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何もないから、誰かになれる。/No-Fate,No-Face
有原卮濘。特異運命座標として──
『そう言えばよ、オマエって何なんだ?」
『え、急に何さ』
『ふと気になったんだがオマエはいつも「私を使え」だの「望み通りに変わる」だの変な事ばかり言うだろ』
『うん、それがどーかした?』
『ならよ、今のオマエも"何かに望まれた"姿なのか?』
──生まれた、
『さぁ、わかんなーい♪』
なんて言ってはみたけれど、"そんなわけ"はない。"私"の原本は、誰かにいて欲しいと思われて初めて存在できる……ある意味幻や蜃気楼と云えるような、本当は実在し得ないあやふやなカゲだ。
<前提:この物語は本編とは関係の無いIfである>
っていう前置きがないと出演すら許されない。勿論、この
「……はぁ。これ、どーいう事?」
「PPP……? ……なんだ、また新しい"
"私"は数多の
「どうせ、今回も同じでしょ。背負わされるものは勇者? 女騎士? それとも魔女?」
だから、そう。きっと、"私"はどこか侮っていた。ため息混じりに飛び込んだ"私"は思いもしていなかった。
「――ここは『空中神殿』でごぜーますよ」
"私"が、"私"のまま、
キャラクターとしてあるべき背景、人格、その他諸々がない、"私"のまま。誰かに望まれ求められ使われる事でしか慰めにもならない"罅割れ枯れた器"のままに。『有原卮濘』という
そのまま混沌に降り立った『有原卮濘』は、『夢野幸潮』と合流。『夢野幸潮』は
ちなみに、"私"と"彼方“では"無垢なる混沌"への向き合い方がまるっきり異なる。
"私"、『有原卮濘』は純然たる
"彼方"、『夢野幸潮』は完璧な
ま、何が違うんだ、って話だけど。一言で例えば熱血か冷徹かってだけ。
そこからは色々あってバニー着たり、赤いのとつるんだり、クルーザー転覆したり、幽霊煽ったり、etc。『有原卮濘』っていう
このお話が、関わった"
改めて礼を言おう。
ありがとう。そして、よろしくね。