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シナリオ詳細

<天使の梯子>欠片崩して

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●<天使の梯子>欠片崩して
 今迄の日常が一変した天義の巨大都市『テセラ・ニバス』、
 ワールドイーターやゼノグロシアン、影の天使らの跋扈によって街は闇の帳に囚われ、そして……人々は死を迎える。
 ただ、イレギュラーズの目まぐるしい活躍によって、その被害はある程度抑えられる事が出来ており、次第にテセラ・ニバスの街は元の姿を取り戻しつつある、
 ……だが、解放された街の、人気の無い一角において、最近……。
『……ここも、か……』
 闇に向けて梯子が掛けられており、その梯子を下りた先に広がっていたのは……虚無の空間。
 外は昼だというのに、梯子の先に広がっているのは深夜の空間。
 勿論宙に広がるのは星空であり、眼下には……本来はない筈の街の光景。
 ただその街に灯りは灯っておらず、住人はいない様にも思える。
 ……そして、そんな空間を彩るが如く、獣の咆哮を轟かせる影の存在と、それから逃げ惑い、食われ、絶叫を上げる一般人達の影。
 影の地獄絵図が、梯子の先の『神の国』にて繰り広げられているのであった。


「その……イレギュラーズの皆さん……ちょっと、宜しいでしょうか……」
 天義首都、街の酒場の傍ら。
 店を訪れる君達に、『深緑の声』ルリア=ルナミス(p3n000174)は思い切って声を掛ける。
 立ち止まり、聞く耳を持ってくれた君達に嬉しそうな表情を浮かべて。
「すいません……あの、テセラ。ニバスにて発見された『神の国』が、また発生したようなのです……」
 『神の国』は、梯子を降りた先に広がる異空間。
 統一性も、連続性もない……ぽっかりとそこだけが別の異世界の如く広がる世界であり、その姿形、構成要素も様々。
 今回ルリアが話を聞いた『神の国』は、極普通の街の様な光景を描いている様なのだが……一つ言える事は、常に闇に包まれた空間、且つ灯りの一つも無いという事である。
「何故この世界が光を失っているのかは分かりません……ですがその闇の中において、様々な魑魅魍魎達が跋扈している様な状況です」
「……まだ分かって居るのは、街の光景だけ……不明な点も多く、申し訳無いのですが……このまま『神の国』が増えてしまえば、現実世界への影響も避けられません……どうか、今の内に撃破してきていただきたいのです……どうか、宜しくお願い致します……」
 申し訳無さそうに頭を下げるルリア。
 『神の国』は、テセラ・ニバスにまだ闇を落とし続けていた。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 テセラ・ニバスから伸びる梯子の先は、まだ分からない所が盛りだくさんの様です。

 ●成功条件
  『神の国』領域に棲まう『ワールドイーター』等の『ルスト陣営』達を倒すと共に、
  その核である『聖遺物』を破壊する事です。

 ●情報精度
  このシナリオの情報精度はBです。
  依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

 ●周りの状況
   皆様が訪れる『神の国』の領域は、この天義の国の極普通の小規模な街の光景を描いています。
   ただ、常に夜……時間経過しても時刻の変遷はなく、ずっと夜中です。
   また、不思議な力により光を灯しても、極々短距離にしか光が届きません(R1程度の範囲)
   故に暗闇の中で戦える準備をしなければならないでしょう。
   更に敵全員闇に紛れているので、姿を視認するのも一苦労です。
   尚重力は、ごくたまに変わる様ですが、街の方向はかわりませんし、基本的には地面の方向に向けた重力方向の様です。

   尚、この世界に炒るゼノグロシアン達は、ワールドイーターなどに喰らわれても現実世界には影響はありませんが、苦悶の叫び声を上げて死んで行くので、心を抉る様な感触を感じるかもしれません、
   更に、このまま侵食が進めばゼノグロシアンになってしまいますので、後のために彼等を救いつつ、ワールドイーターらを討伐してください。

 ●討伐目標
 ・獰猛な獣の『ワールドイーター』の群れ
   ライオン、虎等、獰猛な獣状のワールドイーターです、
   彼等の主食は街にすむ人々の影……よって街からは常に悲鳴が上がっている状態です。
   攻撃能力は高く、体力も多い……ただ、バッドステータス等は無い様です。
 
 ・影と翼を纏いし人型の『影の天使』達
   影に翼を生やした人型生物です。
   基本は姿を闇に紛れさせて隠密行動を行います。
   不意をついて魔法能力でバッドステータスを範囲に懸けて、そして再び闇に紛れる……というアサシン的行動を取りますので、不意撃ちにご注意下さい。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • <天使の梯子>欠片崩して完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2023年05月21日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

新田 寛治(p3p005073)
ファンドマネージャ
冬越 弾正(p3p007105)
終音
バルガル・ミフィスト(p3p007978)
シャドウウォーカー
皿倉 咲良(p3p009816)
正義の味方
エーレン・キリエ(p3p009844)
特異運命座標
ファニー(p3p010255)
多次元世界 観測端末(p3p010858)
観測中
瀬能・詩織(p3p010861)
死澱

リプレイ

●夢の如き
 天義の一角に立する巨大都市『テセラ・ニバス』。
 街が、突如襲い来る闇の帳により異言唱えし者達やワールドイーター、影の天使達により支配されてしまったのは数ヶ月前。
 しかし今やかの街は、イレギュラーズ達の活躍によって次第に開放されつつある。
 解放された区画では、元の生活を取り戻そうと再び日常生活を送ろうとし始める者も居る。
 ……だが、そんな解放された区画の端っこで、人知れず侵略の手を伸ばしつつあるのが、影の者達。
「……ここか」
 『特異運命座標』エーレン・キリエ(p3p009844)が立ち止まり、薄暗闇の裏路地にぽつん、と出現している梯を指さす。
 単に梯があるだけならいい。
 だがこの梯は、地面にぽっかりと開いた穴に立て掛けられていて……それがこの街の地下下水道ではなく、異世界に繋がっているという。
「これが『神の国』に繋がる梯、ですか……」
 『死澱』瀬能・詩織(p3p010861)が、そんな梯をまじまじと調べるものの……梯自体は極々普通の物であり、何ら変な力を感じるような事は無い。
「ああ……神の国とは言っても、その先に拡がるのは様々だけどな。今回は暗闇に閉ざされた街、と言うし……奴らはなんでもかんでもやりたい放題だぜ」
「そうですか……私はテセラ・ニバス関連には初めて関わるので、教えていただきありがとうございます」
 『紅薔薇水晶』ファニー(p3p010255)の言葉に、深々と頭を下げる詩織。
「ん……ああ、別に」
 頬をポリポリと掻くファニー……それを横目に見つつエーレンが。
「しかし重力の次は夜か。テセラ・ニバスも大変だな……」
 と空を仰ぎ見る。
 時は夜……空は暗闇に包まれている。
 だが、ルリアに聞いた話によると、この梯の先の『神の国』は、昼夜問わず常に闇に包まれており、光を灯しても極々近い範囲までしか届かないという話。
「今迄にも何カ所か神の国を訪れたが、此処まで厄介な世界は無かったな」
「自分も同じく、ですね……まぁワールドイーターに闇の天使、彼等が暗闇に潜むのは元からではありましたが、それを上手く利用してくるというのは少々、ねぇ……」
 『黄泉路の楔』冬越 弾正(p3p007105)に『酔狂者』バルガル・ミフィスト(p3p007978)が肩を竦めると、それに『正義の味方』皿倉 咲良(p3p009816)も。
「そうだね。真っ暗な世界で、気配を消してどこからか襲ってくるってさぁ……ズルさの極みだと思うんだよね。ほら、暗いところって怖いし、後ろからお化けなんかきたらびっくりするしぃ……何よりも聞こえてくる声がさ、メンタルを抉ってくるよね……」
 饒舌に語るる咲良……暗いのが怖いのではない筈、多分。
 ……そしてそんな咲良の言葉に『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)は苦笑しつつ。
「そうですね……夜間はライト点灯で安全運転、と行きたい所ですが、灯も役に立たないのではお手上げです。視界に頼った戦いをするのであれば……ですがね」
「そうだよ! 今回は明確に敵が決まっているんだから! 姑息なことをしてくるなら、こっちだって出来る工夫をして対抗するよ!! どっからでもかかって来なさーい!!」
 拳を振り上げる咲良、そしてエーレンと弾正の二人も。
「そうであな……少しずつこのふざけた異界を削り取らねばならん。出来る事からコツコツと、地道な事だ」
「そうだな。でも地道に、用意周到に勧めるからこそ有利に働くってなもんだ。皆も油断せずに行くとしよう」
 そんな二人の声に頷き合うと共に、イレギュラーズ達は梯を伝い、『神の国』へと降り行くのであった。

●漆黒の安息
『グギャァアア……!!』
『う、うわあアアア……!!』
 梯子を下り、天地逆転し辿り着いた神の国。
 しかし辿り着いたイレギュラーズ達の耳に響き渡るのは、獰猛な獣姿のワールドイーターの咆哮と、それに喰われ、叫び声を上げている『一般人』の様な姿形をした『影の姿』。
 否応事無く喰われて姿が消失すると、次なる『影の姿』に狙いを定めて、地面を跳ねるワールドイーター。
 次々と『影の姿』を喰らっていくのは、影が影を喰らう共食いの光景の様にも見える。
「影トハ言エ、ワールドイーターガ、ゼノグロシアンヲ捕食シテイマスネ」
 『観測中』多次元世界 観測端末(p3p010858)は、目の前で繰り広げられている光景を冷静に分析する。
 だが、一方詩織は驚きの表情を浮かべており。
「……これはどういった状況なのでしょう? 単純に、仲間割れなのでしょうか……?」
 と首を傾げると、観測端末は過去事象をサーチし。
「『テセラ・ニバス』関連ハ、僅カナリトモ関ワリマシタガ、コノ様ナ現象ハ初メテ観測シマス」
「そうですか……だとすると、これを魔術や呪術的に解釈しますなら……この影の民衆は、現実空間の一般市民の皆さんの元の現実の理性や、記憶、精神状態なのかもしれませんね。異言化に邪魔なそれらを、ワールドイーターが捕食し消去することで、再度、ゼノグロシアンとしての変異、適合が行われますとか……?」
「捕食ニヨル現実世界デノ影響ノ有無ハ、個体間ノ特定ガ不可能ナ為ニ検証不可能デスネ。デスガ捕食行動デアル以上、ワールドイーターノ生命維持ノエネルギー補給、或イハ、ヨリ強固ナ個体ヘノ成長ノエネルギー補給ノ可能性モアリマス」
「そうですよね……勿論これは、想像の域を出ない考えではありますけれど……もしそうでしたら色々と危険です。早めに捕食を阻害しないとですね」
「エエ。当端末ハ今後ノ戦略的ニモ、人道的ニモコレハ阻止スルベキデアルト判断シマス」
 観測端末と詩織の会話、それにバルガルが。
「そうですね……分からない事だらけではありますが、やれることはやりましょう。幸い自分は暗視が効きますから、多少ではありますが見えますので」
 と言うと、それにファニーが。
「ああ……だが敵を倒すことも大事だが、この暗闇自体も何とかしないとな。取りあえず原因となる聖遺物を探すとしよう」
 と言うと、ファミリアーで鳥二羽を召喚し、それを街に放ち聖遺物の痕跡がありそうなものを探し始める。
 ……とは言え聖遺物が何なのか、というのは全く情報が無いのは難しい所。
「しかし相変わらず聖遺物の情報が無いよな……街一つを暗闇に閉ざす、と……なると、光に関わるようなもの、か? 例えばランタンの類いとか、な」
「そうだな……でも今迄にはあんまり関係無いのもあった。兎に角この街に不釣り合いなものとか……そういったものかもな?」
「確かにな。他にはマッチとか、太陽をモチーフにした髪飾りとかか……取りあえずそういうものをこいつらに見つけて貰うとしよう。後でそれらを破壊してけばいつかはぶち当たるだろうしな……それで、俺達はあいつらだな」
 エーレンと弾正の言葉を聞きつつ、構えるファニー……いつの間にか、イレギュラーズ達の気配を察知したのか、ワールドイーターと影の天使の軍勢達が、イレギュラーズ達に向けて接近。
 勿論その道中で逃げ惑う仕草をしているゼノグロシアン達を喰らい、悲鳴を糧にしながらいつのまにか、かなり近くへ。
「ゼノグロシアン達の悲鳴で私達が驚くとお思いですか? ははは、外道である自分にとってはどうでも良い鳴き声ですよ、ええ、ええ……ただまぁ必要に応じて、邪魔ですから蹴りを入れさせていただきましょう」
 とバルガルは言うと共に蹴撃。
 地面へと叩きつけられた猛獣は、直ぐに立ち上がりイレギュラーズ達に咆哮で以て威嚇する。
 ただ、その生じた隙を利用し咲良の素早さに連鎖し、エーレン、寛治は影の天使に、咲良、ファニー、詩織はワールドイーターへと其れ其れ対峙。
 又、喰われ掛けたゼノグロシアンらがどう動くかが分からない為、バルカル、弾正、観測端末が戦況全体を見渡す位置に移動する。
 とは言えゼノグロシアン達はウゥウゥ、アアアア、と呻きながら街を駆けずるだけで、彼等はイレギュラーズに対して傷付けようという……そんな意思は無い様に見える。
「油断大敵ではあるが……奴らは単に逃げているだけか?」
「エエ……戦意ナシ、ト見受ケラレマス」
 冷静に分析する観測端末……取りあえずは牽制を打つ事で様子見。
 一方蔓延るワールドイーター達へ、咲良は接近、蹴り上げて上空から叩き落とす一連の攻撃を瞬時に行う。
 そしてその周りに居る者達には、ファニーの星屑と詩織がたぐり寄せた糸で彼等を纏めて攻撃且つ足止め。
 そんなイレギュラーズ達の動きで猛獣たるワールドイーター達を的確に傷付けて行く。
 対し影の天使は漆黒の闇の中に姿を消して、隠密状態を取る。
 光が殆ど届かない故に、その後を追いかけるのはかなり難しい……そして影から影に渡り、不意を突いて出現し、的確な一閃を振りかざす。
「厄介な動きをしますね……この様に視界不良とあっては、レースを続行する事が出来ませんね」
 不敵な笑みを浮かべ、その場に立ち尽くしたかのように振る舞う寛治……ただワールドイーター達は、それを油断したと感じたのだろうか、彼の背後に忍び寄り、一閃を叩きつける。
 ……だが、その一閃を振り返り様に銃を放ち、弾く。
「トワイライトレースを行うのなら、照明設備位は用意していただきませんといけませんよ?」
『……!』
 直ぐにまた影に潜り込もうとする影の天使……だが、相対する立ち位置に居たエーレンは、逃げる暇も与えずに一閃を穿ち、その身を分断。
 分かたれた身は、そのまま闇の中に幻の如く消えていく……そして声高らかに。
「鳴神抜刀流、霧江詠蓮……この地の光は取り戻させて貰う」
 と周囲に我此処に在りと宣言。
 しかし影の天使達は、ワールドイーターとは違い用心深い性格の様で、その宣言に乗らずに身を隠し続け、機会を伺う。
 勿論影を通じ、ワールドイーターと戦っている仲間達の所に行く可能性は十分にある。
 故に両者、出来る限り離れずに戦う事で、どちらが現れても対処出来るように戦陣を取る。
 そして、ワールドイーター達の熾烈な攻撃が立て続けに降り注ぐ……そしてその攻撃の最中に、影の天使も不意に姿を表し、奇襲作戦。
 だが、寛治はその動きに、鋭く対処……その一閃を的確に撃ち抜く。
「……スリップストリームを使う事は誤りではありませんが、視界不良赤旗中ですよ? 指示に従いなさい。それでも尚無視し続ける様ならば、黒白旗を提示しましょう」
 声では笑いながらも、寛治の視線は怜悧に影の天使を見据える。
 すると影の天使は翼をはためかせ、そのまま魔法能力を発動し、イレギュラーズ達の視界に暗闇を掛ける。
 暗闇の中、更に見辛くなる状況……ただワールドイーターについては常に咆哮を上げて動き回るのもあり、その声を元に方角を割り出し的確に対処する事が出来る。
 問題は、影の天使……だが、的確にマニュピレートされた観測端末が、その効力を瞬く間に消し去っていく。
「さすがの支援能力ですねえ……」
 とバルガルが褒めるも、観測端末は『プログラムサレタコトデス』とだけ返す。
 そして、暗闇を早々に解除されて……影から出たままの影の天使へ。
「黒白旗無視はブラックフラッグ、そう、黒畑……失格です。ご退場を」
 狙い済ました黒い弾丸を、影の天使の胸元へ射抜く。
 そのまま地に臥し消え去る影の天使を横目にしつつ。
「取りあえず、厄介な影の天使を先に倒しましょう。ワールドイーターの方は……宜しく頼みますよ」
「うん! 了解だよ!」
 バルガルの言葉に頷く咲良、そして弾正も。
「ああ。お前達には終曲を聞いて貰おう……!」
 絵の具ロシアンから、影の天使にターゲットをシフトし……そしてイレギュラーズ達は、影なる者達を次々と打ち砕いていった。

●街に遺る
 そして、幾度かのワールドイーターらの群れを倒し、続けざまの敵の襲来が一段落する頃。
「……ん? おかしいな……遠くまで光は届かない筈なのに」
 暗闇の中を飛ばし続けていたファニーのファミリアーが、極々普通の家の中で鈍く輝く光を発見。
 少し離れた位置、更に角度を変えれば建物の影に隠れてしまうその光は、何だか心がざわざわっ、とざわめく。
「奇妙だな……光が漏れている? 取りあえず確認しに行くか。皆、ついてきてくれ」
 とファニーが連れ立ち、ファミリアーの視界に映りし光の下へと赴く。
 勿論その道中も、暗闇に包まれている故、不意にワールドイーターや影の天使達を避けられない時もある。
 しかし数は少ない為、一致団結して仕掛ける事により苦戦する事は無い。
 ……そして、ファミリアーの下に辿り着くと共に……極普通の家の中から僅かに漏れる光を確認。
「確かに……これは不可解ですね……エーレンさん、ランタンを灯して貰っていいですか?」
 寛治の言葉に頷き、エーレンがランタンを再び灯す。
 ……先程と同じく、その光は何故か至近距離にまで近づかなければ感じられない……少なくとも、あのぼんやりとした灯は、ランタンの光が届く距離よりも遥かに遠い。
 そしてイレギュラーズ達は注意しながら建物に侵入……灯りを頼りに、その部屋へと乗り込むと……部屋の端に、ぽつんと置かれていた……シャッター付きの、アウトドア用とおぼしきランタン。
 そのランタンにそっと触れると……何だか吸い込まれる様な感触を不思議と覚える。
「……こいつか?」
 と弾正がそのランタンを調べて見るが……その作り自体は不思議な所は見当たらない。
 だが、そのシャッターを閉じてランタンの光を遮ると……エーレンの持って居たランタンの光が、少し離れた所まで届くようになる。
 もしやと思い、全てのシャッターを閉じてみると……ランタンの光は、いつもの煌々とした灯りを静かに灯す。
「どういう原理だ、これ……?」
「分かりませんね……ただシャッターを閉じると光が届くようになる。このランタンの光具合と反対の効果が及んでいる様ですね。ともあれこのような不思議な働きを持つのならば、聖遺物であるのは間違い無いでしょう」
「そうだよな……取りあえず破壊しよう」
 寛治の言葉に頷くと共に、弾正がランタンを木っ端微塵に破壊。
 硝子が割れる音と共に……バラバラに砕け散るランタン。
 その破壊と共に、暗闇に包まれていた外に、ほんの僅か光が差し込んだかのように見える。
 同時に遠くの方から聞こえてきていたワールドイーターの咆哮が、突如として聞こえなくなる。
「どうやら……これが聖遺物であったのは間違いなさそうですね。取りあえず、他に何もないかを確認した上で帰るとしましょうか」
 とバルガルが皆を促し……彼等がいなくなったことを確認した上で、梯の所へ帰還。
 梯子を登れば……空は朝焼け、昇ってきた梯は、まるで幻かの様に、不意に消滅。
「神の国を封じられた様ですね。皆さんお疲れ様でした」
 と、仲間達に労いの言葉を掛ける。
 それにありがとうございます、と頭を下げつつ、詩織は。
「それにしましても……彼等の捕食行動は、此処だけの特異現象だったのでしょうか……?」
 と首を傾げると、それに観測端末は。
「確カニ他ニハナイ特徴デシタ。イレギュラーナケースデアルノハ間違イアリマセンガ、今後同様ノ事象ハアリ得マス。当端末ハ、継続シテ観測シマショウ」
「分かりました……御願いします」
 ぺこりと頭を下げる詩織。
 確かにこれが特殊ケースかどうかは、まだまだ分からない。
 勿論神の国も、まだ発見されていないケースもあるだろう。
「それでは、一旦戻りましょうか」
 と寛治が皆を促し……そしてイレギュラーズ達はテセラ・ニバスの街を後にするのであった。

成否

成功

MVP

新田 寛治(p3p005073)
ファンドマネージャ

状態異常

なし

あとがき

ご参加頂きありがとうございました!
テセラ・ニバスを襲う不穏な影と、様々な『神の国』……いつ潰えるのかはまだ分かりません。
とは言え神の国を頬っておいてはいずれ不味い事になりそうですね……。

※オフネタ、ありがとうございました。
 本当は赤旗無視したら即黒旗ですけど、黒白提示しました。(?)

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