PandoraPartyProject

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またいつかきっと。

登場人物一覧

ベーク・シー・ドリーム(p3p000209)
人外誘う香り
ベーク・シー・ドリームの関係者
→ イラスト

名前:海王
種族:ディープシー
性別:男
年齢(或いは外見年齢):200才以上
一人称:ボク
二人称:キミ、~~クン
口調:~~だよ。だよね。
特徴:茶色い髪の細身の少年。
設定:
 ベークの変身体のモデルになった角ウミウシの海種。

 ある日まだ、冒険を始める前、絶望の青の向こうを夢見ていた頃。

「こんなところにたい焼きがあるね」
 兄弟たちとすこしはなれて、ぷかぷかと海に浮かんでいると突然声が聞こえ、持ち上げられた。
「キミ店のおじさんと喧嘩したのかい?」
 などとよくわからないことを嘯いた少年は大きく口を開けてベークを食べようとする。
「まってください。僕はこうみえて、ただの鯛です」
 少年はいぶかしそうな顔をして匂いを嗅ぐ。
「甘い匂いがする。いただきます」
「まってください。後悔します。生魚はよくない。アニサキスでアレルギーおこしますよ」
「キミの言ってることもよくわかんないな」
「よくみて」
 少年は心の眼でベークを見る。
「鯛だね」
「鯛です」
 誤解が解けた少年は、自分は海王でこの海の向こうからきたのだと言う。
 絶望の海の向こうなんて何もないし、その先にいけるはずもないと否定するが海王はにこにこ笑っている。
 多分うそなのだと思う。
 それが本当化
「キミはへんなひとですね」
「キミもね」
「そうだ、キミはきっとこの海を超えるよ。ボクには未来がみえるからわかるんだ」
 そういった少年は妙に年老いた老人にも見えた。
 海の向こうになにかがあるなんて聞いたこともないし、タダの鯛である自分が超えることができるはずもない。少年が紡いだベークの未来予想図など素っ頓狂にも過ぎて叶うことはないだろう。
 しかしやけに少年は確信的だった。
「それじゃあ、海の向こうでまた会おう。あの海を超えればきっと会えるよ」
 そういった少年は青い海に吸い込まれるように不意に消えた。
 
 ベークと海王の出会いはこの数分間だけ。
 それでもベークにとっては印象深い出来事になった。もう二度と会うことはないだろうけど。
 ベークは彼の姿をもう一度描いてみる。
 変化したその姿は海王と少しにた姿。
 茶色の髪にあかいひとみ。そして小麦色の肌。
 ベークはふうん、と呟くと、また海深くにもぐっていく。
 

 その出会いはベークのユメだったのかもしれない。
 でもまたきっと、いつか。

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