PandoraPartyProject

シナリオ詳細

[Here comes a new challenger!]

完了

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オープニング


 目を見張るほどの大都市のコンクートジャングルの最中、一際異彩を放つ建物があった。いくつものビームライトが空を穿ち、数え切れないほどの人々が飲み込まれてゆくそれは『バトルアリーナ』。人々が強者たちの戦いに熱狂し、身銭を切った賭博に一喜一憂するこの世界唯一にして最高の娯楽の地。
 今夜の演目はスペシャルステージ。アリーナに住う強者達と異世界より招いた強者達が競い合う貴重な一夜であり、退屈と平凡を嫌うこの世界の住民達にとってなくてはならない恵み。巨大な街頭TVに映る強者の紹介が、絶え間なく世間を盛り立てる。
『今夜はお待ちかねのスペシャルステージ! 皆々様、我らがアリーナに集いて強者共の激突をその心に焼き付けましょう!』
 また、アリーナ前の広場には、さまざまな出店が存在している。それら全ては外の世界の強者により持ち込まれた文化の賜物。元よりこの世界にはアリーナとビルしか存在していなかった。外より招かれた強者達がある意味神聖な祭壇であったアリーナをこのような祭りの会場に仕立て上げた。
 今夜はこの世界に、この舞台に、一体何が持ち込まれるのだろうか。彼等は、ただそれだけを望んでいる。
 

 

 あなたは、出店のベビーカステラ片手に「着いてくるがよい」と誘う境界案内人のLey-Periodicに導かれるままこの世界にやってきた。
「面白い世界じゃろ。彼奴等はこれ程にも煌びやかなアリーナに夢を見るのにも関わらず、日常は見栄えもせぬ無機質な混凝土の檻に自ら囚われておる」
 灯が全て消えたビルを一つ一つ指差し、夜空を見ながら薄く笑ってLeyはあなたに問いかける。
「なぁ、主よ。お主の強き『戦い』で、この世界に最高のエンターテインメントを届けてやらんか?」
 そう言ってLeyから手渡された招待状には、あなたの名前が書かれていた。
「かの混沌にて『イレギュラーズ』と呼ばれておる主の事じゃ。くふっ、妾は熱い戦いを期待しておるからの」
 Leyは少女のように笑い、手を振って観客達の群れの中へと消えていった。

NMコメント

わかめです。
(ラリーシナリオは)初参加です。
よろしくお願いします。


・この世界の描写
 無機質なビル街。全てが"都心"でできた狭い世界のお話。近未来、SFと呼ばれるモノではなく、本当に現代の高層ビルが乱立されきった風景。見渡す限りのビルの中にポツンと一つ、唯一の太陽のように存在しているのが今回の舞台、『バトルアリーナ』です。


・メイン目標
 アリーナで戦って、観客であるこの世界を沸かせてください。どう戦うとか決め台詞とかがあるといいでしょう。ただし、戦いは無常ですから負けることがあるかもしれません。

・サブ目標
 ディストピア味が激しいこの世界に生まれた娯楽は戦いだけでしたから、他の娯楽を布教するのも良いでしょう。そうすれば多少はこの世界も明るくなるかも。
 

・『バトルアリーナ』の仕様
 舞台の上では絶対に死亡しません。戦闘終了後に五体満足で復活します。また、気合を入れた攻撃の見た目(エフェクト)や音が過剰になることがあります。
 戦うアリーナ内のステージ環境はランダムで変更され、どうなるかは誰にも読めません。
 環境によってはステージが大きくなったり見にくくなったりしますが、観客達が外から見る分にはモニターによる戦闘風景の中継がありますから観戦にはなんら支障はありません。

・『バトルアリーナ』に来ている強者達
 ここに並ぶのは強者達の一部です。特に戦いたい相手がいれば名前の指定をどうぞ。スペシャルステージの日には本当に沢山の強者達が集まりますから、ここに載っていなくてもあなたの戦いたい戦い方をする強者はいるでしょう。
-『怒濤烈火の鳳凰拳』フェニス
 5色の装飾が入った白い礼服の優男。二つ名の通り引き締まり鍛え上げられた肉体が特徴で、流れるように繰り出される蹴りや殴り一つとっても無駄がなく洗練されています。
-『魅惑の軽やかチラリズム』アリー
 清涼感のあるセーラー服の女の子。相手の攻撃を交わし往なす中でチラリと見えるヘソや絶対領域が特に人気で、動くたびに歓声が湧きます。
-『バック・トゥ・ウエスタン』キッド
 西部劇に出てくるような保安官の格好をした男。クイックショット、クイックリロードで絶え間ない弾幕を張る上、自慢の視力によってなかなか外しません。
-『冥界からの差し戻し』フィーラ
 ゾンビやアンデッドと称される不死者の女性です。不死ならではの耐久性と再生力による捨て身の攻撃は驚嘆に値します。
-『無限コンボの全身凶器』パドラ
 大きなツノのついた兜を被り、両手に剣、腰にもブレードスカート、靴も防具を兼ねたスパイクだらけと隈なく全身を武器で着込んだ素性不明の男。絶え間ない攻撃に耐えられるか。
-『未だ小さき重戦車』マチルダ
 身長130cm程の金髪の女の子。強固なアーマードレスに加えて背の丈よりも大きな大盾を両手に持つのだが、防御に使うだけでなく攻撃手段としても振り回す。


・書式
1行目:戦いたい相手の特徴or例として挙げた強者達の名を[]で
2行目:戦い以外でしたいこと(サブ目標関連)。ないなら空欄で。
3行目:戦い方。使うスキルとか主な戦法を書いてください。
4行目:補足。主に、戦い方で書いた行動の詳細な希望演出とか決め台詞とか。無理がなければ出来るだけ採用します。どの演出がどのスキルや能力値に関係するかは()で囲んで付属させてくれると嬉しいです。

・サンプル
※簡易設定:心を込めた自分の歌が質量を持って攻撃するというギフトがあるアイドルっ娘
[アリー]
アイドルだから歌って皆の心を揺さぶりたい!Leyちゃんと別れた後、応援お願いします!ってアリーナの前で路上ライブしちゃう!
インサイドダークネスで近付いてハンズオブグローリーをお見舞い!インファイト寄り!
スタンドマイクが主武器の私はシンガー、ステージの上で避けるアリーちゃんはダンサー。「いくよっ! アリーちゃん!」とバラードを歌って(インサイドダークネス)近けたら一気にボルテージをあげるようなロック(ハンズオブグローリー)を激唱!勝てたらみんなに『みんな、応援ありがとーーーーーーーっ!!』って手を振っちゃおう!

  • [Here comes a new challenger!]完了
  • NM名わけ わかめ
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2022年06月30日 22時21分
  • 章数1章
  • 総採用数3人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

ロジャーズ=L=ナイア(p3p000569)
同一奇譚

『アリーナが芸術的になったところで、今度の対戦カードはコレだッ!』

『同一奇譚』オラボナ=ヒールド=テゴス vs 『冥界からの差し戻し』フィーラ

『化け物同士の激突だが……お互い準備は万端みてぇだな! 早速試合開始だ!』

 ステージは夜の墓場。幕開けに響く狂笑。互いに歩み寄る異形と不死者。その手には何もなくその身体に意味はなく此処に在るのは一体何れか。其を知る必要はない。此に必要なのは戦い。『観客』を"楽しませる"行為。

「捨て身とやらが何時まで保つのか、見物だな」
「わたくしはわたくしの出来ることを行うだけです」
 フィーラの握るナックルダスターがオラボナの『中心』を幾度となく殴る。が、意味はない。感触もない。返されるのは同じく"攻撃"。顔が腹が首が脚が臓が捥げた側から再生。再生。再生。再生。再生。未だ死ねない。終わらない。
「はぁ、っ……はぁ……」
「もう終いか? 私は『まだ』健在なのだよ」
「いい、え……わたくしも、まだ、立っています!」
 溢れし生命力を込め直し、拳一発。連打。乱打。千打。刎ねる身体を顧みず――
「はぁぁぁぁ――ぁ は?」
「Nyahahahahahahaha!!! 素晴らしい! 私を相手に『よく』攻撃(た)えた 貴様の勝利だ!」
 突如腕を持ち上げられ、困惑するフィーラをよそに決着。惜しみのない拍手が舞台に掛けられた。フィーラ――勝利。
 灰色のジャングルは、鮮やかなものとなった。

成否

成功


第1章 第2節

御子神・天狐(p3p009798)
鉄帝神輿祭り2023最優秀料理人

『盛り上がってきたな野郎共! それじゃ次のカードはこれだーッ!』

『善なる饂飩屋台』御子神・天狐 vs『人力宇宙紀行』アーロン

 二つの風が通路からリングに向けて吹き荒ぶ。激しいブレーキ音と爆発と紛う逆噴射の音が聞こえる。方やWジェット搭載リヤカー屋台を引く銀色狐の獣人。方や身体のあちこちからバーニアを吹かし漸く着地したサイボーグ。

『超スピードが持ち味のご機嫌な奴等だ! いいねえ、生き急いでるバカ共は大好きだぜ!』

「バカとはなんじゃバカとは!?」
「まぁまぁ落ち着きなお嬢さん、ここの実況はいつもこんな具合だ」

『間も無くバトル開始だ! 手に箸握る二人の交錯、絶対に見逃すなよ!』

「ま、お手柔らかに頼むわ」
「うむ、終わったら皆にうどんを振る舞うとしようかの!」
 ステージが変化する。選ばれたのは見通しのよい普通の草原。
 始動は殆ど同時。微かにリヤカーが遅れた程度。先手、肉体と融合したアーロンのスラスターが莫大な推進力を生み出し、天狐に肉薄する。が、悲しいかな彼には質量が足りない。点火を済ませたWジェットが、アーロンに出前一丁お届けしてしまう。

「喰らいnがぁふっ!?」
「出前の時間じゃオラァァー!!!」

 済んでのところでスクラップだけは免れたが、出前からは逃れられない。吹き飛んだ所に無事二杯目を配達し、天狐──勝利。
 以降、出店の中には狐の看板を掲げたうどん屋台の姿が見られるようになった。ソーメン。

成否

成功


第1章 第3節

百合草 瑠々(p3p010340)
偲雪の守人

『幕引きも近くなってきたが、次の対戦カードはこれだッ!』

『絶塊』百合草 瑠々 vs 『冥界からの差し戻し』フィーラ
 
『お互いに倒れねえ奴らさ!また長い夜になりそうだなッ!』

「見たところ、普通の人のようですが……」
「不死者みたいなもんさウチもな。どうにも立ち上がる事には自信があってね。おもしれえしやり合おうか。決めようぜ、どちらが生きるかくたばるか!」
「なるほど。ええ、わたくしも、殴り合いは大好きです。全力で殴り合いましょう」

『準備はいいなァ!?さぁ、試合開始だッ!』

 舞台は夕焼けの古戦場に変化する。赤茶色に焼けた土を踏み、正面から激突する二人。瑠々の拳がフィーラの頭を揺さぶり、フィーラの拳が瑠々の腹を穿ち、土は更に赤く染まる。死なない、死ねないのに関わらず、二人は徒に命を散らしてゆく。鳩尾に入れば下顎を、肋骨の返礼に胸骨、血は血で洗われて、一際大きなストレートが瑠々を仰け反らせるが。
「また、死ねなかったか──なら、死ね」
 瑠々は紅に塗れた形相でフィーラに再び食らいつく。対するフィーラは、度重なる再生により徐々に肉体が疲労しつつあり、激しくなった瑠々の猛攻への再生が追いつかない。一手、二手、三手と遅れていき、そして。
「終わりだ」
「ッ――!!」
 脚が崩れた落ちた所に追撃、受け身を取れず吹き飛び――10カウント、経過。フィーラは立ち上がらず、戦闘不能と判定された。百合草 瑠々――勝利。

成否

成功

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