PandoraPartyProject

SS詳細

あなたの望むヒカリ

登場人物一覧

ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)
私の航海誌
ウィズィ ニャ ラァムの関係者
→ イラスト

名前:クイナブロウ(Queen of law)
種族:魔種(元人間種)
性別:女
年齢:24
身長:184cm
一人称:私
二人称:お前、呼び捨て
口調:です、ます、でしょう、ですか?
特徴:黒い喪服のようなスーツ姿に刀を携える
設定

 クイナブロウはごく普通の家庭で普通に育った。かつて祖母が魔種になったということを除けば。
 その祖母――イーヴィファロンとクイナブロウは血縁関係があるとはいえ、面識はない。
 彼女は祖母のことを知らず成長し、結婚し、子を成した。
 しかし夫が別の女に浮気をしていたことでその幸せが崩れ去った。
 夫は弁解する。
 彼女は拒否する。
「なぜわかってくれないのか」
 それが夫の口癖だった。
 一度うけた裏切りは彼女を深く傷つけ、実の子すら汚らわしいものに見せた。
 世界が崩れていく。バラバラと、無秩序に。
 世界というパズルがデタラメに組み上がっていく。
 ある日彼女は、新緑の瞳の美しい女と出会う。初対面なのに何故か妙に親近感の湧く女だ。
 女と彼女が親友になるのも時間の問題だった。女に彼女は自分の抱えている不満をぶつける。
 まるで女は母親のように彼女を包み込んでくれた。
 ある日女は云った。
 ――あなたに光をあたえましょウ。
 クイナブロウが頷くとその日、彼女の夫は女に惨殺される。
 クイナブロウはバラバラの無秩序に分かれた夫だった物のパズルを見つめる。妙に開放された気分だった。
「あなたは、どうして、ここまで私にしてくれるの?」
 かねてからの質問をクイナブロウは女に問うた。
 ――貴方はワタクシのかわいイ孫だかラ。
 すとんと腑に落ちた気がする。いわれてみればどこか自分似ている。
 ――ワタクシと光を見ましょウ。
 女は手を差し伸べる。それは悪魔の呼び声。
 彼女は女の手をとった。
 女にとってクイナブロウはただの研究対象でしかない。
 しかし、クイナブロウは女の望む光に足る能力を得ることはなかった。
 女はクイナブロウに失望した。
 そして今。
 女はとある女性に光を見出した。
 ウィズィ ニャ ラァム。それがその女性の名前
 まるでバラバラのパズルのような未だ未来が確定していない眩しい女性。
 あれはだめだ。
 おばあさまの秩序を乱す存在だ。
 久々の感情。あのとき夫に感じたものとおなじ。
 ――嫉妬。
 煙草の煙のように、雨粒の落ちる先のような無秩序の気持ち。
「秩序しましょう」
 クイナブロウは唾棄すべき敵に呟く。

PAGETOPPAGEBOTTOM