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電脳廃棄都市ORphan
登場人物一覧
電脳廃棄都市ORphan(Other R.O.O phantom)
ネクストに語られる伝説都市『ORphan』。
曰く廃墟の扉から、曰く地下道の封鎖壁から、曰く邪教徒の棺から、曰く海底神殿から――世界各地のどこかにひっそりと存在する入り口から、その都市は繋がっている。
本来世界にあるべきでなかった都市。世界に生まれる筈のなかった住民。
それはまさしく、バグのコミュニティであった。
●電脳廃棄都市ORphanとは
ORphan、それはROO内に発生した大規模なバグによって生じた存在の集合です。
本来破棄されるはずだったデータ領域を自分たちの都市として確保し、表の世界では生きることの難しい者たちが住み着いています。
住民の多くは、ごみばこに入っていたデータがバグによって再構築された者や、ネクストに存在しえない異常空間とその住人や、旅人世界の再現物などで構成されています。
また、彼らの存在は議論を生みます。
時としてネクストを更に歪ませる原因になるとして排除を求める者が現れるでしょう。
一方で電脳仮想空間内とはいえ魂をもって生きる彼らと交流し、共存すべきだと主張する者も現れるでしょう。
●風景
無理に確保した空間に住民達が集まって暮らすため、さしずめサイバー九龍城とでもいうべき雑多かつ凝縮された風景が広がっています。
ネオン看板もあちこちにぶら下がり、様々な効果をもつ雑草を売る雑草屋や身体に差し込むと武装効果のあるネジを売るネジ屋など混沌ではそうそう見かけないようないびつな店も多数ある模様。
●ゲート
ORphanへの入り口はひっそりと世界のあちこちに隠れています。
長年手つかずだった廃墟や、未探索の海底神殿など、多くの場合気付かれずに存在しています。
ですが一部の人間たちはこれに気づき、ネクスト世界の常識から外れた空間や異常な存在に対し怯えや好奇の反応をみせることでしょう。
中には秘密のゲートを通じてORphanの住民と仲良くなった者や、偶然みつけたORphanに逃げ込んだままの研究員がいるかもしれません。
●変異
ORphanは今も変異を続けています。
あるとき突然建物がはえたり、変形していたり、住民が増えたり変わっていたりすることがあります。
ある意味では、ネクストの歪みの象徴であるともいえるかもしれません。