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みずわけだからね。
登場人物一覧
名前:水分すずな
種族:人間種
性別:女性
年齢:17
一人称:私
二人称:あなた、~さん
口調:です、ます、でしょう、ですか?
特徴:犬系、おっぱい、頑固、照れ屋
設定:
伝承の片田舎の街にある剣術道場『水分流(みずわけりゅう)』の跡取り娘であり、看板娘。
流れる水の如く澱まず、自由に、緩急を自在にす――と齢四十、不惑にて奥義に開眼した道場主である父の下には二十人程の門下があった。
混沌でのすずなが旅人であるのに対して、ネクストのすずなは楚々とした人間種の美少女剣士であり(混沌側は不老ではあるのだが)、少し年若い。生真面目過ぎるきらいはあるが、気立てが良く、何事にも一生懸命で剣道に邁進している事から門下や街人からは『剣術小町』と渾名され、本人は嫌がりながら満更でもないと年相応といった感じである。
浮いた話は今の所はなく、「私に勝てる方とならば考えます」と何処かで聞いたような条件にドヤ顔をしている日々であった。
少なくとも不吉の色は無く、幸福な少女時代を過ごしていたすずなの世界が暗転したのは水分の道場が道場破りにあった一年前であった。
すずなの知る限り最も強い剣術家であった父がすずなと大差なく見える一人の女に散々に打ち負かされてしまったのである。
和装に真剣を備えたその女は怖気立つ程の強さ、美しさであり、驚くべき事に盲目であった。
追いすがるすずなに視線も向けず、一歩も動けぬ位に釘付けて彼女は云った。
「ごめんね。恨みはないの。でも、私はこうしないといけないのよ」。
すずなの幸福な少女時代はそのひびを切っ掛けに激変する。
卑怯な事は無かったとはいえ、真剣での果し合いに敗北した父は剣を握る事は出来なくなった。
師範代であり、すずなにとっては姉同然だった伊東時雨は目の当たりにした『流派の限界』に出奔する事になる。
二十を数えた水分門下は一人去り、二人去り、残されたのはこれを継ぐすずなだけとなった。
だが、剣術小町は剣を捨てない。献身的に支えるも病に倒れた父を看取った後、すずなは目の当たりにした美しく悍ましい盲目黒髪の彼女を追い、片田舎より旅に出る。
去った姉の背を追う為。『父の仇』と果たし合う為。それから彼女がもらした一言――
――これも、違った。これじゃあ違う。私は彼に追いつける?
――こん畜生、虚無を帯びたその一言の真意を思い切り問い質す為に。
- みずわけだからね。完了
- GM名YAMIDEITEI
- 種別設定委託
- 納品日2021年05月22日
- ・蒲公英(p3x005307)