紅穹の天翼は変化を望む

登場人物一覧

名前：『紅穹の天翼』ヨシュア・クロード・ロストレイン
種族：スカイウェザー
性別：男性
年齢：23歳
二人称：アマリリスに対して、姉さん。カイトに対して、兄さん。メルトリリスにはアリス。
口調：～です、～ですね、～ですよね？（兄妹には時折砕けた口調に）
設定：
　アマリリスの双子の弟。カイト・Ｃ・ロストレインの弟にしてメルトリリスの兄。
　長らく天義を留守にして居た兄に対しては複雑な感情を長らく抱いていた。

　叛逆の一族と称されロストレインの不正義とまで呼ばれた自身の生家に対する思いは複雑である。
　姉と父を止める事ができなかったという苦悩。姉への愛憎を昇華できないままの喪失感に、自身の信念と努力の結晶である聖騎士としての称号の重責が彼を苦しめた。
　そして、帰国し父と姉を討つが為にその剣を振るった兄に対しても、どう接するものかと彼は悩み続けた。

　自身の聖騎士としての立場は脅かされず、国が為に尽くす道が潰えなかったことは幸運だった。
　しかし、血反吐を吐く努力を行った自分を越え騎士として剣を振るう兄に、姉を継ぎ聖女として、そして騎士として剣を取った妹に『凡庸な自分』が置いて行かれる焦燥感が常に拭えない。

　――強くならなくては。
　そう願えば願うほど、才能の差を感じて唇を噛む日々に。
　自身へ気遣ってくれる兄へは愛憎半ば。彼の才能に、妹の才能に、嫉妬している。
　それでも、あの日、一人では立ち向かえなかったと感じるヨシュアにとっては兄は唯一頼れる存在だった。
　……肩肘張らず、敬語なんて無く、平和に兄と妹と笑い合える日が来ることを願っている。
　その為には聖騎士として戦わねばならないと、ロストレインの名を背負いヨシュアは進む。

　その先に有るのが希望であるか、絶望であるか。
　そんなことに構うこと無く、ただ、我武者羅に――自身の中に溢れた憎しみを、忘れていたいと言うように。