彼女と彼女の航海詩

登場人物一覧

名前：ウィズィ ニャ ラァム
種族：人間種（カオスシード）
性別：女
年齢（或いは外見年齢）：22
一人称：私
二人称：～さん
口調：ですます口調/恋人や仲良しにはタメ口
特徴：【同性愛】【情が深い】【好色】【お調子者】【根は真面目】
設定：
　普通の家に生まれてごく普通に育てられた女の子。
　最近は喫茶店のアルバイトに精を出す等、謂わば『モブモブしい普通の子』。特異運命座標となったのは青天の霹靂だが、「なっちまったもんは仕方ない」とばかりに、取り敢えずでっかいナイフを武器に持ち、持ち前のバイタリティを全開に東奔西走する。
　そんな彼女にとっての大きな転機となったのが海洋王国が発令した『第二十二回大号令』である。
　果敢な行動により伝説の大海賊ドレイクと奇縁を結んだ彼女は果てしない物語の一端を成す。
　王家と因縁浅からぬドレイクと奇縁を結び、謁見に臨み。
「彼（ドレイク）は愛に生きる冒険者でした。
　私は、今後とも海洋国の為に尽力致します――冒険者として。この勲章と、この帽子に誓って」
　自身に事の顛末を伝え、強く宣誓したウィズィに海洋王国女王イザベラ・パニ・アイスは並々ならぬ感謝と同時に僅かばかりの嫉妬を抱いたという。それはかつての女王エリザベスが自身の遠い血縁だからというだけではない。ただ王家に因縁が横たわっていたからではない。ただ――彼女が会った事もない海賊に割り切れない感情を抱いていたのは。かつての先祖と同じようにイザベラ自身が文献に残された『十三回』とそれに纏わる物語に憧れを抱いていた事だけは否定出来まい。
　海賊ドレイクは、故エリザベスの忠臣は邪魔者であったとしても。
　どうしたって、イザベラにとっても物語の中のヒーローであり続けたのだろう。
　淡く微笑み「そなたは強いな」と告げたイザベラは自身の征く事叶わぬウィズィの道に羨望を覚えただろう。同時に遥か時間の彼方に置き去りにされた『忘れ物』を取り戻してくれた事に安堵したとも言えるのだろうか。

　多くの冒険の中で大切な人にも出会い、随分と強くなり。『大号令』を最前線で駆け抜けた……
『普通』という単語が似合うのだかどうなのだか分からなくなるウィズィだが、彼女の心根はかつてと少しも変わっていない――否、冒険物語や正義のヒーローに『人並みに』憧れた気持ちは以前より強いものとなっている――