあっあっ、もうだめ、こ、っこれ、以上はだめだよめるち、あああんっ、だめえっ」

「「――――――――ッッッッ!!」」


「――ハッ!! 夢でよかったああああああああああああああーーーーーーーーーーーーー!!」
 メルトリリスはそこで目が覚めた。
 再び何度か瞬きをしてから、周囲を見回す。矢張りそこはいつもの見慣れた景色がただただ風に揺れているだけで、あれが夢だとはわかっていたものの、メルトリリスは自分の頬を触りながら、今が現実なのか確かめていた。
「ま、またあんな、夢、見ちゃった」
 顔を真っ赤にして、立ち上がったメルトリリス。その身体は汗にまみれてぐっちょりと濡れていた。
「と、とりあえず、シャワーを浴びようかな……」
 歩き出す一歩を重ねながら、メルトリリスはアマリリスに、こんな淫乱な子じゃあないんですけれども! と心の中で一人懺悔を行っていた。

  • どうか夢の中だけで TENGI ver. 2nd.完了
  • NM名
  • 種別SS
  • 納品日2019年08月18日
  • ・アマリリス(p3p004731
    ・Melting・Emma・Love(p3p006309
    ・メルトリリス(p3p007295

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