輝く笑顔

登場人物一覧

名前：隠岐奈 朝顔
一人称：私
二人称：～君
口調：です、ます、ですか？
特徴：本名『星影 向日葵』
設定：

　おお、向日葵。来て居ったのか。
　どうした？　散歩か？　良いぞ。丁度休憩したいと思っていたからな。
　私は少し休憩をしてくる皆、後は任せたぞ。
　さあ、行くぞ向日葵。散歩だ、散歩。

　行き先はどうする？　いつもの茶屋で良いか？
　あそこの団子はうまいからな。向日葵も好きだろう？
　……どうしたのだ？　少し落ち込んでいるのか？
　向日葵は心優しいからな。傷付く事も多いのかもしれぬな。
　何か困った事があったらいつでも私の所に来て良いからな。
　ん？　何故って。　
　其方は少し前までの『幼かった』私を随分と支えてくれたからな。
　己を顧みずに強敵に立ち向かい、力を奮って居ただろう。生半可な覚悟では出来ないことだ。
　私はきちんと其方の事を見ておったぞ。
　其方は優しくてとても強いのだ。

　だからこそ。私は其方を守りたいと思うのだ。
　どうしてって言われてもな。
　……そうだな。少し照れるな。前はすらすらと言えたものだが。
　こほん。
　向日葵。
　例え、其方が私より背が高く在ろうとも、鋼の肉体を持っていようとも。
　男が自分を好いてくれる女を守りたいと思うのは当然だろう？
　それに向日葵は優しく真っ直ぐで好感が持てるしの。
　まだ其方の事を知らぬ部分も多い。教えてくれるのであろう？

　此度の戦い。平定にはまだ遠いものなのだ。この国は動乱へと進むだろう。
　八百万と獄人の軋轢も直ぐに解消できるものではない。
　兄上の目指した高みは一朝一夕で到達できない所にある。
　向日葵。私にはこの国の獄人として生まれ落ちた其方の視野がほしい。
　私には絶対に持ち得ないものだ。
　だから、傍に居て支えて欲しい。この豊穣……いや、私の行く道を。
　代わりに、私は其方を守ろう。

　さ、真剣な話は此処までにしよう。団子が来たからな。
　好きなものを食べる時は幸せだのう。
　なあ、向日葵。
　共に食べる団子は美味いな――