ＳＳ詳細
ウィズ・アメイジング・グラス・グレイス
登場人物一覧
- ネリウム・オレアンダー(p3p009336)
硝子の檻を砕いて
宗教団体『硝子の棺』
ゼシュテル鉄帝国に拠点を隠し持つ宗教団体。トップに『聖母』を戴き、その下に就く７人の『
教義は聖母に曰く、『全ての生きとし生きる者たちは、幸福となる権利を神に授けられて生まれて来た。故にその使徒である我々はあらゆる苦しみを排除し、遍く者たちを幸福へ導くべく命を捧ぐ』というもの。具体的には、あらゆる怪我・病に対する薬品を作ること。あちこちに支部を置いているのは薬の材料を集めるためであり、布教するのはより多くの人を苦しみから救うためである。
……という教義は、決して嘘のものではなかった。少なくとも設立当初は。しかし現在は薬のもうひとつの側面である『毒』についても盛んに研究がおこなわれており、邪教と化してしまっている。そのため、殺人や人体実験にも躊躇は無い。
本部・支部を問わず薬品・毒物双方の研究が非人道的な方法を以ってなされており、毒物を使っての暗殺すら何度も計画されている有様である。彼らが言うには、『自分たちの教えに従い、より多くの人々を救うために、無辜の民を苦しめる者を殺して救済に役立てている』、『より高い地位を得ることが出来れば、より多くの研究を行い生きとし生きる者を救済することが出来る』とのこと。だがそれが本当に衆生を想っての行動だとは、あまり考えられていない。なにせ、彼らによって老若男女問わず大勢の人々が犠牲になっているとの噂があるからだ。
葬送の際は団体名と同じく硝子の棺を使う。棺の中に花を敷き詰めてベッドを作り、その上に遺体を安置するのである。精緻な彫刻が掘り込まれた棺は美しく、どのような人生を送り、どれほど苦痛に満ちた死を迎えようとも以降の安眠と救済を約束するとのこと。棺を作る職人も組織内に存在する。
『聖母』即ち教祖である女性は、ネリウム・オレアンダーの母。また、七草神官のうち一人はネリウムの双子の片割れであるという。彼女たちは特異運命座標ではないようだが、特異運命座標についてどう思っているかは不明なようだ。時折依頼を出しているので、表立って敵対するつもりは無いらしいが……。
七草神官には現在、一人分の空席が存在する。元々その席に居た人物は『聖母補佐』として特殊な地位に昇進したが、それを推したのは他ならぬ聖母とネリウムの双子であるという。
