SS詳細
恋焔の旅路
登場人物一覧
名前:アルテミア・フィルティス
一人称:私
二人称:~さん
口調:ね、よ、なのね、なのよね?
特徴:父親が人間種、母親が飛行種のいわゆるハーフ。
左目は縦割れ瞳孔の金色の瞳に、綺麗な銀髪は毛先に行くほど少し紅色を帯びた物に変質している。
設定:
武芸に優れた名門武家である幻想貴族フィルティス家の令嬢。
双子であり、姉のアルテミアは武術の才に優れ、妹のエルメリアは魔術の才を持っていた。
共に『才に優れていた』だけの令嬢であり、将来は家の決めた男性と婚姻を結ぶ、筈であった。
長らく病を患うエルメリアが14の頃に療養に向かい、賊に拐かされてからというものの本格的に戦闘訓練を受け始める。
『どこかで生きているはずの妹を見つけ出し、自らの手で取り戻す』為に厳しくも辛い訓練を続け、神の悪戯かイレギュラーズとなった。
『どんなに辛くても泣いてはいけない』
『エルメリアを取り戻すまでは、自分一人が幸せになってはいけない』
それはアルテミアの根底に存在する思想である。エルメリアも苦しんでいる――だから、泣かない。
強くあろうと振る舞い、涙を流すことはなかった。
だが、神威神楽で『巫女姫』と為ったエルメリアと相対した事で、新たな
惑わなかったと言えば、嘘だ。
挫けなかったと言えば、嘘だ。
それでも、『心には何時だってその炎』が宿っていた。
双子の炎妖精が流した涙は、アルテミアとエルメリアの絆のように淡く熱を帯びている。
自らに課した思想はもう必要は無い。
此れからの剣を握る理由、自分の幸せ。向き合わなくてはならないものは無数に存在する。
けれど――仲間とならば、ゆっくりと歩んでいけるはずだとそう感じていた。
妹が
けれど、
その道の涯てに待ち受けるものが何か、今は知らずに。
――神威神楽の事件を受け、後天的に左目は縦割れ瞳孔の金色の瞳に、綺麗な銀髪は毛先に虹彩を帯びる事になった。
その意味や理由は定かではないが、本人は非常に罪深く痛ましく悍ましくも美しい『呼び声』と『双子の特異性』の影響と感じている。
「ねえ、アルテミア。貴女の笑ってくれる世界が、愛おしかったの――」
そんなの、私もよ――エルメリア