PandoraPartyProject

SS詳細

アルジャンの獣

登場人物一覧

アドラ・ドール・シュタイフ(p3p008450)
名も無きドール
アドラ・ドール・シュタイフの関係者
→ イラスト

名前:プラタ
種族:獣種
性別:男
年齢(或いは外見年齢):10歳
一人称:ぼく
二人称:きみ
口調:だよ、だね、だよね
設定:
 幻想王国を騒がせた大規模な奴隷販売市で出品されていた獣種の少年。
 少年は陽の光を受けると銀に輝く美しい毛並みの一族で、幼い頃に拐かされて奴隷となった。
 珍しい獣の毛皮を集める蒐集家の元に居たために、毛並みは美しく確りとしたケアと食生活で生活をしていた――が、全ては毛皮のためである。
 プラタが10歳にもなろうという頃に蒐集家は彼の毛皮を剥いで飾ることを考えた。
 だが、そうならなかったのはそうされる前に蒐集家が死んだからだ。彼が集めた毛皮の中に大きな狼の毛皮があった。狼の子等が蒐集家へと母の仇討ちにやってきたのだ。
 結果としてプラタは目の前で蒐集家が狼に食い殺される凄惨な現場を見ることとなったが、毛皮を剥がれることなく生き残ることとなった。
 蒐集家の親族は取り残されたプラタを如何することも出来ずに市へと流した――

 と言うのが彼の境遇である。気弱で常に涙を浮かべているが、その毛並みは美しさを保っている。
 新しいご主人様を探すようにと言われていたが、新たな『獣』への歪な性愛を持つ飼い主に飼われる前に逃亡しローレットに保護されることとなった。
 幼い頃に拐かされたために故郷が何処であるか分からず、故郷を探すべく一念発起している。
 だが、その美しく特殊な毛並み故に普通に日常生活を送っていても拐かされることが多くなるだろう。
「ぼくは美味しくないよぉ」「ぼくを食べてもたのしくないよぉ」
 勿論、プラタが食用でないことは誰の目が見ても明らかだ。
 目的は彼の体である。美しい毛皮は高値で売れることは確定である。子犬のような育たぬ外見は愛らしくペットを欲しがる貴族には引く手数多だ。
 まるで不幸を引き寄せるかのように――プラタは様々な事件に巻き込まれることとなるだろう。

 そんなプラタではあるが、目の前で蒐集家が食い殺されようとも、凄惨な現場を見ようとも「こ、こわいよぉ」「たいへんだよぉ」以上の反応を示さない。
 不幸慣れしているのか、他人事なのか……その何方であれども、彼自身の精神が驚くほどに強靱であることには変わりないのだった。

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