シナリオ詳細
かげろう縁、結び切り
オープニング
●晴れの日
人生において喜ばしい日と言うのはどんな日だろうか。
風光明媚な和風庭園の新緑を瞳に映し、蜻蛉(p3p002599)はそんなことを思った。人生には『晴れの日』がいくつもある。今日は確実にそのひとつで、ずっとずぅっと待ち望んだその日だ。
けれども幸いもすぎれば、それはまるで夢のようで。
(なんやふわふわ雲の上にいるようやわ)
庭園内に偶然居合わせた人々から送られる祝と憧れの視線。花魁道中のようだと思い浮かべてしまうが、こちらこそが『本物』。花嫁行列を模したものこそが花魁道中なのだから。
まつ毛を持ち上げ、前方を見る。先頭は鳳笙。竜笛、篳篥と続く雅楽演奏者。そして斎主たる神主、巫女。その後ろに、白無垢を纏った蜻蛉は静静と歩いていて、傍らには――
チラと見上げようとして失敗した。綿帽子の視界は悪い。蜻蛉から十夜 縁(p3p000099)の横顔は覗えず、縁からもまた蜻蛉の横顔を覗えない。
未来を誓ってくれた縁のことを、蜻蛉は信じている。この期に及んで……等と言う思いは抱かないが、そっと見上げるその横顔が単純に恋しかった。
願って、求めた。
祈って、求め続けた。
押して、願った。
見つめ、うちを見てと希った。
最初の距離と、今の距離。
互いの瞳に籠もる熱の温度差。
――扱いは、嬢ちゃんから奥さんへと変わるのだろうか。
何れにも数多の刻と歩みがあって、今こうして、共に並び歩いている。
共に、今日のこの日を晴れの日とするために。
花嫁行列が進み行くのは、海洋はシレンツィオ・リゾート、三番街(セレニティームーン)にあるシレンツィオの有名高級ホテルたる『天衣永雅堂ホテル』。その風光明媚な庭園である。
後方の付添人が魔除けの朱傘を差し掛け、守られながら一歩一歩ゆっくりと歩いていく一対の白と黒は、庭園内にある神殿『紫雲殿』へと向かっていく。……余談だが、「同敷地内にある『鹿紫雲堂国技館』は式場には向かない」と式場選びに協力して紫雲殿を薦めた劉・雨泽(p3n000218)が口にしていた。どちらも出資者は現刑部卿である。
厳かな雅楽の音色に導かれ、ふたりは今、ふたりを祝ってくれる参列者たちが今か今かと待ってくれている庭園神殿へと足を踏み入れた。
――神殿の敷居を跨ぐ瞬間、きゅっと手を握りしめられた。
顎を上げても縁の顔は見えないが、蜻蛉には少し笑っているように思えた。
これからふたりで共に歩いていくのだという想いを籠めてぎゅうと握り合い、離れるのを惜しむように最後に小指を絡め、ふたりは神前へ誓いをたてにいく。
新しい門出に立つふたりへ、どうかともに祝福を。
祈る気持ちはきっと、幸を結ぶのだから――。
- かげろう縁、結び切り完了
- 縁さんと蜻蛉さんの挙式シナリオです。サポートから参列頂けます。
- GM名壱花
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2023年08月10日 22時05分
- 参加人数2/2人
- 相談11日
- 参加費500RC
参加者 : 2 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
(サポートPC11人)参加者一覧(2人)
サポートNPC一覧(3人)
リプレイ
●
しん、と静けさが神殿内を満たしていた。糸の切れそうな張り詰めたものではなく、ただ神聖さと澄んだ空気、そしてこの誓いを恙無く結ぶための想いで。
斎主が大幣を振るう音も、読み上げる祝詞も、厳かに。祝福してくれる人々の見守る中、『月に寄り添う』十夜 縁(p3p000099)と『蒼き夜の隣』蜻蛉(p3p002599)の婚礼の儀は進んでいく。
「……まさか俺が、参列者じゃなく『こっち』側に立つ日が来るとはなぁ。人生何が起こるかわからねぇモンだ」
誓杯の儀の最中、思わず呟きが溢れれば、傍らから笑う気配。
体も顔も動かせぬ状況だが、きっと蜻蛉はいつも通りの表情を浮かべているのだろうと縁は安易に想像できた。
「生きとったら、辛い事も悲しい事もようけありますけど。その分、ええこともあります。まぁ、狐に化かされたとでも思って、んふふ」
重い白無垢の袖を口元まで持ち上げるのは中々に難しい。けれども『花嫁ごっこ』である花魁の時に練習をしたのか、蜻蛉は美しい所作で回ってきた盃へと唇を落とした。今までの生も、苦労も、全てこの時のためにあったように思える。それほどまでに満ち足りていた。
嬢ちゃんは猫だろうとの軽口は続かない。斎主と巫女の顔が『静粛に』と告げている。
用意された椅子に腰掛けてふたりの門出を祝う神楽舞を眺めたら、先程のやり取りで緊張が解れたのか、誓詞奏上も玉串奉奠も縁はそつなくこなす。自分を選んでくれた蜻蛉のため、花嫁に恥をかかせまいと幾度も練習している姿を目にしている蜻蛉の胸には、ただ幸せのみがあった。想ってくれているのだと感じる度、また恋に落ちてしまうようだった。
「……最高に綺麗だぜ、嬢ちゃん」
「おおきに。旦那様も、今までで一番男前よ」
いつの間にか繋ぎ慣れてしまった左手を取って、縁が蜻蛉の薬指に組紐を結ぶ。
「隣に並ぶのが――」
「――隣に並ぶのが?」
「――俺でよかった。心からそう思うぜ」
「ようやっと、自分から言うてくれた」
結び終えたその手を持ち上げ組紐へと口付けた。チラと見上げれば彼らしからぬ行為に目を丸くした蜻蛉の頬に朱が乗っていて、してやったりと口端をあげてやった。人前での誓いのキスは恥ずかしくて難しいが、これくらいは――今日くらいは、蜻蛉の願いをどんなことだって叶えてやりたい男の格好つけ。
そんな彼の気持ちを正しく汲み取った蜻蛉は惜しむように縁の手から己の手を持ち上げ、変わりにぎゅうと彼の薬指に組紐を結んでやる。
あなたが再び海の底に沈んでも、ほどけることのないように。
いつも心が繋がっていますように。
どこにいても、見つけられますように。
「これからもずっと、お慕い申し上げます」
数多の願いを籠めて結び、蜻蛉は最愛の人を見て微笑んだ。
この手はもう、うちのもの。
(今日ぐらいはシスターの真似事をしても罰は下さないでくれよ)
成婚、となったばかりの幸せそうなふたりを一等離れた参列席から見守ったコルネリア=フライフォーゲル(p3p009315)はそう思った。これまでの彼女との培った縁を記憶の中で辿り、祈る。
(お二人さん、貴方達の往く道に祝福よ在れ)
沢山の祝福の気持ちが籠もった視線の中で式は厳かに進み、新郎新婦たちは退場の時を迎える。新郎新婦たちが見守ってくれた人々に深い礼をすると、参列者たちは席から立ち上がった。手には籠。籠の中には、ふたりを祝福するために折られた小さな折り鶴たち。
(ご結婚、おめでとうございます!)
沢山の愛と優しさを蜻蛉から貰った彼女は蜻蛉が贈ってくれた髪飾りを頭につけ、心を込めて折った折り鶴シャワーを降らせた。しずしずと歩いていく幸せに溢れた姿が愛おしく、いつかは……なんて想う。
彼女の頭上の銀細工の蒼い蝶に気付いたのだろう。幸せを噛みしめるような伏せがちの視線が彼女を映し、幸せそうに細められた。
――沢山の人たちが祝福してくれている。
その事実が幸せで、それこそがふたりのこれまでの歩みだろう。
人と関わり、喜びと幸せを分かち合い、人を愛し――築いた絆。それはこれからも変わらないけれど、これからはより深く、最愛の人とその歩みをともにするのだ。
神殿から一歩外へと出れば緑の庭園が再びふたりを迎えてくれる。豊かな緑は涼やかで、厳かな神殿内とは違う爽やかな気持ちがふたりを包み込み、ふたりはそのまま少し庭園を歩いてからお色直しに控室へと向かうのだが――。
その時ふと、祝福するような優しい風が吹いた。
さやさやと緑を揺らすそれは、誰かの祝福の声にも似て。
天つ風を追いかけるように、蜻蛉は木々と空とを見上げたのだった。
●
挙式が終われば、招待客等は披露宴会場へと移動した。
披露宴会場は和風の広間で、室内の中央を広く開け、膳と座布団が綺麗に並んでいる。
「すてきな式だね。俺ももうちょっと奮発すればよかったかなあ」
「え、お式にもっと奮発すればよかった? しーちゃんのばか! あの想い出を汚すようなこと言わないでよ!」
招待客等は新婦のお色直しを待つ間、暫しの歓談に興じることが出来る。夢のようだと思いを馳せた寒櫻院・史之(p3p002233)の失言に、冬宮・寒櫻院・睦月(p3p007900)が頬を膨らませて。謝り倒す前に襖が開かれたから、史之は解っているよの意を籠めて睦月の手を握った。
新郎たる縁が新婦たる蜻蛉の手を取って、室内の中央を歩いていく。神殿入場時よりもふたりの表情は穏やかなのは、きっとある種の緊張から開放されたからかもしれない。
桜貝のような爪が収まる白い指が摘むのは、満開の桜の色打掛。『あの日』切った髪を付け毛で足して、彩るは『貴女の道行きが、いつも幸せでありますように』と願いの籠められた花簪。大切で大好きな亡き友人は、こうして一等傍らでこの式を見守ってくれている。
「イザベラ女王陛下」
金屏風の上座。その最前列の膳。そこへ座す貴人の姿に、縁が足を止めた。
通り過ぎて目礼のみに留めるのが礼儀ではあるが、この披露宴はふたりの披露宴だ。ふたりの望む形が最も望ましい形である。
「お忙しい中の参列、誠に感謝いたします」
「よい。今日はそなたが主役じゃ。顔をあげよ」
イザベラ・パニ・アイス(p3n000046)――この場で最たる貴人であるネオフロンティア海洋王国の女王が美しく微笑んだ。彼女の隣にはソルベ・ジェラート・コンテュール(p3n000075)も座しているが、コンテュールの当主らしく外向きの顔をして、喧々囂々と女王と騒いでは居ない。
「ソルベ……お前さんにも長い間心配をかけちまったな」
「イレギュラーズが……いいえ、海洋の貴方が我々にそうして晴れやかな姿を見せてくれることが喜ばしいです」
どうぞお幸せに。普段から仲良くギスギスしているとは思えない程に息のあった言祝ぎを受け、縁の胸が熱くなる。
「ほら縁さん。主賓がいつまでも足を止めていてはいけませんよ」
「そうじゃ、そなたは隣の最愛とともに歩まねば」
新郎の役目を果たせと促されて。「待たせたな」と蜻蛉に告げれば「これくらい。うち待つのは得意になってしまったんよ」と悪戯に微笑まれた。これは一生頭が上がらないかも知れない。
ふたりが上座へと収まれば、しんと空気が静まった。
「お手紙を預かっております」
女将がそう口にし、読み上げても良いかとふたりへと視線を送る。誰からだろうと目を瞬かせながらもふたりは顎を引き、そうして女将は読み上げた。
華燭のご盛典を祝し、から始まる手紙は『縁さんがとうとう年貢を納めたと聞きましたので』と新田 寛治(p3p005073)からのもの。
『ご結婚おめでとうございます。末永くお幸せに』
「あら、ま。お手紙というのもええものやね」
「……余計な言葉が挟まれていたがな」
ふたりの間に笑う気配が挟まれて、それから蜻蛉は姿勢を正す。
顔を正面へと向ければ、居並ぶ顔はどれも知った者。
神殿では中々全てを見るのは難しかったけれど、これだけの人々が自分たちの門出を見届けにきてくれたことを嬉しく思った。
ひとりひとりの顔を見れば、蜻蛉の胸にたくさんの思い出が蘇る。
出会いがあって、悲しい別れがあって、そうして今なお紡がれる絆。
じんと胸が熱くなって蜻蛉の鼻は途端に痛くなるけれど、笑みが崩れないように頑張った。傍らから伸びた腕が膝に置かれた蜻蛉の手に重ねられ――蜻蛉は込み上げてくる涙を飲み込んで花唇を開くことが叶った。
「二人の結婚式へ来てくださって、おおきに。今日、こうして無事に結ばれることが出来ました。今まで傍で支えて下さったおかげです。心から感謝を申し上げます」
心からの言葉を紡ぎ、縁とともに招待客等へ伝える。どれほど嬉しいと思っていることか、この幸せな気持ちが少しでも伝わるように、と。
神殿では無かった、万雷の拍手。
――ふたりの未来に幸あれかし。
見守る視線だけでなく、体を使って現してくれる喜びと幸い。
祝福の拍手がふたりを包みこむと、静まるのを待ってから乾杯の音頭を縁が切り、祝いの宴が始まった。
晴れの日を彩る鯛が添えられた、美味しい料理に舌鼓。
隣席の者等と酒を酌み交わす客人たちはみな楽しげで、そんな風に祝われていることを縁も受け入れられるようになった。そうなっていいのだと、幸せになっても良いのだと教えてくれたのは蜻蛉だ。
新郎新婦たちの箸が落ち着く頃合いになれば、酒や祝いの言葉を届けに人々は動きを見せた。
「本当に素敵な式だったわー♪ 改めて、結婚オメデト、二人とも!」
明るくふたりに手を振って声を掛けるのはジルーシャ・グレイ(p3p002246)。同行者とともに祝いに来た彼の目元は赤い。式の最中から感動して、そっと傍らの同行者からハンカチを差し出されたのは内緒の話だ。
「アタシたちの大事な蜻蛉ちゃんを悲しませたら許さないわよ、トーヤ!」
「色んな人に愛される貴方が愛する人と共にあれること心から祝福いたします」
ジルーシャが縁へ発破を掛ければ、ボタンは蜻蛉へと真っ直ぐな言葉を紡いだ。
どんな時でも優しく、暖かな蜻蛉。彼女の言葉と気持ちに救われた者がこの場には大勢いる。
「精霊たちも紹介していいかしら?」
そっと背中を押された真っ白もふもふイエティが摘んできた花を蜻蛉へと差し出せば、「うちに?」と問うた蜻蛉がそっと受け取った。
「おおきに」
「よかったわね、イエティ♪」
喜んだイエティが号泣して、傍で見守っていたジルーシャの同行者は驚いていた。
次に新郎新婦の傍に寄ったのは、史之と睦月のふたり。
「俺ずっと、あなたには幸せになってほしかったよ」
まずは縁にそう告げて、史之は次いで蜻蛉にも声を掛ける。
「おめでとう。いつもきれいだけれど、今のあなたは最高にきれいだ」
「今日のこの日が、僕らのように消えぬ想い出となりますよう」
「おおきに」
蜻蛉が柔らかく微笑んで、一層美しくなるようだった。
「蜻蛉ママ! 十夜おじさん! ご結婚おめでとうございます!」
人が落ち着くのをうずうずしながら待ったキルシェ=キルシュ(p3p009805)も、今だ! のタイミングを見つけたらふたりの元へ。
「あのね、十夜おじさん。ううん、縁パパ! 蜻蛉ママのこと幸せにして、二人一緒に幸せになってね!」
「パパ!?」
「あら。縁さんってばいつの間にこないに大きな子を?」
ママの旦那さんなら、パパだ。にっこり笑ったキルシェに蜻蛉がころころ笑いながら縁をからかって。縁は驚きと苦悩が混ざったような微妙な顔。
賑やかなところは苦手だけれど、今日この日だけは耳を立てて。小花彩る赤い振り袖で背筋を伸ばし、ネーヴェ(p3p007199)もふたりの前へと進み出た。
「ご結婚、おめでとうございます」
ネーヴェの姿に来てくれはったんやねと蜻蛉が微笑み、縁も目礼をする。息のあった行動が仲睦まじく思え、ネーヴェも嬉しくなった。
「どうか、愛しいひとと……たくさん、たくさん、幸せになって下さい、ね!」
大好きで大切な友人へ、心からの祝福を。
「蜻蛉さま、縁さま……ご結婚おめでとうござい、ます。……蜻蛉さま、すごく、お綺麗です」
「メイメイさんもようお似合いです」
晴れやかな日らしく空色の振り袖姿のメイメイ・ルー(p3p004460)は手毬のように声を弾ませて。
「縁さまなら安心して蜻蛉さまを、任せられます……なんて、偉そうですね、ふふっ」
「ほんとに大丈夫やろか」
「……おいおい、か弱い新郎をあまりいじめんでくれや」
くすくすとメイメイは笑って、こんな日でも……こんな日だからこそいつも通りのふたりの姿に瞳を細めた。いつか自分にもこんな日が来るのかな、なんて……浮かんだ想像に頬を押さえて。
「やあ、おめでとう。お二人さん」
招待客の祝福が落ち着いた頃、雨泽が佳い式だったねと二人の元へと向かった。
「おおきに、劉さん」
「色々と世話になったな」
式場選びに手を貸した雨泽は「気持ちはその内縁が海洋の酒を贈ってくれるはず」と笑って、一献受け取ってと縁と盃を交わした。
「……そう言やぁお前さん、甘味やら化粧品やら、流行りのモンに詳しかったな」
「割りとそうだね」
蜻蛉が他の招待客から声を掛けられ、そちらへ意識が行ったのを見計らうかのように、縁がポツリと小さく呟いた。チロ、と酒を舐めた雨泽の視線が蜻蛉へと何となく向かう。
「奥さんをうっかり怒らせちまった時のために、機嫌の治りそうな品を扱ってる店を後で教えておいちゃくれねぇか?」
ああ、そういう。雨泽が得心した表情をし、口を開く――その前に。
「誰を怒らせちまった時のために……?」
しっかりと耳はこちらへと向いていた新妻が、早速にこりと微笑んだ。
「げ。あ、いや、違うんだ」
「劉さん、こういうんは聞き流しとくんが賢明です、んふふ」
「そうみたいだね、蜻蛉。これ以上はお邪魔になりそうだし、僕は下がらせて貰うね」
「あ、おい、雨泽……!」
困り顔の縁と笑顔の蜻蛉。巻き込まれないようにと雨泽は退散し、新しく夫婦となったふたりのやりとりに招待客等はくすくすと微笑ましげに笑った。
幸せに包まれた披露宴は笑顔に溢れ、時間の許す限り招待客と新郎新婦は楽しんだ。
いくつもの出会いがあって、別れがあった。
いくつもの喜びがあって、悲しみがあった。
いくつも、いくつも、ふたりの前には山も谷もあった。
けれども今、こうしてふたり並んで、ふたりで多くの人からの祝福を受けている。
されどここが終着点(ハッピーエンド)ではない。
ここからはひとりではなく、夫婦となったふたりの門出。
ハッピーエンドのその先まで幸せを紡ぐ約束を、薬指に。
幾久しく幸せでありますように。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
佳き日となっておりましたら幸いです。
この度はご結婚、誠におめでとうございます。
GMコメント
ごきげんよう、壱花です。
このシナリオは新郎・縁さん新婦・蜻蛉さんの結婚式シナリオとなります。
参列者の皆様はサポートからご参加頂けます。是非お祝いにいらしてください。
参加資格は、親しいかどうかではなく、お祝いする気持ち。ただそれだけです。その気持ちがある方のもとには、きっと式への招待状が届いていることでしょう。
●新郎新婦へ
この度はご婚約おめでとうございます。成婚へのお祝いは返却当日に。
会場はパンドラがないNPCでも来やすいように海洋にしました。
★が記してあるところに確認事項があります。(どちらかが)プレイングに記載してください。
★お召し物
挙式は白無垢・綿帽子となりますが、披露宴で色打掛にお色直しも可能です。
文金高島田・角隠し、洋髪にしたり等、拘りがあればどうぞ。
★縁(えにし)結びの儀
紅白の組み紐をお互いの指に結び合う儀式です。
「お互いの結びつきがより強いものでありますように」との願いが籠められています。
下記『流れ』の指輪交換をこれに変更可能です。
●流れ
【挙式】
↓ 参進の儀(花嫁行列/OP)
入場
修祓(斎主)
祝詞奏上(斎主)
誓杯の儀(新郎新婦、三三九度の杯)
神楽奉納(巫女)
誓詞奏上(新郎新婦、誓詞読み上げ)
玉串奉奠(新郎新婦、神前に玉串げて二拝二拍手一礼)
指輪の儀(指輪交換)
親族杯の儀(両家親族が居ないと描写されません)
斎主挨拶
↓ 退場(折り鶴シャワーでの見送り可)
【披露宴】
●挙式について
庭園神殿『紫雲殿』にて行われます。
新郎新婦たちは庭園を歩き、招待客の待つ神殿へと向かいます。
静謐で厳かな雰囲気の中、上記の『流れ』が必要に応じて描写されます。
●披露宴について
旅館内にある披露宴会場で行います。和室です。
★新郎新婦は【和風】か【和洋風】かを選び、相談卓での発言、そしてプレイングに記してください。
・和風……上座、金屏風を背にして新郎新婦が座る。
食事はお膳、全員正座。
ある程度食事を進めたら『招待客が』ふたりに挨拶にいける。
・和洋風…テーブルと椅子があり、テーブルで懐石料理を頂く。
『新郎新婦が』他の席を回ってお話できる。
(※全員への言葉を新郎新婦がプレイングに記すのは難しいと思いますので、個人的には『和風』で言葉を頂く形の方がおすすめです。)
●サポート
ふたりの結婚式に招かれた『招待客』としてご参加頂けます。
【挙式】or【披露宴】、どちらかへの描写となります。
披露宴については新郎新婦の意向により形式が異なってくるので、相談卓でのふたりの発言を確認してください。
同行者さんがいる場合は、お互いに【お相手の名前+ID】or【グループ名】を記載ください。一方通行の場合は描写されません。
シナリオ趣旨・公序良俗等に違反する内容は描写されません。
※サポートはプレイングが公開されません。匿名でお祝いしたい等も可能です。
●EXプレイング
プレイングの文字数が増えます!
参列してもらいたい関係者もおひとり呼べます。
●劉・雨泽(p3n000218)
式にご招待頂いたので、参列しています。
神前式に合わせ、色紋付きで参加。
以下、選択肢になります。
《S1:描写》
select 1
遅刻早退で無ければどちらにも居るのですが、描写はどちらかになります。
また、ドレスコードは挙式に相応しい格好となります。拘りがある際はプレイングに記してください。
【1】挙式
皆さんは神殿内の椅子に座って新郎新婦が来るのを待っています。
入場~退場までを静かに見守ります。退場時は折り鶴シャワーができます。鶴は一生をつがいで過ごす長寿の鳥。小さな千代紙を新郎新婦の幸いを願いながら自身で折ったものを撒けます。
※形式上こちらは新郎新婦・他の方への声掛け等はできません。
(小声で「おめでとう」と言いながらの折り鶴シャワーはOK)
【2】披露宴
新郎新婦から【和風】か【和洋風】かの発言が相談卓にされると思うので、それに添った形式でお食事、歓談が出来ます。
『●披露宴について』を参照ください。
どちらの際も食事が進んだら席を立っても大丈夫です。お祝いの言葉を届けたり、そのまま遠くから心の中でお祝いしたり等、自由に過ごしてください。
【3】当事者
新郎新婦の選択用。
《S2:祝い方》
誰かと・ひとりっきりの描写等も可能です。
どの場合でも行動によってはモブNPCが出る場合はあります。
【1】ソロA
ひとりでゆっくりと祝いたい。
新郎新婦に言葉等を掛けにいくことも無く、心の中でお祝い。
【2】ソロB
ひとりでゆっくりと祝いたい。
けど、新郎新婦に直接声を届けたい。(披露宴選択時のみ可)
【3】ペアorグループ
恋人や友人と、一緒にふたりをお祝いしたい。
【名前+ID】or【グループ名】をプレイング頭に。
一方通行の場合は適用されません。お忘れずに。
【4】マルチ
特定の同行者がおらず、全ての選択肢が一緒で絡めそうな場合、参加者さんと交流したりします。『披露宴』の場合は席が近い方と、という扱いになります。
同行している弊NPCは話しかけると反応します。
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