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流れる星は生きている

登場人物一覧

小金井・正純(p3p008000)
ただの女

名前:小金井・正純
一人称:私
二人称:~君、~さん
口調:ですねぇ、ます、ですかー?
特徴:長く伸びた髪は夜の帷の色。前髪は切り揃え、後ろで束ねていることが多い。瞳は星芒を湛え、真っ直ぐに相手を見つめる。娘らしい体つきにそぐわぬ無骨な右の義手は黒い手袋で隠すのが常。
設定:《天義》国境に近い《鉄帝》の寒村に生まれ、幼くして故郷を失うと同時に記憶も奪われる。

正純の生まれた村は争いを嫌い、武力による解決を是としない平和的な村であった。
しかし武を貴び覇を競う《鉄帝》にあってはその在り方は異端。
そのため村は隠里となっており、スラム街同様に国家の支援を受けられずにいた。
正純の右手も幼い頃に栄養失調から壊疽を起こし、医療を受けられず切り落とすしかなかったものである。

もっとも貧困から口減らしのための間引き、姥捨ても頻繁に行われており、正純自身もいつ切り捨てられてもおかしくなかった存在。
長子が死んだ場合の予備としてかろうじて生かされてはいたが、まともな教育や衣食住を与えられずに育った。
本名のアッシェには、灰や埃、屑などの意味がある。

ある日、村は鉄帝軍の襲撃を受ける。
集落は瞬く間に制圧され、地下の穴蔵を部屋としていた隠されていた正純だけが生き残る。
村が古代兵器を隠し持っていたとも、後にモリブデン事件を起こす一部の将校が関与していたとも伝わるが、真相は定かではない。
あるいは《鉄帝》に位置しながら《天義》に内通し古代兵器を流していたとも。

人目を掻い潜り国境まで逃げた正純だったが、疲れ果てて野に寝そべった時、小さな星が流れた。
一つ、また一つ。命が空から零れ落ちるように。
自分も死ぬのかなと思ったその時、一人の女騎士が現れて告げた。

「流れる星もまた生きている。失っていい命なんて一つもない」

《天義》の聖騎士である女性はすぐに立ち去ったが、正純はそれと入れ替えにやって来た後の養父、キーン・エルドラドに拾われる。

正純は生まれ育った村のことも、両親のことも、襲撃があったことさえ覚えていない。
その女騎士の顔も姿も、会ったことさえも。
ただ正純の記憶に初めて見た星空があり、流れ星を見るたびにあの言葉を思い出す。

『流れる星は生きている』

正純の中から零れ落ちてしまった記憶。
だけど女騎士の残した言葉は今もなお正純の中に生きている。
星の煌めき、命の瞬きのように。

  • 流れる星は生きている完了
  • GM名八島礼
  • 種別設定委託
  • 納品日2020年11月05日
  • ・小金井・正純(p3p008000

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