PandoraPartyProject

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ふぁーすときす(男視点)

 羞恥に染まる君のおでこから頬へとキスを一つ、……二つと落していく。
 愛しくて大切な君への想いを伝えるように、腕は”逃がさないよ”とばかりに腰に回して、不敵な笑みを浮かべる。
 徐々に近づいてく顔と顔。
 君がそっと瞼を閉じたのを確認したら、僕もゆっくりと瞼を閉じて――。
「……よくできました」
 ご褒美に唇を重ねる。
 君の柔い唇が震えている――きっと”初めて”なんだろう。
 時にして僅か数秒だったけれど、君の”初めて”を貰うには十分すぎる時間だった。

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