PandoraPartyProject

SS詳細

スパイダーウェブ・ダンス・ホール

登場人物一覧

ヴォルペ(p3p007135)
満月の緋狐
ヴォルペの関係者
→ イラスト

名前:サーシャ・キトリー・ヴォロディーヌ
種族:魔種(元人間種)
性別:女
年齢(或いは外見年齢):
一人称:私(わたくし)
二人称:貴方
口調:です、ます、でしょう?
特徴:美形、短髪、傷跡、ヤンデレ、執念深い、人間不信
設定:
 魔種。元は幻想王国に存在するヴォロディーヌ男爵家の令嬢。
 花のように鮮やかなサーシャの桃色の長い髪と社交界に知られた彼女のダンスは有名だった。
 蝶よ花よと箱入りにされ、同時にヴォロディーヌ男爵家が幻想国においては『比較的真っ当な貴族』だった為、多少世間知らずな所こそあれ心優しい価値観をもって育つ。
 多くの貴族令嬢がそうであるのと同じく、サーシャも親の決めた婚約者が居た。サーシャは自らに向けられる親の愛と、自分が果たさなければならない責務を良く知っていた。更に彼は優しく穏やかで誠実。仕事も出来、包容力もあり、揚々とした未来を持つ――一人の娘を幸せにするのに十分な能力と条件を併せ持つ貴公子だった。
 二人はそれなりに惹かれ合い、家同士の決めた事とはいえ婚姻には何の障害も無いように思われたのだが……
 全ての運命が暗転したのは
 婚礼を待つ日々の中で市井を訪れた彼女は供の者とはぐれ、悪漢に絡まれたその時に一人の男に助けられた。

「大丈夫? この辺り結構危ないからね。オニーサンがお家まで届けてあげる」

 彼の名はヴォルペ。彫像のように端正な顔立ちをした酷く美しい悪魔だった。
 何の事はない邂逅は、まるで美しい蝶を何重にも絡め取る呪い、蜘蛛の糸となったのだ。
 ……結果として、満ち足りた人生に初めての熱病を点してしまった彼女は想い悩み、激しく懊悩する事となる。
 親の愛、期待、婚約者への想い、悪魔の誘惑――
 壊れそうな程に苦しんだ結果、彼女は微かな呼び声を聞いてしまった。

 ――その『愛』が本物なら。

 サーシャ・キトリー・ヴォロディーヌのその後についての記録はヴォロディーヌ家によって緘口令が敷かれている。
 一説には婚礼衣装の採寸の場で自らの美しい髪を切り落としたとも。
 その時に「もう踊れない」と吐き捨てて自らの足を斬り捨ててしまったとも言われている。
 ハッキリしているのは一つだけ。
 サーシャなる美しい娘はもうおらず、ひとつの魔種が混沌の闇にその目を輝かせている事だけ――

PAGETOPPAGEBOTTOM