ＳＳ詳細
未来の大俳優（？）ヨエル
登場人物一覧
- Tricky・Stars(p3p004734)
二人一役
名前：ヨエル
一人称：ぼく
二人称：きみ、～くん、～ちゃん
口調：だね、だよね、だよ、かな？
特徴：好奇心旺盛な、赤毛の男の子
設定：
＜Raven Battlecry＞事件にて遭遇した、『子供たちの傭兵部隊』に所属していた少年。年齢は１１歳。誕生日は６月２３日。
上記事件にてイレギュラーズ達と戦い、保護された内の一人であるヨエルを、Tricky・Starsの二人が領地に来ることを誘い、承諾されたために引き取った。ヨエルを選んだのは本当に偶然としかいいようがない。稔は「最初に目が合ったからだ」と語る。もしかしたら、何か感じるものがあったのかもしれない。
Tricky・Starsの領地は、広大な墓地に、様々な季節の花々が咲く静かな土地である。墓地となると、子供は怖がるかもしれないが、しかしヨエルは『死を恐れぬように教育されていた』。そのため、墓地と言っても恐怖心は見られず、むしろ「この人達も、ぼくたちみたいに、家族のために戦って死んだのかな？」などと無邪気に――哀しく――尋ねるのみである。
Tricky・Starsは、そんなヨエルに、保護者代理として接する。それを理解してか、ヨエルは二人の事を『二人のおとうさん』と呼ぶ。それは、ヨエルにもたらされた、新たな家族の形であった。とはいえ、そう呼ばれるたびに稔は複雑な表情で「坊主、それはやめろ」と言うし、虚は『せめてお兄さんにしない？』と苦笑するだろう。
二人のおとうさんであったが、しかし教育熱心なのは稔の方のようだ。しかし、天使である稔に、模範的な教育方法は些か難しい様で、教材は演劇関係のことばかりだ。端から見れば、ぎくしゃくとした関係のように見えたが、しかしヨエルは、意外と興味津々で、稔の演劇についての知識を聞いている。元より、好奇心は旺盛なたちなのだ……初めて他人から学ぶ『人を殺す以外のこと』は、ヨエルの好奇心を存分に満たしてくれた。「演劇って、面白いんだね。俳優になるのもいいかも」と、ヨエルは屈託のない笑顔を、二人に見せてくれるだろう。
ヨエルに対しては、教育を施しつつもそっけない態度をとる稔ではあったが、ヨエルに対する愛情は間違いなくあったし、それをヨエルは確かに理解していた。
何より、自身を救ってくれた虚の事を、「命を粗末にするな。お前達が死んだら俺は悲しい」と言った稔の事を、ヨエルは確かに信じているのだから。
