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ロウライト領『ラクス・ヒエマリス』
登場人物一覧
- サクラの関係者
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名前:ゲツガ・ロウライト(以下、彼の『ロウライト領』に対する情報)
設定:
――ゲツガ・ロウライトは天義の聖騎士として数多くの武功を収めた人物である。
その功績によって彼には領地が与えられた。尤も、中央付近ではなく北西部……鉄帝領と近い地を割り当てられたのは、不正義たれば誰であろうと断罪する苛烈なる精神故にか、或いは有事の際の武力を見据えてか――幾つか噂されているが真偽は不明である。
ともあれその地はゲツガの姓からとって『ロウライト領』と呼ばれている。が、正確な地名と領土の中心……都市部の名前は『ラクス・ヒエマリス』であり『ラクスの地』『ラーマリスの地』と呼ぶ者もいる。
ラクス・ヒエマリスは『冬の湖』という意味を持ち、大きな湖が広がる風光明媚な地である。
元々は湖と川の流れに沿う様に幾つかの家が点在しているだけの地であったが、開拓に伴い少しずつ規模が拡大。また正式に天義領地が一角――ゲツガが領主として就任後は発展も加速。幾つかの人口の島々も作られ――水上都市とも称せる形に発展している。街内の主な交通手段の一つに小舟が使われる程に。
当然船だけでなく領内には各地を結ぶ橋もあり、木製の跳ね橋を中心とされている。ただし木製による劣化や大雨時などの被害を懸念し、セツナ就任後は石造りの橋へと移行される動きも見え始めているようだ。
また周囲が水である事。陸からの進行ルートが限定される事から戦の際、守勢に強いようだ。
領主としての初代はゲツガ。
爵位は他国でいう所の『男爵』に相当――長年の武功に比してあまり高くないのだが、これはゲツガが起こしている度々の過激な行動が背景にあるようである……
二代目はサクラの父。しかしながら彼は死去している為、現当主は三代目にしてサクラの兄であるセツナが務めている。と言ってもゲツガは当主の座を退いているだけで未だ騎士としては現役であり、領の武力面を担当。なんらかの軍事行動の際は彼が騎士団の指揮を執っている。
その騎士団の名は『エノテラ騎士団』
武闘派であるゲツガが長である事、また比較的国境に近い領地である為か騎士達は日々練度を高めており能力も高い。自ら達が召集されるような大規模な国家間戦争(強欲冠位の事件などを除き)は近年起こっていないが、いずれの騎士も『いつか』の有事に備え常に内に熱を蓄えている。