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シナリオ詳細

幻想戦隊ノーブルファイブ! サバンナキャノンを停止せよ!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●恐怖、幻想サバンナ化計画!
 荒野を走る五台のバイク。
 幻想貴族オルトロス家の紋章が光る真っ赤なバイクに跨がった、赤い鎧の女騎士。
 はるか先にそびえるは巨大な砲塔。その真上にて腕組みをするのは……。
「バズーカライオン大佐! ついに幻想襲撃作戦を始めたのね!」
「サソリの軍勢が幻想を襲うこの時こそが好機。漁夫の利を得るは今!
 このサバンナキャノンMark45が幻想の町へと放たれれば、町はたちまち火の海と化すだろう。幻想サバンナ化計画にまた一歩近づくのだ!」
「そうはさせないわ!」
 アクセルをふかし、スピードをあげる真っ赤な騎士。
 君は彼女を知っている。
 彼女の鎧を、赤い目を、正義に燃える炎の心を知っている。
「私たちは幻想を守る正義の戦士――幻想戦隊ノーブルファイブ!」
 彼女のそばに展開した残る四台のバイクの上で、四色の戦士たちが頷いた。
「ハイエナ兵どもよ、奴らを近づけさせるな!」
「ギーッ!」
 人型の半獣モンスター。黒い軍服にライフルを装備した『ハイエナ兵』たちがゆくてをふさぎ、銃撃を浴びせ、飛びかかる。
 ノーブルファイブはバイクをジグザグに走らせると、次々にハイエナ兵を撥ねとばし、バイクの上から剣によって切り払う。
 サブマシンガンによって牽制射撃をしかけたノーブルブラックが叫んだ。
「ここは私とブルーに任せろ」
「レッドは砲台を破壊するのです!」
 バイクを180度ターンさせる二人、レッドは頷いて再びの加速をかけた。
「ぬう……!」
 大砲の上から跳躍し、立ち塞がるように着地するバズーカライオン大佐。
「ニャッ!」
「せやっ!」
 ピンクとグリーンがバイクもろとも突撃していく。
 しかし、バズーカライオン大佐はにやりと笑うのみ。
「原子ニュークリア熱線砲の力は失ったが、フォボス様にいただいた練達の力はそれを補って余りある。受けよ、バズーカバイオレンス!」
 バズーカライオン大佐の腕が突如巨大なバズーカへと変わり、恐ろしいビームを発射した。
 たちまち巻き込まれ、バイクごと吹き飛んでいくグリーンたち。
 レッドもビームの直撃をうけた――かに見えたが。
 吹き飛んだのは真っ赤なバイクだけであった。
「奴はどこへ――ハッ!?」
 咄嗟に上向く。
 剣を振りかざすノーブルレッドがそこにはあった。
「頂上疾走(マックスドライブ)――!」
「ぬおお……!?」
 剣が炎を纏う。
 ビームを打ち切った腕を押さえ、迎撃するべく上に向けるバズーカライオン大佐。
「喰牙(ファング)!」
 バズーカライオン大佐が再びのビームを放つより早く、レッドの剣が彼を切り裂いていた。
 吹き上がる火花、膝を突くバズーカライオン大佐。
「無念……などと、言うと思ったか?」
「なんですって!?」
 バズーカライオン大佐は懐から取り出したスイッチを押し込んだ。
 この場所とはまったく別の山頂に、突如として砲塔が伸び上がった。
「ハイエナキャノンMark46……既に完成していたの!?」
「私の勝利だ。ノーブルファイブ! グハハハハハハハハハハ!」
 高笑いと共に、バズーカライオン大佐はまわりを巻き込んで爆発した。

 時を同じくして、町へと続く道を悪の軍勢がゆっくりと進軍していた。
「ククク……秘密結社ネオフォボスに、栄光あれ」
 腕のカッターをがしゃりと鳴らし、トカゲスレイブの群れを整列させて歩く油圧ワニファラオ。
 悪の手は、既に幻想へと伸びていた。

●エマージェンシー、混沌戦隊パンドラエイト!
 様々な方面からの依頼を受けるローレットには、当然様々なホットラインがある。
 そのうちの一つ、通称『パンドラエイト』は幻想で戦う特殊戦隊ノーブルファイブとその本部からつながった正義のホットラインであった。
『力を貸して、パンドラエイト! バズーカライオン大佐の作り上げたハイエナキャノンが幻想の町を破壊しようとしているわ。
 私たちはその計画を阻止しようと戦ったけれど、罠にかかって戦隊は大きなダメージを負ったの。
 それに彼は復活した油圧ワニファラオの軍を破壊対象の町へ向かわせることで二重の作戦をたてているわ。念のため何人かがそっちに向かってる。
 けれど怪我をおった私たちでは両方を守り切ることはできないわ。
 だから……あなたたちの正義が必要なの。
 混沌戦隊パンドラエイト!』
 連絡を受けたローレット……否、混沌戦隊パンドラエイトはそれぞれの戦場へと向かった。
 ひとつは復活したバズーカライオン大佐の待ち構えるドンド山中腹の砲塔。
 もうひとつは油圧ワニファラオが進軍してくるというケンジャ道路。
 混沌の平和を守るため……今、アクセルを解き放つ!

GMコメント

【オーダー】
 成功条件1:バズーカライオン大佐を倒しサバンナキャノンを停止させる
 成功条件2:油圧ワニファラオを倒し軍を追い払う

 バルツァーレク領南部の町オンドルが秘密結社ネオフォボスの幹部怪人『バズーカライオン大佐』と『油圧ワニファラオ』の軍勢によって狙われています。
 このままでは町はサバンナキャノンによって更地となり、油圧ワニファラオの軍勢によってたちまち占領されてしまうでしょう。
 どちらを放置しても町の被害は甚大です。
 混沌戦隊パンドラエイト――皆さんの力で、平和を取り戻すのです!

【二面作戦】
 ふたつの成功条件を同時に満たすべく、部隊は以下の二つに分かれます。
 1:対バズーカライオン大佐軍
 2:対油圧ワニファラオ軍
 ノーブルファイブの面々もサブ戦力として加わるため、人数のバランスさえとれていれば回復や支援といったバランスをとらなくても大丈夫なはずです。
 それよりも重要な適正や特徴があるので、そちらを重視して決めるとよいでしょう。

●1:対バズーカライオン大佐軍
 山の斜面をバイクや馬を使って駆け上り、途中にたちふさがる敵を倒して頂上にあるサバンナキャノンを停止させましょう。

・ハイエナ兵
 砲塔へ向かうまでのルートへばらばらに配置されており、皆さんに襲いかかります。
 彼らは獣を改造したネオフォボスの兵隊で、ライフルやコンバットナイフで武装しています。

・バズーカライオン大佐
 秘密結社ネオフォボスの幹部怪人です。
 異世界出身ウォーカーのため魔種にはなれませんが、そのかわりに恐ろしい強化改造を施されており狂気にもだいぶ犯されています。
 素のままでも強力ですが腕のバズーカから放たれるビームは必殺の威力で、『直線型(神超貫)』『拡散型(神近扇)』の二種類を打つことが出来ます。

・バイクや馬について
 自力で走ったり飛行したりしてもOKですが、バイクや馬にのっている場合は副行動なしで移動できるものとします。使用の際は該当アイテムを必ず自分で装備してください。
 今回の騎乗にペナルティはかけませんが、『騎乗戦闘』がある場合はCT値にボーナスをつけます。
 自分自身がバイクや馬の方もいるかもしれませんが、今回はPCにPCが騎乗するのは(ルールから外れすぎるので)ナシでお願いします。

●対油圧ワニファラオ軍
 町へむかう道へ立ち塞がり、進軍してくる油圧ワニファラオの軍勢を追い払いましょう。
 戦闘は主に前半後半に分かれ、前半は部下のトカゲスレイブたちを一斉にけしかけてきます。この間油圧ワニファラオはその様子を見ているだけで襲いかかってはきません。大事な様式美です。
 後半は油圧ワニファラオとの直接対決です。力を合わせて戦いましょう。

・トカゲスレイブ
 剣や盾を装備した兵隊たちです。沢山居ます。

・油圧ワニファラオ
 秘密結社ネオフォボスの幹部怪人です。バズーカライオン大佐とは同じ組織の出身であり、この世界でも盟友として手を組んでいます。
 ネオフォボスの技術力によって幾度も復活を遂げていますが、そのたびに恐ろしく強力になり……そして同時に人間性を失っているようです。
 恐るべきは右腕のカッター。必殺クリティカルクルセイド(物遠距列【万能】)は恐ろしい威力を誇ります。

【おまけ解説】
・秘密結社ネオフォボス
 練達から現われた魔種フォボスによって作られた悪の組織。
 謎の改造技術により部下を強化し、同時に業深き狂気へと落としていきます。

・幻想戦隊ノーブルファイブ
 幻想にある複数の貴族によって作られた対魔種遊撃戦隊。
 五人の戦士からなり、今は魔種の秘密結社ネオフォボスとの戦いを専門としている。

・混沌戦隊パンドラエイト
 ローレットのイレギュラーズ8人によってランダムで結成される正義の戦隊。
 誰が呼んだわけでもなく自分たちからそう名乗ったのが始まり。

※このシナリオは以下のシナリオに関連しています。直接事情をしらなくても攻略に差し障りませんが、気になるかたは近くの詳しそうな人に聞いてみましょう。
『幻想戦隊ノーブルファイブ! 窮地、異世界怪人!』
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/741

 ※油圧ワニファラオとバズーカライオン大佐のイラストは『アルプス・ローダー (p3p000034)』のPL様によって発注・制作されたものです。

  • 幻想戦隊ノーブルファイブ! サバンナキャノンを停止せよ!完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年10月12日 21時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アルプス・ローダー(p3p000034)
特異運命座標
善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)
レジーナ・カームバンクル
豹藤 空牙(p3p001368)
忍豹
アミ―リア(p3p001474)
「冒険者」
無限乃 愛(p3p004443)
魔法少女インフィニティハートC
トルハ(p3p005489)
極限インブリード
エリシア(p3p006057)
鳳凰
ケイド・ルーガル(p3p006483)

リプレイ

●これまでのパンドラエイトは――
 秘密結社ネオフォボスの幹部怪人バズーカライオン大佐の企てた幻想サバンナ化計画は着々と進行していた。
 そのいち段階として作り出された兵器サバンナキャノン。
 サバンナキャノンが発射されれば幻想の町は更地に変えられてしまう。
 時を同じくして同幹部怪人油圧ワニファラオもまた町を占領すべく軍勢を進めている。
『あなたたちの正義が必要なの。混沌戦隊パンドラエイト!』
 幻想戦隊ノーブルファイブの呼び声を受け、いまここに再びの結成をみた混沌戦隊パンドラエイト――ローレット・イレギュラーズ!
 バズーカライオン大佐と油圧ワニファラオ、幻想の支配を目論むふたつの幹部怪人を、果たして倒すことができるのか。
 open your Pandora! きみの希望を見つけ出せ!

「さあ行きましょう、ノーブルレッド!」
「来てくれてうれしいわ、アルプスローダー!」
 真っ赤なライダーグローブをはめ、赤剣の剣士ノーブルレッドはアルプスローダーの車体へと跨がった。
 アクセルをかけるべくリングをひねる。モンスターのようなエンジン音が唸った。
「油圧ワニファラオだけでなくあのバズーカライオン大佐まで混沌に召喚されていたなんて」
「サバンナキャノンなどという兵器、撃たせるわけにはいかぬ。拙者が……拙者たちが止めるでござるよ!」
 グルルと唸る『忍豹』豹藤 空牙(p3p001368)。
 クロヒョウそのもののボディに革のベルトバック。その背には黒いライダースーツにアーミージャケットを着込んだノーブルブラックが跨がっている。
「戦力は決して多くない。そして相手は謎の技術で何度も蘇るバズーカライオン大佐とハイエナ兵たちだ」
「フハハハハ! 案ずるな!」
 『咆哮する遺伝子』トルハ(p3p005489)が凶悪な吐息を吐いて目を光らせた。
「ここに居並ぶのはビーチフラッグで激戦を繰り広げた鉄の馬と喋る暴れ馬。そして忍者のクロヒョウに愛の魔法少女だぞ!」
 前足を跳ね上げ、高く頭を振るトルハ。その背に跨がっているのは青い僧侶の帽子を被ったノーブルブルーである。
「なんという暴れ馬……けれど乗りこなして見せます。乗馬は貴族の嗜み!」
「『悪あるところに愛の輝き降り注ぐ! パンドラストロベリーa.k.a.魔法少女インフィニティハート、ここに見参!』」
 流れをスーパー大切断して名乗り上げる『魔法少女インフィニティハート』無限乃 愛(p3p004443)。
 屈強な騎乗モンスターと化した魔法少女用マスコット生物ラヴがブルァーと嘶いた。
「さすが怪人にして悪。復活はお手の物というわけですか。ですがこちらにいるのは魔法少女と新生パンドラエイト。ストロベリーに沈むがいいでしょう!」
 走り出す四つの影。目指すは山上にそびえるサバンナキャノンの砲台である。

 一方、目下占領を狙われている町……に続く並木道。通称ケンジャロードの真ん中でケイド・ルーガル(p3p006483)は微妙な顔をしていた。
「うっわぁ……本当に特撮だなこれ。練達の外にそんなのあるとは思ってなかった……ってか、世界の外から来たんだっけ」
「なんやジブン、練達出身け」
「そうだけど……」
 グリーンカラーのロングコートにナイフを沢山装備したノーブルグリーンがこきりと首を慣らした。
「秘密結社ネオフォボスちゅーんは練達のアングラから出てきた純種の組織やで。バズーカライオン大佐や油圧ワニファラオはいわゆる外世界からの中途採用組や」
「うっそだろ」
「ノーブルファイブにパンドラエイト……俗に言う『せんたい』というやつね。よもやこの世界にもあるなんて興味深い……なんて言っている場合ではないか」
 くるくると手首を回してフォームアップをする『レジーナ・カームバンクル』善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)。
 なにやら真剣なまなざしで猫耳の手入れをしているノーブルピンクの方を向くと、視線に気づいて高速でネコポーズをとった。
「なにかにゃん?」
「いや……」
 リアクションに困っていると、『「冒険者」』アミ―リア(p3p001474)がふむふむと呟いた。
「油圧ワニファラオねえ……」
(まぁほら、バズーカライオンとやらも油圧ワニファラオとやらも人型保ってるし頭とか腕とか胴体とか足とか増えてる訳じゃないしフツーフツー)
 なにか自分なりの常識感と照らし合わせているようだが、はたから見て何を考えているのかはいまいち分からなかった。
 コホンと咳払いする『解華を継ぐ者』エリシア(p3p006057)。
「ところで、その、ぱんどらえいと、とやら……我は何になるのだ?」
「えっ」
「んっ?」
「んっ……?」
 お互い何かを探り合うような視線を交わすエリシアとノーブルピンク。
 レジーナがハッとして声を上げた。
「敵の軍勢が近づいてくるわ。構えて」
「自分はパンドラチョコレート? パイン違――えっ、もう? もうか!?」
 なにか色々決まる間もなく、ケイドたちは戦闘状態へと突入した。思わず噛んだ飴玉が口の中で砕けた。

●走れ
 サバンナキャノンの砲台を目指して走る戦士たち。その先頭をゆくのはアルプスローダーとノーブルレッドだった。
 山の斜面を駆け上がるように蛇行するバイクの車輪。
 それを阻もうとコンバットナイフで武装したハイエナ兵たちが飛びかかる。
「来ます――」
「望むところです――ケッチャコ(決着を)!」
 剣に炎を纏わせ切りつけるレッドと、自らのスピードと重量をそのまま叩き付けるアルプスローダー。
 撥ね飛ばされたハイエナ兵は宙を泳いで斜面を転がり落ちていく。
「「グルル……!」」
 ハイエナ兵たちが一列に並び、ライフルを構える。
 一斉発射された弾丸が火花となり、アルプスローダーの周囲で次々と爆ぜる。
 舞い上がる灰色の煙。それを貫いて飛び出したのはトルハであった。
「退けぃ!」
「ぐう……!」
 手綱を握ってなんとかバランスをとるノーブルブルー。水晶のはまった杖を振りかざし、拡散魔法を放った。
 はじける火花。思わず身を庇ってひるむハイエナ兵たちを、トルハは持ち前のスーパー馬力で蹴散らした。
 ハイエナ兵たちに無数の蹄跡を残して斜面を駆け上がる。
 その左右を追い抜くように走るのは愛と空牙。そして跨がるノーブルブラックである。
「ハイエナ兵、一体どれだけいるんだ」
「心配いりません。いかに障害が多くとも、愛は全てを貫くのです」
 愛はマジカルサイズを頭上でくるくると回転させると、魔法の大砲を出現させた。
「『穿て我が愛』」
 巨大なハートビームがハイエナ兵たちを貫いて飛んでいく。地面すらもえぐった砲撃のラインを、空牙がたどるように走って行った。
「少々揺れるでござる!」
 空牙はジグザグに走ると、コンバットナイフを装備したハイエナ兵を次々に切り裂いていく。
 一方でその上に跨がったノーブルブラックは表情を変えずにアサルトライフルで遠くのハイエナ兵を薙ぎ払っていった。
「このまま行けば――ハッ!」
 ふと危険な気配に気づき飛び退く空牙。
 そこまで居た場所が派手なビームによってえぐり取られていった。
 この強力なビームこそ奴の証。
「バズーカライオン大佐!」
「然様!」
 バズーカライオン大佐は腕の大砲を撫でると、獣のごとく唸った。
「ノーブルファイブよ。仲間を連れてきたようだな。貴様らは確か……」
「そうです――!」
 アルプスローダーがエンジン音を唸らせた。
「パンドラピンク!」
 高くいななくトルハ。
「パンドラブラウン!」
 獣の如く唸る空牙。
「パンドラダーク!」
 翼のついたブローチを握る愛。
「そして私、パンドラストロベリー! ――混沌戦隊パンドラエイトです!」
「パンドラエイトめ。一度ならず二度までも我が野望にたちはだかるか。よかろう、幻想の町と共に平らへ均してくれるわ!」

 アルプスローダーたちが戦っている一方で、町への大通りをケイドたちが守っていた。
「ギギ、ギ……エサ、ドモめ……コロセぇ!」
 頭を押さえ、油圧カッターを振り回す油圧ワニファラオ。
 左右から現われた大量のトカゲスレイブたちが剣と盾を構え、一斉に突撃していった。
「ふざけた輩共が。狼藉を働くというのなら容赦せん!」
 魔砲によって薙ぎ払いを狙うエリシア。
 しかしオール前衛というトカゲスレイブの性質上多くをまとめて薙ぎ払うに適切ではないようだ。
「この手合い。ならば――」
 エリシアは斬りかかってくるトカゲスレイブの剣をレーザーガンで撃ち払うと、次なる斬撃をかがんで回避。相手の翳した盾を踏み台にしてジャンプすると、レーザーガンに赤いカードを挿入した。
「神の炎に焼かれるが良い!」
 地面めがけて爆発するレーザー魔法を連射。トカゲスレイブをいっぺんに薙ぎ払っていく。
 こうした戦い方がゆえ、戦場は広くとるが道理。
 ケイドは道路の端に並ぶ茂みを飛び越えて転がると、振り返りながら機関銃を乱射した。
 右へ左へと乱射する銃弾に、迫るトカゲスレイブたちがもんどりうって倒れていく。
「もっと他にやれればなあ! 実力不足が恨めしいが……武器の性能がよくて助かった!」
 割り込むように立つレジーナ。
 どこからともなく大量の剣を呼び出すと、トカゲスレイブたちへと次々に発射していく。
 手を翳したまま、自らの手をちらりと見るレジーナ。
「どうも、今日は調子がよくないわね」
「そんなこと無いだろ。いいから撃ちまくれ」
 ケイドに言われるまま、剣の打ち出しを再開するレジーナ。
 その一方では、ノーブルピンクとノーブルグリーンがナイフやネコグローブを装備してトカゲスレイブと格闘していた。
 格闘する二人を割るように突入し、神薙の魔法を放つアミ―リア。
「遙けき地におわしますいと尊き我らが女神よ、矮小なるこの身に今一時のご加護を! ――なーんってね♪」
「その調子や。ほれドリンク飲んどけ!」
 AP回復ドリンクを放り投げてくるノーブルグリーン。
 アミ―リアはそれをキャッチすると、次なる神薙の準備に入った。
 ケイドやレジーナの射撃。エリシアやアミ―リアの魔法。そしてグリーンとピンクの格闘によって一斉に倒されるトカゲスレイブたち。
「ギギ、ギ――クリティカルワニクルセイド!」
「「ぐわっ!?」」
 横薙ぎに払った油圧ワニファラオの空間切断攻撃に、グリーンやアミ―リアたちが一斉に吹き飛ばされる。
「く……戦士達よ、まだ倒れるべき時ではない」
 癒やしの炎を燃え上がらせるエリシアだが、クリティカルクルセイドのダメージは凄まじい。
 直撃をうけたグリーンたちはうつ伏せに倒れていた。
「なんでや……前に戦ったときより強くなっとる」
「それに、なんかしゃべり方も変にゃ……」
「エサ……エサ……血を流せ、エサども……」
 油圧ワニファラオは歯をがちがちと鳴らしながら、同時に油圧カッターの刃もがちがちと鳴らし始めた。
 とても正気とは思えない。物事の分別すらついているか怪しいほどだ。
 機関銃を構えて冷や汗を浮かべるケイド。
「まさか……こいつが『原罪の呼び声(クリミナル・オファー)』にやられた狂気だってのか……?」
「どうやら、『復活』を繰り返すたびに狂気が進んでいるようだな。それに、魔種になれないとはいえこの人数を相手にできるだけの強化改造を受けたのだ。心とて無事では済むまい」
 エリシアはアミ―リアを抱え起こして、レジーナへと振り返った。
 こくりと頷くレジーナ。
「エサ、エサ……エサァアアアアアアアアア!」
 油圧カッターが限界以上に開き、まるで獣のようにうなりを上げる。
 アミ―リアたちは剣をとり、今こそ怪人油圧ワニファラオへと立ち向かった。

●誇り高き力
「バズーカバイオレンス!」
 砲撃が走り、空牙とノーブルブラックはそれぞれ左右に飛び退いた。
 しかし飛び退くよりも早く、そして大きく走ったバズーカライオン大佐の砲撃は二人の足をそれぞれ焼いた。
 痛みに顔を歪めながらも転がる二人。
「ネオフォボスの野望はここまででござる。お主の作るサバンナなど、ただの荒野でござるよ!」
 爪を鋭く光らせ、走る空牙。
 それを援護すべくアサルトライフルを乱射しながら側面に回り込むブラック。
 飛びかかる空牙の斬撃が、バズーカライオン大佐の腕を傷付ける。
 腕の大砲が小爆発を起こし、黒い煙をあげた。
「これで大砲は撃てまい」
 大砲を傷付けたがゆえではない。空牙たちはバズーカライオン大佐を円形に取り囲んでいたのだ。
 にやりと笑うバズーカライオン大佐。
「グルル……このバズーカライオン大佐がこれしきの事態を想定しないと思ったか!」
 腕の大砲で小刻みに射撃を繰り返すバズーカライオン大佐。
 それだけではない。屈強な足を使って俊敏に動き回り、こちらの包囲を易々と突破してしまうではないか。
「どうした、このバズーカライオン大佐を取り囲むのではなかったか!」
 ノーブルブルーが展開したカウンターヒール弾幕と、愛の繰り出す魔術砲撃が対抗する。
「最後に勝つのは、愛と正義の魔砲だと思い知らせてあげましょう」
 バズーカライオン大佐の砲撃と愛のハート型のビームが交差し、それぞれの腕を激しく焼いた。火花が散り、互いにがくりと身体を傾ける。
「今だ! 食らえぃ!」
 トルハとノーブルレッドが左右から同時に迫る。
 激しい馬蹴りとノーブルレッドの斬撃が激突。
 そこへ、アルプスローダーの激しいダッシュがぶつかった。
 三方向からの衝撃に、バズーカライオン大佐。
「これではジャンプはできませんね! 今です!」
 愛が頷き、巨大なハート型の大砲を出現させる。
「甘き愛も、悪には甘からず! ストロベリー・ハート・シュート!」
 愛の砲撃が、バズーカライオン大佐の胸を貫き、さらには背後のサバンナキャノンまでものを崩壊させていく。
「お、おのれ……だが私たちはまだ負けてはいない。秘密結社ネオフォボスの侵略作戦は……ナンイドナイトメア様の計画は、これから始まるのだ! フハハハハハハハハ!」
 高笑いの中、バズーカライオン大佐は大爆発の煙へと沈んでいった。

「ギ、ギギギギギギギギギ――クリティカルワニクルセイド!」
 虚空を走る紅蓮の刃。レジーナはその直撃を受けながらも、『大罪女王の遣い』を連奏発動させていた。
 二枚に分裂したカードが宙を舞い、黒装束に身を包んだレジーナの分身が大きな剣で次々と斬りかかる。
「グガガ――クリティカルワニクルセイド! クリティカルワニクルセイドォ!」
 壊れたロボットの如くカッターを振り回す油圧ワニファラオ。
 常軌を逸した狂い方なれど、力もまた常逸。
 さらなる直撃を受け、レジーナが吹き飛ばされる。
「つっ……」
 身体から流れる血を押さえるレジーナ。それを庇うべく、グリーンとピンクが同時に飛びかかる。
 同じくエーテルロングソードを握って飛びかかるアミ―リア。
 彼女のブロックパージが油圧ワニファラオに叩き込まれ、その腕を切り落とすも、まるで動きが鈍る様子が無かった。
「エサ、エサぁ! 血を流せ、エサぁ!」
 油圧カッターがアミ―リアを掴み、押さえ込む。
「まずい!」
 ケイドが距離をとったまま機関銃を連射。
 2メートルほど飛行して、集弾率を高めた連射を叩き込む。
「そいつを離せワニ野郎!」
「ダ、ダ、ダマレ――」
 血の涙を流し、油圧ワニファラオは顔を上げた。
 ――と思った瞬間には距離を詰め、跳躍によってケイドの首を油圧カッターで挟んでいた。
 そのまま切断されなかったのは機関銃を根元にねじ込んだからだが、強烈な蹴りによって突き飛ばされ、ケイドはベンチを破壊して道にころがった。
「血、血をぉ……」
「なんという狂乱。貴様が本来持っていたあの空気はどうした。自らそれを破るなど間違いにも程があるぞ!」
 エリシアがレーザーガンを乱射しながら歩み寄る。
「マ、マ……間違ってなど、ない……オレは、間違ってなど、ない! 町田をナイルに変えるのだ!」
 狂乱し斬りかかる油圧ワニファラオ。
 だがエリシアはひるむこと無く組み付き、相手の腹にレーザーガンを押し当てた。
「この距離ならカッターでは防げんな!」
 激しい炎の砲撃が、油圧ワニファラオを貫く。
「グ、グアアアアアアアアアアアアア!」
 爆発四散する油圧ワニファラオ。その炎と煙を浴びながら、エリシアは深く目を閉じた。

 傷つきながらも合流したパンドラエイトとノーブルファイブ。
「皆のおかげで町は守られたわ。けれど……」
「はい。秘密結社ネオフォボスの侵略計画は近づいています」
「きっと、これまで以上にみんなの力を借りることになるわ」
「はい。いつでも依頼してください。それが――」
 がしりと握手を交わす5人と8人。
 おそらくこれが、混沌最大のヒーローチームが結成される瞬間であった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 みなさんコンニチハ☆
 特撮専門バーチャルGMAI木緑森林(kimidori sinrin)です☆ シンリーってよんでください☆
 今回もとっても素敵なヒーロー譚をお送りできました。今背後では特急列車が発車するテーマソングが流れています。
 そうそう、馬に乗ると不自然な方が4人中3人もいらっしゃったので、これはアンフェアだなと思ってNPCが騎乗できることにしました。ボーナスもちょっとだけつけています。今回だけですからネッ!

 魔種である総帥フォボスによって結成された秘密結社ネオフォボスの幻想侵略作戦が間近に迫っていることを知った混沌戦隊パンドラエイト!
 次々と現われる怪人に、彼らはどう立ち向かうのでしょうか! こう、ご期待☆

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